【今日読んだ本】齋藤孝のざっくり!万葉集――歴史から味わい方まで「すごいよ!ポイント」でよくわかる(齋藤孝著)
読書記録として。
ストーリー(内容)
〇仰天!国家プロジェクト
〇探訪!万葉仮名ワールド
〇古代の歴史が透けて見える
〇恋の歌に知性キラリ
〇万葉人に共感
……5つの視点で、奥深い「万葉集」を味わい尽くす。
日本人として生まれた以上、万葉集というすごい財産に見向きもしないで生きて、死んでいくのは、非常にもったいない!
いろいろ読むより、この一冊で! 令和の時代だから知っておきたい教養。万葉集は国民のお宝!
(Amazonのサイト内本の概要より)
書き出し
現存する日本最古の歌集・万葉集は、いつ、どのようにして編纂されたのでしょうか。
いまなお不明な点は多いのですが,現代に伝わる「二十巻本」に至るまでは、数次の編纂段階があったとされています。
感想(覚書)
物語ではないので、読んでメモしておきたい内容を書いていきます。
この4500首という数に着目せよ、ということですね。
今ならインターネットで呼び掛ければこれくらい集まるだろうが、この時代にこれほどの数の作品を収集して編纂するのは、文学史的にも稀である、と。
え?
そうなん?
あ、でも確かに!
となりまして。
不勉強ですいません。
そんなに(4500首)もあったのも知らなかった。
そもそも誰かが万葉集を作ったイメージを具体的に持っておらず。
ちょっと想像してみた。
短冊にさらさらと書かれた歌が宮殿のどこかの棚にあって。
それを編集者さんが読んで、
はい没。はい採用。
てな感じで分けて書いたとか、そんな簡単な作業ではなく、集めるのも大変だったのね。
想像力って大切。さすが齋藤孝先生。目の付け所が違う。
その「文字としての文化」がこれほど残っているのがすごいと。
改めてその意味にジーンとします。
ちょっと違うけど、命がけで書物を湖に投げ込んだオハラの学者の人たちの気持ち!となりました。
意味不明と思われた方は「ワンピース、オハラの学者、湖、本」的な感じで調べてみてください(笑)
それにしても短歌というか、その原型の和歌の凄さです。
私は日本人に生まれたことというより、このような美しい言葉を母国語にできたことが嬉しいとよく思うのです。
実は短歌を英訳しているのを見ると、
違うの😅
日本語のままで知ってほしい。
意味だけじゃない、字面まで考えて作られているのだから、字の形、その音、そして込められている思い、踏まれた韻、などなど。
そのまま知って感じてほしい。
と思うのです。
例えばひらがなで「はし」と出てきて、和歌の中で橋と箸をかけていたとしても、日本語のままならば両方が浮かべられれる。
でも英訳になると
bridge
と出てきたら、まちがっても
chopsticks
を連想しないもの。
橋からの箸で、
Why ジャパニーズピーポー!
ってなるもの(笑)
それにしても和歌はすごい。
あんなに短いのに物語のような情景が浮かぶなんて。
短歌を作ろうとして、短くできないとなるもの。
みそひともじ!(この響きも好き)
序盤なのにこんなに語ってしまった。
感想というかメモに戻ります(笑)
最初に登場の和歌、私が一番好きな歌!
高校の教科書で出会いそれ以来ずっと好き。
飛鳥に行きたいと思ったのも、天武天皇陵には絶対行きたいと思ったのも、この歌が好きだったから。
色々な形で世の中に出ているので、なんとなく知っていたけれど、意味や背景まではなかなか知らない方も多いかと。
そんな解説もつけているのに堅苦しくなくて(さすが齋藤孝先生!)
スラスラ読めるので、
と紹介文にありますが。
流石に4500首となると、全てを鑑賞する自信がない。というか無理かな。
でも、知りたい。ちゃんと向き合いたい。
という方に(私に)ピッタリの一冊でした!
特に「はじめに」で書かれていたことは、全部メモっておきたくなるほどためになることばかり。
ぜひこの本を読んでほしい。
そして、万葉集を知らないで生きるのは本当にもったいないっす!(全力の叫び)