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28歳で、友達を病気でなくした時の話

今日はちょっとくらくなっちゃうお話です。
でも、生きていたら誰もが直面すること。

先日この本を読んで、

今日のタイトルの経験を、思い出しました。
もうすぐ9年経つお話。
友達の名前は、マリちゃん。

「病気になっちゃったんだ。」
という報告を受けてから、1年経たずして、でした。


マリちゃんとは大学の時、いわゆる一緒の「仲良しグループ」でした。
グループは10人以上いる、大所帯でした(笑)

結構色々てテキトーにこなしながら、うまく生きていくタイプの子。
本当によく笑う子でした。

バカなことして、よくわからん妄想して、いつもみんなで大爆笑。

よく学食で一緒にご飯を食べたり
一緒に授業を受けたり
普通列車で6時間以上かかるような旅行をしたり
卒業旅行で沖縄行ったり
ゼミも一緒で。

卒業してからも、集まっては笑えることをたくさんして遊ぶ仲でした。

病気になったと聞いてから、私にできることが何かないか、必死に考えました。

当時私はネットワークビジネスを真剣に取り組んでいたときで、健康食品を扱ってたから、それでなんとかならないか?

なんでマリちゃんなの?
マリちゃんが何したっていうの?

とか、色々考えました。

調子が悪い時が増えて、入退院を繰り返して…
どんどんやせ細っていって…

退院して調子のいい時を見計らって、
みんなで一緒にご飯食べにいったり
公園でピクニックしたり。

後悔ないように、会えるときに会って。

最後の1ヶ月は自宅療養に切り替えて、寝たきりだったマリちゃん。
ほとんど、食べることもできなくなっていた…。。。
おうちにまで会いに行き、マリちゃんママが出してくれたお菓子を私達は食べながら一緒に笑い、その2週間後にマリちゃんは旅立ちました。


当時27歳で、まわりは結婚出産ラッシュでした。
旦那さんの都合で、地元を離れていた子もいました。

マリちゃんはそういう幸せな環境にいる子たちに心配をかけたくなかったからか、病気のことは一切伝えていなかったのです。

だから、突然のマリちゃんの訃報に驚いた友達も多かったのです。

独身で自由に動けた私やもう2人は、

近いうちにくるマリちゃんの死を覚悟していて、
後悔ないくらい会って
それでも相当辛くて、

気を強く持っていないと
仕事でもしていないと
音楽でも聴いていないと
大好きなアーティストのライブ映像でも観ていないと

すぐにポロっと涙が出てしまった。

でも、突然この事実を突きつけられた子たちは、一体どんな思いを持ったんだろう…

と思うと、さらにそれも辛くなります。


この経験で

人は若くても、病気で死ぬことがある
大切な人が、来年にはもういない可能性もある
突然失うこともある

…たくさんのことを、考えさせられました。

今でも、マリちゃんのことを思い出します。
マリちゃんがいたらどうしていたかな。
こういうとき、何て言うかな。
どんな風に年取ってたかな。

毎年命日には、マリちゃんの実家にお邪魔して、
マリちゃんに手をあわせ、マリちゃんのご両親とお話をします。

自分よりも先に子どもがいなくなるって…
ご両親の気持ちを想像するだけで、本当に心が苦しくなります。

マリちゃんには弟がいて、ここ数年でマリちゃんにも甥っ子ができました。
ご両親も、お孫さんができて幸せそうにしています。

みんな、マリちゃんを心の支えにしながら、マリちゃんが生きたかった時間を一生懸命生きています。

私も、まだまだやりたいことがたくさんある。
マリちゃんがやりたかったことかもしれない。
彼女の分も、私はまだまだ頑張って生きていきたいと思います。


最後に、
当時、大学の友達とだけやり取りするために、まだやっていたmixi。

マリちゃんの告別式まで終わった後に、大学の仲良しグループに向けて書いた、mixiの日記を自分の備忘録も兼ねて引用します。

今日はちょっと暗い記事になってしまいましたが、
私にとっては忘れたくない経験なので、書いてみました。

読んでいただき、ありがとうございました!



