【和栗プロジェクト】和菓子屋から始まる、地域経済を豊かにする一歩とは。
どうも。今回も、地方の魅力的な農産物を活用したある企業の取り組みを調べてみましたので、ご紹介します。
今回ご紹介する話は、とても大きなプロジェクトであり、きっと他の地域でも同じように真似できるのではないかと考えます。
私の心配する農業の今
まず最初に、私の知っている農業の現場は、高齢化で毎年のように農家が減少しています。
かつては数百軒いた農家が、今はその半数もいないです。理由は様々ですが、主に「稼げない」ことが理由で後継がいないのが原因でした。
しかし、その地域を代表するといっても過言ではない魅力的な農産物が廃れていってしまう、それもなんだか寂しく感じており、私自身「なんとかすることはできないだろうか」と考えていました。
そこで、「衰退する農業・農産物」の魅力を「企業」が支援し、魅力を再発掘する「地域作物振興」に取り組んでいる事例を調べたりしているわけです。
あ、ちなみに、人が「美味しい」と感じる理由や好みは様々ですが、私は「新鮮」であることが最も重要だと考えます。
そんな事例を調べて、まとめて、いずれは私自身も、活性化の取り組みに携わりたい。そんなふうに考えているわけです。
前置きが長くなってしまいました。次から本題に移りますね。
遠州・和栗プロジェクトとは?
まず、「和栗プロジェクト」とは、「静岡県浜松市」にあるお菓子メーカー「春華堂」が中心となり、遠州地方(静岡県西部に位置する)の掛川市で栽培されている和栗を官民様々な企業・団体が一致団結して魅力を再発掘し発信していく、そんな取り組みです。
遠州・和栗プロジェクトのすごいところ
官民一体がすごい
総勢17にもなる企業と行政がこのプロジェクトに参画しているようです。主に掛川市、浜松市の他、JA掛川市、JAL、遠鉄百貨店、ヤマハ、スズキ、静岡新聞SBSなどなど…。
行政やJAはなんとなく役割的にも理解できますが、ヤマハやスズキといった、浜松を代表する企業が並んでいるのには驚きですね・・・笑。果たしてどんな力を貸してくれるのか、期待しちゃいます。
また、遠鉄百貨店があるということは、何か販路として大きな力を貸してくれそうな予感がしますね。
静岡新聞については、記事にして大きく宣伝してくれることでしょうし、浜松いわた信用金庫は…資金を援助してくれるのでしょうきっと。
さらに不思議なのは、“JAL”が参画していることです。何故あの“JAL”が…と思いましたが、過去に春華堂とJALで共同開発したお菓子があったとのことで、その繋がりなんでしょうか。
春華堂は、「うなぎパイ」で有名なお菓子メーカーです。うなぎパイ以外にも、四季折々の多彩な和洋菓子を販売しています。
これだけの企業と行政が参加しているのは、他に例を見ない事だと思い、素晴らしいポイントだと思います。
雇用がすごい
このプロジェクトの中心となる春華堂が、プロジェクトに必要な人材の募集をしているようです。
それだけなら、別に驚きませんでしたが、この募集ページ、よく見ると、「栗生産者を募集している」んですよね…!
「企業が生産者を雇用する」といった話を、少なくとも私の経験上、耳にしたことがなかったため、これは素晴らしい取り組みだと思います。
廃れていく農産物の生産者を増やそうにも、廃れてしまった理由を紐解けば必ず「儲からないから」が挙げられるはずです。
いくら農産物自体に魅力があって、行政や企業が魅力を再発掘しようとしても、生産者が直接儲からなければ、生産者は中々増えないわけです。
この関係性を、改善できる仕組みができないかぎり、地方の過疎地域の農業は廃れるだけだと私は考えているわけです。
それを、この「遠州・和栗プロジェクト」では会社員として雇ってしまうことで解決しようとしているのですから…思い切りましたね。
プロジェクトの進捗状況などは、公式noteにて公開されています。興味の湧いた方は是非そちらもご覧ください。
「遠州・和栗プロジェクト 公式noteはこちら」
最後に…。
企業が、有名な農産物を使ったお菓子、加工食品はたくさんありますが、あくまで企業が食材を選んで使っている「だけ」の構図が当たり前です。
しかし、そのままでは、魅力ある農産物を生産する農家は、廃れてしまう現状も、どこかにあると思います。
これからは、使う「企業」も作る「農家」もwin-winな関係性が構築できる仕組みを「官民一体」で成し遂げることが必要だと思います。
私個人としては、是非そのお手伝いをしたいと、模索しております。
今回はここまで。他にも良い事例や取り組みを調べて発信できたらと思います。
またその時まで。