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兄弟げんかの理由を聞きても笑ってはいけません(笑)

1998年からホームページを作っていまして。html言語を打ち込んで作っていたので「ブログ」が誕生してから更新しておりません(苦笑)

そのホームページで子育日記のようなエッセイを書いていました。
たまに読み返すとほっこりしたり懐かしくて泣きそうになります。

そんな中でほっこりしたものがあったので転記します。
もう25年位前なのかな?
なので出てくるアイテムは古いかも(笑)

写真は小樽の浜に住む野良ちゃん。

以下そのエッセイです。

めったに泣かない次男の泣き声がして、子供部屋に飛んでいった。
号泣するまだ4歳の次男の横で、困惑気味の小学3年の長男がふくれている。

ときどき彼らはこんな風に兄弟げんかをしては、甘えん坊の次男が泣いてしまう。

怪我をしていないのを確かめた後、 何があったのか順を追ってに聞いていく。

「どうして泣いているの?」
と泣いている本人に聞いた。
「お兄ちゃんがぼくの遊戯王カード齧ったから」

ん?
たしか次男は遊戯王カードは持っていないはず…。

それを次男に確かめると、たった今長男からもらったと言うのです。

「どうして弟にカードをあげたの?」
今度は長男に聞きます。
「○○(弟の名前)が僕の遊戯王カードを齧ったから、 そのカードはもういらないって思ってあげた」

あ、齧られたからもういらないってことで大事な遊戯王カードを弟にあげたのね。

「○○はなんでお兄ちゃんのカードを齧ったの?」
「だって、ハンバーグだったから」

???
どいうこと???

「それなのにくれたカードを齧ったのぉ」
とまた泣きべそ。

はあ?
何も話が見えん。

交互に話を聞いた結果わかったこと。
まず2人でレストランごっこをしていた。
そこで次男がハンバーグを注文したところ、 長男は自分の遊戯王カードを差し出して
「はい、ハンバーグ」と一枚渡したそうなのです。
なので次男は渡されたハンバーグ(遊戯王カード)を「いただきます」と口に運び、 ぱくりと齧った。

ああ、なるほど。
やっと見えてきた(苦笑)

まさか遊戯王カードを本当に齧られると思っていなかった長男は怒って、 齧られたカードなんてもういらないと渡したら、 それをもらった次男が喜んでしまった。

そこで長男は腹の虫が収まらなくて、今は次男のものになった遊戯王カードを奪ってガブリと歯形がつくほど齧ってしまったのだそうだ。

もう、笑いそうだった。
いや、笑ってはいかんと真面目な顔をなんとかキープする。

なんとしたものか判断がつかなかったので、まずはどれが悪いことだったのか、本人たちに聞いてみた。


二人に対して
「ハンバーグとして差し出されたカードを齧ったことは悪いことだった?」

長男はふくれたまま黙っている。
次男は、「だってそれ、ハンバーグだもん。齧っていいもん」と答える。

「そっか。君はハンバーグだから齧ってもいいって思ったんだよね。
お母さんだって「はい、ハンバーグ」って渡されたら、 あむって齧るかもしれない。
たださ、考えてみて。遊戯王カードはお兄ちゃんの宝物だったの。だからさ齧る前に齧ってもいい?って聞いてみたらよかったんじゃないかな?」

「うん」と次男はちょっと申し訳なさそうな顔をした。
今度は長男に聞いた。
「弟にあげた遊戯王カードを齧ったことは悪いことだと思う?」

長男は、咳払いして意を決したように
「悪いと思う」
と言った。

「そうだよね、もう弟のものになったんだから。齧ったらダメだよね」
「うん」
このままだと長男がかわいそうなので続けます。

「でもね気持ちはわかるよ。悔しいよね。大事なカードを齧られた挙句にいらないって渡したら、わーいって喜ばれちゃあ、 齧り逃げされた気持ちになっちゃうよね」
「うん」

「でもね、人の遊戯王カードは齧っちゃいけないよね」
長男も次男も人の遊戯王カードを齧るのは良くないと思う、と(苦笑)

真面目にそんなことを言っている子どもたちが可愛くて笑いそうになるけど真面目な顔を崩さず、

「お互いに齧っちゃったわけだけど、このあとどうすればいかな?」
と聞くと、 長男が次男に齧ったことを謝った。

えらいぞ!
さすがお兄ちゃんだ!!

すると次男も
「大事なカード齧ってごめんなさい」と謝った。
「うん、いいよ」と長男が言うと次男はにっこり(笑)

ということで無事仲直り。

別に私が介入しなくてもよかったかもと思いながら、泣いた顔でレストランごっこの続きをする2人のいる子供部屋をあとにしたのでした。

(いや、まだ続けるんかい!笑)

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