Baryton あるいは エーリッヒ・ツァンの音楽
Baryton を初めて知ったのは、1980年にパルコ出版局から新装再版されたエマニュエル・ヴィンターニッツ著『楽器の歴史』の本からだった。美しい写真によって西洋楽器の歴史を概観した本で、他に、楽器の歴史の扱った本の幾らかはあるが、翻訳本では、ヴィンターニッツの『楽器の歴史』ほど愉しめるものは他にない。それをソプラノのFYさんが持っていて暫く借りていたが、泣く泣く返した覚えがある。もう四半世紀も昔の話だ。
Viola d'amore や Baryton は、王侯貴族に愛され