読了!瀬尾まいこ『その扉をたたく音』
本屋大賞受賞の『そして、バトンは渡された』が大好きだった瀬尾まいこさん。最近は新刊が出る毎にすぐに読んでいます。
29歳無職、音楽で食べていきたいと思いながらも親の仕送りで生活する宮路が、演奏先の介護施設で出会った天才的なサックス奏者・渡部くんとの交流を通じて1歩踏み出していくという物語です。
この渡部くんのキャラクターが本当に良くて、主人公・宮路との対比がうまくできているし、宮路が介護施設で出会うお年寄り達とのやり取りもくすりとさせられます。
最近は頭が実用書モードだったので久しぶりの小説でしたが、期待通りの素晴らしさで一気読みしました。
それにしても瀬尾まいこさん、文章は小学生でも十分に理解できるほど平易なものなのに、大人が読んでももちろん惹き込まれて一気読みしてしまう魅力があり、本当に凄いと思います。わかりやすく、優しく、あたたかな文章なので、子ども達が本格的な読書をはじめるのにもぴったりな作家さんですね。