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ノマド女子大生日記7 震災から10年。彼らのごはん。
このnoteは…
オンラインで大学に通いながら休学しないで日本をうろうろし人生にうろうろするノマド女子大生、ゆずの日々の日記です。
朝です!
朝から鹿肉を使った目玉焼きというなんとも贅沢な一品。眠気が覚めるぜ!
昨晩のシェアハウスから気仙沼まで、大船渡に住んでいる照さんが送ってくださることに。
出発までうだうだしてると家主の石田さんが
「裏山、いってみますか」
と。
ホイホイついていくと
「ああ、これこれ。食べられるんですよ。わらびです。」
た、大量のワラビ!数分歩いただけで軽く一食分のワラビを収穫することができました、、
「気をつけてくださいね。ちゃんと重そうで灰汁を抜いてお召し上がりください」
家の庭の裏で朝から山菜採りができるという幸せ。
はてさて!今日は実は本格的に前期授業が始まる日!てなわけで、13時までにど〜にかwifiのある場所に行かなきゃいけない!
と車に乗っけてってくれるお願いすると
「あ、じゃあ帰りがけに蕎麦食べてく?オススメのとこがあるんだよ」
と、野を越え山を超え
お蕎麦やさんに!
このことをツイートしようとしたところ
まさかの圏外。
「狩猟しに山に登ってる時にさ、ちょっと降りてきて食べたことがあって。うまいんだよここ。」
しゅ、狩猟か、、狩猟のついで、、
おばちゃんが1人で店先に立つひっそりとしたお蕎麦やさん。メニューはシンプルにもりそばとかけそばのみ。
もりそばを二つ頼むと、蕎麦団子がついてきました。こういうの嬉しいよね
からのそば。かなりのボリュームでうまいがなんか毎日蕎麦食ってんな。そんなもんか。
お蕎麦を食べて帰る時、照さんがおばちゃんに呼び止められてました。
「お兄ちゃん!わすれてるよ!ポイントカード!」
すみませんと一言声をかけてカードをもらう照さん。
「なんか、こういうところいいですよね」
素直にそう思ったんです。きっとポイントカードもろくに使ったことのないおばあちゃん。でもだれかにアドバイスされたんだろう。しっかり作ってこうして一人一人に渡してる。
「俺、もう少しでポイント貯まるんだよ。こうしてお店でおばあちゃんがお蕎麦を作って、端っこではおじいちゃんが農地を耕して。こういうところってすごく大切だよな。無くなってほしくない。」
そういうてるさんは猟師を始める前はご家族で居酒屋さんをご経営されていたそう。
「ただ東日本大震災があって。俺の家は比較的高台にあったから大丈夫だったけど、店がやられてさ。地震の時、業務用のパソコンを取りに戻るかちょっと悩んだんだけど、あの時取りに戻ってたら死んでたね。」
東日本大震災がきっかけでお店をやめたわけではない。でもこんなにすぐそばに、「あの時」を体感している人がいるんだって、
今まで来ていた短期間での滞在ではとてもとても聞くことができなかった。でもこんなにそばにあの時の瞬間は息をしている。
「あの後さ、水没したハードディスクを二日間乾燥させたりしたな笑なんとか復活したんだよ。でも俺たちは助成金とかがあったから今割と自分はしたいことを仕事にもできている。震災は何かのきっかけになるけど、マイナスなことばかりじゃなかったよ」
私の知らない側面がどの人にもあるんだなと。そう感じました。
「そういえば俺明日狩猟行くけど、ゆずちゃんもついてく?」
まじすか!明日は幸い2時間目のみ。てなわけでついて行かせていただくことに!わーい!
気仙沼に戻ると、スクエアシップというシェアスペースでオンライン授業3連発。月曜日は、、授業が多い、、
そういえばここめちゃくちゃお得なんすよ。何t
年間費1000円。
え、、?破産しない、、?という価格帯。恐ろしいっすね。
まあそんなこんなで授業を受け終わり、夕ご飯を食べるついでに今度東京で開くイベントのご飯の買い出しをさせて頂くことに。
(ていうか明日や!明日ここでこれ↓食べられます!)
