ある愛妻家の脳内
妻が好きだ。
愛しさが溢れて、たまらない。
一刻も早く仕事を終えて、妻との時間を楽しみたい。
そのために業務効率化をしているようなものだ。
何か不測の事態に対応しなくてはならない時以外、定時で真っ直ぐ帰宅する日々。
部下を飲みに誘って「パワハラ」だの「アルハラ」だの言われるリスクは、全くない。
とにかく、一刻も早く愛しい妻のもとへ帰りたい。
共同作業で料理をするのも、一緒に食事をするのも、愛に満ち溢れた時間だ。
冷蔵庫にある食材は、把握している。
いつも通り、一応、メニューを考えておきつつ、妻の希望も聞いて二人で決めよう。
地震だ!
妻は、今、どういう状況だろうか?
怖がって、震えていたりはしないだろうか?
気になる。
今すぐ帰宅したくなった。
正直、目の前に居る部下達のことよりも、妻が気になる。
私の愛妻家っぷりは社内中で有名だから、たぶん、今、妻のことが心配で心配でたまらないのが、駄々漏れになっているだろう。
はっ!
無自覚に、考えていることを口に出していたらしい。
まぁ、いいだろう。
不倫願望者よけになるからな。
「愛妻家萌え」とかいう人種は、愛妻家認定取り消しに該当する言動にガン萎えするらしい。
危ないと思えば、ガン萎えさせればいい。
萌えネタの提供だけで済むなら、お安い御用だ。
地震がおさまった。
これで業務に集中できる。
さぁ、定時で帰宅だ。
部下が定時帰宅できる雰囲気を作るのも、私にとっては仕事のうちだ。
未婚の部下達には、婚活の時間も作ってやらないとな。
それらは後付けの理由で、一番は「早く妻のもとへ帰りたい」からだけど。
とにかく、妻が恋しくて恋しくて、たまらない。
もう定年近い歳で、結婚生活も長いが、妻に飽きたことがない。
「愛妻家」というよりは「妻偏愛家」だろうか?
***
『【似非関西弁版】ある愛妻家の脳内』
『【似非京都弁版】ある愛妻家の脳内』
【音声版】
【アルファポリス版】
2020年10月21日深夜に公開したところ、一晩にして「大衆娯楽」部門の1位を獲得しました。
(スクショは2020年10月22日深夜のもの)
『ある愛妻家の脳内』公開前のアルファポリス最高順位は、「エッセイ・ノンフィクション」部門の2位でした。
2位獲得作品は、旅エッセイ『伊良湖岬』(現在アルファポリス版は非公開。noteに転載済み。)と、母から驚きの告白を受けた手記『母のインターセックス告白』。
『伊良湖岬』で2位を獲得し、アルファポリスの「エッセイ・ブログ大賞」に参加した頃辺りから、出版実績がないにもかかわらず、小説家や作家という肩書で私をご紹介していただける場合があるようになりましたが、1位獲得でようやく自ら「Web作家」を名乗る決心がつきました。
そして、創作よりも実体験を基に書くことが得意だと思ってきた私が、妄想の産物でこんな結果を出せるとは、思いもよりませんでした。
創作活動を続けていく上で、今後も励みになり続ける出来事です。
新たな目標に向かって、邁進して参ります。
(2021年1月24日追記)
2020年12月、作品カテゴリを「キャラ文芸」部門に変更し、アルファポリス「第4回キャラ文芸大賞」にエントリーしました。
妻視点版を追加済み。
別エピソードも追加予定です。
投票期間は2021年1月末日までです。
なのに、更新の進度が鈍いですが、応援よろしくお願いいたします。
投票方法は、以下の埋め込みから2018年に投稿した記事をご参照下さい。
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