調べる人と調べない人の違い、辞書を引く。
自分の周りを見ていると、第一線でバリバリ活躍している人だったり熱を上げているオタクだったりとにかくパワフルな人が多い。
でも普通に苦労している同業者だったり同じような感覚の人もそれなりに居て、自分も過去に適応障害と診断されたときに起因になっていたことでもあったので、今日はそれについて書いてみたいと思います。
といっても調べることに慣れている人達にはちょっと物足りない内容かもしれませんけれど、調べない人達がなぜ調べられないか、調べ方を把握させるにはどうしたらいいか、という気づきになるかもしれません。
成長しない人達
いきなりぶっこんだ見出しですが、成長しない人達って実際社会に出るとたくさん見るんじゃないかなぁ・・と。
自分は成長しているか、というと色んな経験を毎日積んで、毎日仕事でもTwitterでも様々なものに触れて、効率は悪いかもしれないけれど、少しずつ成長している自信はあります。
さて、ここで話したい成長しない人達というのは、「現状に違和感を感じない人達」のことを言いたいんです。
例えば、日々の仕事なり生活をやっていく中で「今日はえらく電車混んでるな」「この仕事、もうちょっと楽に出来ないかな」って思ったりは誰でもしますよね。
その時に、自分の場合は「えらく混んでるな」→「人身事故でもあったかな?」→「とれいんふぉ見てみよう」ってすぐ調べます。
「この仕事もうちょっと楽にできないかな?」→「ショートカットキーないかな」→「よし、chromeで”文字 コピー ショートカット”で検索検索っ」みたいな検索もしたりとか。
現状に違和感を感じない人は、こんなときどう考えてるんでしょう?自分はそのタイプじゃないので分からないんですが、サクッと調べれば出てくることを知っているのでサクッと調べてしまいますが、この手の人たちはとにかく”調べ方を知らない”ですよね。
所以、IT介護される人達だのなんでも”聞けば解決する”と思っている人達。リモートワークになって、気軽に聴ける環境じゃなくなった結果、ヘルプデスクが大変だ、電話が増えた、聞けば解決してた問題が解決しなくなって仕事の効率が落ちた、なんて話をよく聞きます。
そう、自分で調べられないから、分かりづらかった「誰かが居たから仕事が回っていた」が明確になってくるんです。
辞書を引くこと
さて、いきなり話が180度どころか違う世界線に飛んでいると思います、が本題に繋がるので書いていきますね。
辞書というと子供のころ一度触れたことはあると思います。・・・・・・ん?今の小学生中学生って紙の辞書って使うんでしょうか・・・?
自分が子供の頃はまだ電子辞書が出始めの頃、電卓みたいに白黒ドットの時代だったのと登録言語数もそんなに多くないし、値段も高かったので当然のことながら電子辞書は身の回りになかったので当然辞書をせっせかと引いてたんですが、この年になって辞書を引いてきた経験がどのように役に立っているか理解しました。
例えば国語や和英などだと、見出しの配列は、あ→ああ→あい→あん→あああという流れで1文字目が同じで、2文字目の五十音順というように記載されています。
ほかにも活用やら濁音やらの順があるんですが、そこはこちらをご覧ください。
https://japanknowledge.com/contents/nikkoku/hanrei06.html
例えば「note」を調べる場合(長音だから調べにくいかもだけど)「の」「お」「と」なのでまず「の」に飛んで、その次がお=五十音でいくと5音目なので「の」の見出し帯から少しいったところ、で「と」なので少し前後して・・、と絞り込みますよね。
情報過多の中での調べ方
ITの時代になって、たくさんの情報が出回ってるというか、同じ言葉を紹介する記事がたくさんあったりして、情報の絞り込みが辞書以上に難しくなっています。
ですが、調べ方自体は変わりません。
妻と今回の話していて、服が好きな妻は服に例えてくれました。服のつくりや丈・柄・加工パターンや縫製・生地などにもちろん詳しいんですが、形や色・デザインを見たときに「多分あのブランドだ」「この生地あの店のあの場所で見たことある」って一瞬で当てることがちょくちょくあります。
普段から調べているから、ブランドや生地や柄から索引できるんですが、そこも辞書と同じで「デザインパターン」「ブランド名」「柄」「丈感」「色」で検索するとすっと出てくるので、違っていれば「ブランド名」を入れ替えたりすることで検索してきます。
自分の場合だとツールや機能、法令やサンプルプログラム、ショートカットキーや関数やデバイスや特許、規格とかだったりがほとんどだったりするんですけれど、検索に必要な単語を並べることで調べているので同様にすぱっと検索がヒットします。
構造化
さっき書いたように検索の際に
・「デザインパターン」=アシンメトリー、ワンピース、チュニックetc...
・「ブランド名」=Kate Spade、REDYAZELetc...
・「柄」=花柄、チェックetc...
とその特徴を特定するものを分類して記載することを構造化(実際は多岐な捉え方がある)といいますが、辞書の1音目、2音目に何がきているか(1音目がデザインパターン、2音目がブランド名といった感じ)でユニークな情報を特定するので、これをどれだけ正確に、規則正しく(辞書を引くこと、の章で書いたリンク先での基準のように)カテゴライズ出来るかで、普段の情報整理能力も格段に上がりますし、周りが知る際も分かりやすくなるので情報共有スピードにも大きく影響を与えます。
さいごに
ちょっと宣伝になるかもしれませんがマイクロソフトの澤 円(さわ まどか)さんの著書に「あたりまえを疑え。」という本があります。
まだ実際に中身を読んだことがないのであれなんですが、タイトルの通りあたりまえを疑うことはとても大事で、例えば仕事の手順や先輩上司から教えてもらった基準があっても、いざ調べたら「えっ、これ違法じゃん」「えっ、これもっと楽な方法あるじゃん」ということがあったりします。
ひどい場合だと、自分の所がそうしているせいで、他の部署で余計な作業が発生してたりします。
人の記憶、思い違いが、過去の権力や風土によってひん曲がったままきていることなんて社会の中ではザラなんです。
自分の場合だと、上司がそうしていたから工程も見えなくなって先輩たちが残業するわそれでも納期遅延するわしてたんですが、それらを当たり前のやり方を疑って変えたことで全て解消して、半年もしたら先輩も含めてやり方がそれに変わってましたし、納期遅延も残業も無くなってました。
成長しない人達は、”調べ方を知らない”から、”正しいかたち”を知りません。長年曲がってきたことも曲がったまま"正しい"と認識しています。
そんな人たちには”調べ方を教える”、”見本を見せる”、”正しいことを第三者から評価させる”ことで自分の主張が正しく合理的であることを示して、「子供に辞書の引き方を教える」ぐらいの感覚で接してあげてください。