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災害時のSNSと言葉の力〜「長野県防災」アカウントの底力

週末、非常に強い台風が関東・信越・東北を襲い、洪水・越水などで被害を受けた方、現在も避難をしている方へ、心よりお見舞い申し上げます。まだまだ、大変な困難にある皆様に対し、救出・復興活動支援を行なっている関係各所の皆様には、感謝を申し上げるとともに、何卒お気をつけてください。

この災害では、様々なことを感ずるところがありましたし、一方でどのように整理をしていいのか、まだ分からない状態であることは確かです。今はそのような時ではないのかなとも思っています。

ここで、まず賞賛の意味を込めて、素晴らしいSNSの使い方をした「長野県防災」Twitterアカウントについて、語りたいと思います。

311からSNSというプラットフォームが大きな役割を果たしたと考えられています。そして、今回の災害ではさらにスマートフォンの劇的な普及により、さらにSNSがそれぞれの特性を生かし活用されていて、インフラ化していると言っても過言ではないと強く感じている次第です。

その中で、今回の「長野県防災」アカウント運用は見ていて、素晴らしいと強く心動かされました。情報提供はもちろんのこと、言葉の力をこれほどダイレクトに感じたことは、個人的に久しぶりではないかと思うくらいです。

「長野県防災」Twitterアカウントでは直接救助が必要な人を把握して、救助隊へと救助要請をするという運用をしていました。その助けを求める人に対して、こまめに返信をして、確認したこと、場所など詳細な情報を求める的確な質問、労いの言葉を一人一人へかけ続けていたのは凄まじさを感じました。プロフェッショナルの仕事を見ました。

そして、下記のTweetをご覧いただければと思いますが、「強い意志」「安心感」を血の通った文章で発信し続ける。言葉の力を感じました。どれだけ、心強いことでしょうか。そして、他県で見ている方もこの言葉でどれだけ関心を向けたか。強く感銘を受けています。

ぜひ、このアカウントについて、ご覧いただきたいのです。もちろん、このアカウントも淡々と「情報」を流し続けていますが、上記のツイートのような「感情」を言葉にして、伝えること。言葉の力をここで活かせる「中の人」の助けたいという執念には頭が下がる思いです。本当にすごい。

何度もなりますが、言葉の力ってすごいですね!

まさにこれが災害時のSNSの真骨頂で、最終形であるのではないかと思えてなりません。もちろん、全ての地方自治体、民間企業がこのような対応ができないかもしれません。

しかし、血が通った「強い意志」「執念」は何らかの形で伝えることはできるかもしれません。私は「長野県防災」アカウントからそれを学びました。

これだけの運用ができる体制をどのように作ったのか、なぜ可能だったのか、中の人は何を考えていたのかなど、是非、被災地が落ち着いた頃に知りたいです。そして、ベストプラクティスとして、各地方自治体、国、企業などで共有してほしいと思っています。

最後に、今後も頑張っていただきたいと同時に、お体に気をつけていただきたいと切に願っています。これだけ、言葉の強い力を発信し続ける「長野県防災」の中の人を最大の賛辞を送りたいと思います。また、当然ながら、救助活動をしてくださっている方々、ギリギリの判断を迫らせたプロフェッショナルの皆さんなど、関係各所にも最大限の敬意を表したいと思います。ありがとうございます。

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