みんな、お疲れ様。

やっぱり、わたしはきちんと今の気持ちを形にしておきたいから、今のこの気持ちをいつまでも忘れたくないから、ここに残します。



1年前の今頃は、まさかこんなことになるなんてほんとに思ってもいなかった。



初詣して、カフェでオムライスとかパスタとか食べながらバカみたいに自撮りして…。



あれは2015年1月31日。まだ1年経ってないんだよ。

誰が想像したんだろう。



あっとゆー間だった。



仲良しグループ結成10周年、一緒のお祝いできると思ってたよね。

50歳、沖縄アゲインできると思ってた。



わたしmixiのマリちゃんの紹介文に

おばーちゃんになっても一緒に旅しようね

って書いてたの。

ほんとにできると思ってた。



当たり前に。



治療を始める報告をしてくれた時も経過を報告してくれた時も、ショックで泣いたりしたこともあった、なんでマリちゃんがって。どうしてこうなったのって。わたしにできることってなに、なにもないって。自分の無力さにすごく悔しい思いしかなくって。



でも、この時期にまだそれって大丈夫?って心配してたけどうまいこと間に合った卒論のときみたいに、今まで色んなことうまく切り抜けてうまく生きてきたマリちゃんだったから、絶対治るとほんとに思ってたのよね。



どんなに痩せても、今だけでしょ って。





マリちゃんはほんとに優しかったよね。

マリちゃんが人によって報告の仕方を変えていたのは、マリちゃんの好き嫌いではなくって、マリちゃんにとっての距離感でもなくって、相手の状況環境に合わせてくれたマリちゃんの配慮だったんだと思う。

結婚出産で幸せな環境にある人には、心配事をさせたくなかったんだと思う。

わたしたちからしたらマリちゃんだって同じくらい大切なんだから、教えてほしかったこともいっぱいあるんだけどね。



よくない報告も明るくするマリちゃん。

具合悪くてもそれを感じさせないことをSNSで書き込むマリちゃん。



強い。ほんとに強い。



最後にマリちゃんに会いに行った日。

出されたお菓子やお茶を遠慮なくバクバク食べるわたしたちを見て、帰り際にマリちゃんが放った言葉は



「来た人みんな遠慮するのに、こいつらよく食うなぁ~って思った」



あんなに見た目はやせ細って弱ってたのに、中身はマリちゃんのまんまだった。



弟くんがFacebookで書いてた

最後までいつものマリちゃんのままでした。

ってほんとそれが全て。



まさかこの歳で仲良しグループからひとりいなくなるなんてね。



わたしは会える環境にいたから、後悔ないくらいマリちゃんに会いに行ったけど、でも、わたしだって花嫁姿見せたかったし(結婚できる保証はないけど)子どもと遊ばせたかったし(作れるか…略)マリちゃんの花嫁姿だって見たかったし、かわいく歳をとるマリちゃんを近くで見ていたかったし、マリちゃんとやりたいこと、まだまだたくさんあったよ。



みんなもそれぞれあると思う。

会えなかった人達は特に思うかもしれない。



でも、悲しすぎるけど、いくら後悔したってマリちゃんは戻ってはこない。



明日から(っていうかもう既にだけど)、またそれぞれいつもと同じ変わらない 当たり前 の生活が始まるけど、でも、当たり前なんてないんだって、改めて気づかされた。



いまを全力で生きなきゃいけない。

いまを全力で楽しんだほうがいい。

いま会いたい人に会いに行ったほうがいい。

いま伝えたいことを伝えたほうがいい。



あしたやればいい

来年できる



それができる保証はどこにもない。。。



マリちゃんの分も精一杯生きよう。

マリちゃんがしたかったであろうことをやろう。

マリちゃんが食べたかったものをたくさん食べよう。



マリちゃんが頑張った分、わたしたちも頑張って生きよう。




マリちゃんは私たちの中で生き続ける。

ずーっと仲良しグループの一員。

ずーっと仲間。

ずーっと友達。



まとまらんね。





頑張ろうね、みんな。



50歳超えたら、絶対これ以上欠けることなく沖縄に行こう。



だからみんな。

体は絶対大事にしてね。





頑張ろうね、みんな。



みんながいたから、この二日間気持ち乗り切れたよ。



ありがとう、みんな。



ありがとう、マリちゃん。



頑張ろうね、みんな。



これからも、よろしくね。

ゆずりんごのmixiの日記より


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ゆずりんご|自己破産から再起|恋愛×お金×時間
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