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【七十二候】季節と言葉たち〜玄鳥去 (つばめさる)

かつて暦として使われていた一年を五日ごと七十二に分ける七十二候。
その名称は気候の変化や動植物の様子が短い文で表されています。
美しい言葉なのでそれをテーマに、作家の方の名文や創作したエッセイを綴ります。


七十二候:
第四十五候 「玄鳥去 (つばめさる)」
(9/17~9/21頃)

「玄鳥去 (つばめさる)」
玄鳥(げんちょう)とは燕のことで、南から渡ってきた燕が子育てを終え、暖かい南に帰って行く季節であるということになります。
秋の「玄鳥去(つばめさる)」と春の4/4~4/8頃の「玄鳥至(つばめきたる)」と対になっています。

テーマ「玄鳥去 (つばめさる)」について

その前に、ちょっと一言説明させてください。
実は勉強を兼ねて七十二候すべてをこちらで書いていこうと思い立ったのが、第七十候目の「款冬華 (ふきのはなさく)」(1/20~1/24頃)頃。よってそこから書き始めていたのですが。
(あと少し待てば第一候になるのにそこまで待てないではじめるのが私)

七十一、七十二ときてサイクルが終わり、第一候から第六候 「草木萌動(そうもくめばえいずる)」(2/29~3/4頃)まで書いたところで一旦終わっておりました。
その後も気になっていたのですが、3月に親友が向こうの世界へ旅立ち、母の施設選びと入所、そして入院と他界してからの諸々のことやらなにやらで忙しく。
note自体をほとんど更新していなかったわけで。
やっと落ち着き毎日更新しているので、せっかくなので、また始めます。
だって、七十二候をシンプルに勉強したかったんだもん。

こちらは春(4/4~4/8)の「玄鳥至(つばめきたる)」と対になっています。
ていうか、燕って渡り鳥だったのね。でも冬にも見かけたことある気がすると思い調べて、やはり渡り鳥とありました。越冬する種類もいて「越冬ツバメ」と呼ばれるとか。
ん?
越冬つばめと聞いて頭に流れる
♪ヒュルリ ヒュルリララ

これって石川さゆりさんだっけ(寒そうな歌といえば)と調べたら、森昌子さんでした。

今の世代だと、ワンオクのtakaさんとマイファスのHiroくんのお母さんってことになるのかな。
私的には中三トリオなんだが。まあよい。

燕が南に帰る。うむ。
燕に限らず、渡り鳥って、なんでわざわざ帰るの?といつも不思議。

冬に餌がないから南に来るとわかっているなら、また北に帰らず南にずっといれば?
夏に来る鳥はなに?暑すぎて北に来ているの?
どちらにしてもまた渡ってくるのがわかっているんだから、ずっと帰らずにここにいればいいんじゃないの?
とふと思う。

まあ、北海道に住んでいると、冬の間だけ暖かい場所にいたい。
だがしかし、夏は暑すぎて道産子には酷である。よって冬だけ沖縄にいたとしても、夏は北海道に帰る的なことなのか?
ならわかるし、ちょっとうらやましい。毎回長距離を飛ぶのは大変だけど。

渡り鳥はなぜ渡る?(調べてみた)

鳥の渡りの目的は食べものです。
日本で冬をこすためにやってくる鳥たちを「冬鳥」といいます。
大地が雪と氷におおわれてしまう北の地方では、水面で生活する水鳥や、地面でえさを探さがす小鳥たちは生きていくことができません。
冬鳥たちは食べものを求めて、あたたかい日本へ渡ってくるのだと考えられます。

一方、夏になるとやって来る「夏鳥」と呼ばれる鳥たちもいます。
夏鳥の目的は子育て。温帯域の国では、夏になると虫が一時的にたくさん出てきます。ツバメやオオルリなど昆虫を食べる鳥たちが、ヒナを育てるのに十分な食べものをとることができます。
冬になると飛とんでいる虫はほとんどいなくなるので、ツバメもオオルリも日本よりさらにあたたかい南の地方へ渡っていきます。

渡(わた)り鳥はなぜ渡る?

うん。そうだろうとは思ったけれど、やっぱりそうだった。
ツバメさん、夏だけこっちにいたのね。

そういえば、大好きな本の「幸福の王子」では、燕が王子の手伝いをしているうちに機を逸して、南に帰り損ねて寒くてシンジャウ話だった。

滋賀県安曇川町の道の駅にあった燕の巣

美しい文章を書くためにはじめた七十二候についての記述だけれど、なぜか毎回調べ物をして知識を増やして満足している気がする(笑)

まあ、燕の短歌でも調べて終わりにしよう(文章レッスンはしたい)
最近お気に入りの万葉集で調べてみました(*^_^*)

燕来る 時になりぬと 雁(かり)がねは 本郷(くに)偲ひつつ 雲隠り鳴く
19巻 4144 大伴家持

万葉仮名:
燕来 時尒成奴等 鴈之鳴者 本郷思都追 雲隠喧
日本語訳:
燕がくる時節になったとて、雁は本国をしのびつつ、雲の中に鳴いている。

どちらかというと、雁のほうを読んだ歌みたいですけど。
ま、いっか。

七十二候の説明

「二十四節気」は、立春や夏至などを含む、半月(15日)毎の季節の変化を示すもの。
古代中国で暦として発達してきました。
これをさらに約5日おきに分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
こちらも古代中国で作られましたが、二十四節気が古代のものがそのまま使われているのに対し、七十二候は日本での気候風土に合うように改定されました。

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