フィンランドの食文化について思うこと、ゼロウェイストレストランNollaと学食
先日、ヘルシンキのゼロウェイストレストラン Nolla(ノッラ)を訪れました。最初はゼロウェイストを実践しているレストランだとは知らなくて、何度か前を通りかかった時に素敵な店内だな、と思って、ずっと気になっていたんです。
一言で言うと、食事は本当に楽しくて最高におすすめのレストランです。期待していた通り、インテリアがまず素敵ですごく居心地が良かった。Nollaは食事だけでなく、ペーパーナプキンやスタッフの方が着用するエプロンなど、細部までゼロウェイストにこだわっているそうです。生産者との食材のやり取りにも使い捨て容器を使用しないなど、お店の運営に関わる全ての段階でのゼロウェイストに気を配っています。店内にはゴミ箱がなく、どうしても出てしまうゴミも全て店内のコンポストで肥料にしているそうです。
一方で、店内はゼロウェイストを掲げるようなポスターや表記はなく、コンセプトだけを売りにするのではなく、純粋に食事が楽しめるレストランを目指されています。
何より、料理がとてもおいしかった!地域の食材を季節に合わせて仕入れているので、メニューも頻繁に変わるそうです。
今回は55€ほどのコースメニューを頼みましたが、単品でのオーダーも可能で、もちろんヴィーガンメニューへの変更も可能です。決して安い、と言うわけではないですが、また何かの機会に来たいと思えるレストランでした。
そんなわけでNollaにとても感激して、フィンランドの食文化にもっと興味が出てきたんですが、実はフィンランドに来てから、カフェと学食以外でほとんど外食したことなくて、たまにクラスメートとチェーン店でお昼食べるくらい。
やっぱりそれなりにちゃんと食べようとすると、お値段が高いというのが一番の理由です。(ピザとかなら比較的安いお店もあったりするんですが、大体は単品メニューで18€くらいが相場でしょうか。)
それに加えて、なんとなく、フィンランドの食事にあまり期待してなかった気持ちがあるんです。(失礼ながら)
例えば学食なんですが、フィンランドの学食はビュッフェ形式が基本。アールトの学食でも、サラダバー+メイン(普通食/ヴィーガンメニューがあります)を好きなだけとる、という感じです。お皿は基本ワンプレートで、そこにもうみんなガンガン盛っていくわけです。そうすると汁気のあるメインの食事とサラダがお皿の中でごっちゃになり、お世辞にもあまり美味しそうな盛り付けにはならず。
さらに、なかなかの量をガバッと取るもんだから、食べきれなくて結構な量を残す人が少なくないです。食べきれなかった分は、ディッシュリターンでお皿を返却する時に、返却口の前にあるゴミ箱にガサっと捨てる、という感じ。これが最初ちょっとショックな光景でしたし、いまだに気持ちの良い光景ではないです。(もちろん日本でも残す人はいますが、ゴミ箱ってあったでしょうか)
そういうわけで、素敵な取り組みも増えている一方で、サステナビリティ先進国とはいえど普段の食事に対する意識はまだまだ変わっていく余地があるんだろうなあ、と思っています。個人的には、学食のディッシュリターン前のゴミ箱がなくなることを願います。
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