小野寺商店さん。美里さんがよくお世話になっている乾物屋さんだそうで。
「おすすめはなんですか〜?」
と聞くと
「これ珍しいかも!ホヤとサメのね、ジャーキーみたいな、、あんまり東京にはないのよねあとは鯖の缶詰と、、」
爆買いさせていただきました。
お土産を買う瞬間って、こんなにワクワクするんやな、、
「ゆずちゃん?はご出身はどちら?」
あ、、神奈川なんです、、とおずおず答えます。
と
「あら、、ありがとうね、こんなに遠くに!待ってて、わかめあげるわ!」
と
たくさん詰めてくれました。や、優しい、、
今のこのご時世、自分のしていることに共感してくれる人が1人でもいると安心できるものです。
気仙沼のご飯のイベントを開くんです!というと、たくさん広めて来てね!と激励してくれました。嬉しい、、
その後、先日伺ったブラックタイドブリュワリーさんへ。
「あ!お久しぶりです!この間はどうも!今日は何か買われます?」
「え〜と、ビールを追加購入したくて、、」
40本
(((40本)))
店員さんだけでなく店の中のお客さんもどんびいていたが、まあいい。
大量買い!今度のイベントで飲むんだ!
ここで驚いたのはこのラインナップ。
先週から
先週のショーケース
たった一週間で!新しい商品が2種類も出ていました!
上二列が新商品。とんでもねえスピードで新商品開発が進んでます。
と、今日は久しぶりに夕ご飯を外食することに。
「ゆずちゃん。ハーモニカって食べたことある?」
は、はーもに??どういうことですか?
「じゃあ、ここのお店行こうか!」
と、連れて来ていただいたのは塩田さん。
ご夫婦がご経営する定食屋さんです。
席につくと、そっと卵を出してくれました。
「いろはちゃんが好きだからね」
末っ子のいろはちゃんへのサービス。こういうさりげないサービスがすっと出てくるこんな街は素敵だなって、思いました
お母さんといろはちゃんは仲良し。いつもお菓子をくれるんだそう。
で、例のアコーディオンだかハーモニカだかを注文。
と
こ、、
これが、、!ハーモニカ!!
ハーモニカの正体はメカジキの背びれでした。食べるときにハーモニカを吹くように食べると食べやすいことから付けられた名前だそう。
なかなか関東では食べられないご飯。美味しかったです!
ご飯も食べてお腹いっぱいになって帰っていると、美里さんが口を開きました。
「お昼の乾物屋さんも、さっきの塩田さんも、震災でもともとあったお店が全部流されちゃって。ずっと仮設でお店をやってたんだよ。でも去年かな?からお店を再開して。でもなんか、みんな前を向いてるんだよね」
すっかりそんなそぶりも見せなかった人たちだった。でも、確かにこの気仙沼に長く住まう人ってことは、何かを失ったことがある人たち。
「震災から、10年」「気仙沼」「東北」
今までいろんな媒体を通して聞いて来て、すっかり知った気になっていたこの地の人々。
でも、こうして生に生きているのは「震災から10年の人」ではなく「塩田のおじさん」「乾物屋のお母さん」「居酒屋だった照さん」。
一人一人に彼らを表す言葉がついてくる。震災の前も後も、いまも街と人の時は動いている。
きっと、ここにくることがなければ知ることができなかった、震災から10年後の「今」を生きる人たち。
旅の途中ではわからなかった、彼らの手作りの味を知ることができました。
うん。もう一度来て、よかった。
続く!
・・そんな気仙沼の思い出をご飯とともに出すお店、
【ゆずの旅酒場】
を開催します。
是非お誘い合わせの上お越しください!
ゆずの旅酒場vol.1 気仙沼編@Little Japan
【日程】4月16日(金) 17:30〜20:00
(入退場自由)
(東京都の時短要請に準ずる)
入退場自由、ワンドリンク制
【場所】Little Japan Guesthouse Hostel &Bar
http://www.littlejapan.jp