人材難克服の第一歩は「ガン従業員を辞めさせる」こと。
昨今、にっちもさっちも、右も左も、人材難。
良い人がいない、良い人がいない、のオンパレード。
日本で最も人がいない鳥取県の企業で人事を担当し、とにかく人がいない店や環境を任され、軒並み人を揃えて定着させてきた。
そんななかで培った判断軸を持って、東京に来てコンサルをしていると、本当に【東京は贅沢な悩みしかない】と思う。人はいるのだから、やりようはいくらでもあるのに。
■■■ド田舎の人材難でも、決して「人がいないから人が採れない」という理由ではなかった。
人材難で苦しむ、どの店舗に行っても、みんな「人がいないから人が採れない」と口を揃えて言ってきた。
私はそれについてまずは人口が最も少ないエリアだし…と共感はする。
たしかに「人はいない」のだ。
だが、まず解決するべき課題が「人を採る」であったことはほとんどない。結局は
・遅刻欠勤当たり前の従業員
・人材難の店を私物化する従業員
・ルールを守らず組織を腐敗させる従業員
こういった人材が「どーせ人いないから、おれ・わたしのこと、切れないでしょ?」と胡座をかいているのである。
こういう人がいると、秩序が生まれない。正解の基準を設定しても機能しないし、評価制度が陳腐化し、人事戦略的な取り組みができない。
とどのつまり、まじめに働いてまじめに評価されたい従業員が辞めていく…という、悪循環が定型化している状態。
これが問題の本質であることがほとんどである。
■■■覚悟を決めて、辞めさせる。
色んな店をリカバリーするなかで、なかなか評価されないが、自分がした仕事でいつも一番よく頑張った、と思っていた仕事は
・組織のガンになっている従業員を辞めさせる
という仕事であった。
■■■その従業員がいる限り、人は増えない…という犯人をまず辞めさせる。
結局は、どんな店にしたいか?覚悟を決めて、
求める人材が定着しない原因になっている従業員を辞めさせないと、
永遠に人は増えないし、会社が期待する人材が採れない(採っても育たない)のである。
■■■人材難と口にする組織のほとんどが、ここを妥協している。
結局、でもあの人辞めさせたらやばいでしょ…という認識でgdgdとガン人材を延命しながら、人を採るアクションをしては、失敗を繰り返す。
当然だ。失敗する理由が、どんなに人を採っても無駄にするガン従業員であり、そのガン従業員を
あなたが生かしているからだ。
■■■365日24時間働くかもしれないけど、本当にいい組織にするために、ガン従業員を辞めさせる。
結局これができるか?どうか?である。
私が経験した人材難店舗の立て直しは、この期間を凌げるか?が成功の8割方を決めていたと思う。この期間を凌げたら、後はただ良質な人材が採れ、育っていくだけなのである。
■■■理解者がいるとリカバリーは早い。
もしあなたに、あなたを信じて、苦しいシフトを耐えてくれて、かつガン従業員たちにネガキャンされてもあなたを守ってくれるような、忠誠な部下がいれば解決は早いだろう。
少なくとも、わたしにはそういう部下が数人いたし、いない店に配属したら、まずは「この人を中心に店を作ろう」と思える真面目な方を捕まえて口説いて、右腕にした。
そういう意味で考えると、
人材難の立て直しアクションの初手はもしかすると「ガン従業員を辞めさせる」ではなく「まず一緒に店を作っていける仲間を一人見つけて口説く」ことかもしれない。
■■■あとは、やるだけ。
わたしはそれを理解してからは赴任後、人材難を解決するのが圧倒的に早くなった。
まず、店舗の課題を「人を採っても無駄」から→「単純に人数が足りない」という課題にさっさと推移させることにしたからだ。
ガン従業員を辞めさせて、初めてその組織の課題は「人がいない」になる。
そう、ここで初めて「人がいない」と嘆いていいのだ。「ガン従業員がいる」が課題なのに人がいないなどと嘆く資格は上長にはない。
そういう上長は可能性のない組織や現場を放置・放任している、顧客に対して無責任な管理者に他ならない。
まずは、ガン従業員を辞めさせる。
人材難という課題と向き合うのはそれから、である。
■■■真面目な従業員が得をして、不真面目な従業員が損をする仕組みを定着させる。
その後、やることは単純である。
「生かす」と決めた真面目な従業員が報われるプログラムや制度を作るのである。わたしがやったのは…
・無遅刻無欠勤インセンティブ
・採用をその従業員に任せるから時給UP
・不真面目従業員がいたら即イエローカード
つまり生かした真面目な従業員を徹底的に称えてその人たちの勤務態度を正解にルール化していくのである。
わたしは決して「わたしについてこい」とは言わないようにしていた。
「あの人についていって、負担を減らしてほしい」としか、従業員には言わない。
とにかく真面目に頑張る一人か、二人の部下のために上長として組織マネジメントし続けるのである。
と言っても、その真面目な部下がものすごく優秀とか、そういうのでなくても大丈夫である。
・遅刻や欠勤を安易にしない
・礼儀正しい
・身だしなみが清潔
・ルールを守る方が楽
だいたいこの4点がしっかり備わっている人がいたら評価し、徹底的に守り、逆にこれを守れない者をつま弾く組織になるようにマネジメントをしていると
■■■日本は真面目な人の方が圧倒的に多い
どんどん人は増えた。
そう、他国を深く知るわけではないが日本はルールを守る人たちが主流の国である。
テストで◯か×があり、
◯さえ取れていれば100点!
という自信と自負を持つ民族である。
真面目な従業員を評価し、誉め、昇格させ、ルール構築し、守っていると、従業員はむしろどんどん増える。
ほとんどの企業なのか、組織はこの構図を知らないように思う。とにかく、達成可能なルールで◯がつく制度にすれば人は増える。
■■■まず「ガン従業員を辞めさせられるか?」
とにかく人材難課題の出発点はここしかない。
続きも色々と話したいが、とにかくまず人事担当・あるいは人材難組織を受け持った上長は、「ガン従業員を辞めさせる」ここからである。
人は、残念ながら後発的にそんなに変わるものではない。
まず、人柄的に真面目に働く従業員が評価され、真面目な従業員が承認される組織に改変できるかどうか。
それは
①不真面目な従業員を辞めさせることからしか始まらない。
そして②危機的な従業員不足期間を繋ぐ覚悟を決められるかどうか。
この2点さえ、クリアできれば必ず人は増える。
人材難はクリアできる。
最初は大変だけど、だいたい3ヶ月で雰囲気が変わり6ヶ月で人が増えるフェーズになる、のが所感です。
ぜひ、みなさん組織改革して優秀な人材を増やしていくフェーズにしてください!
応援してます📣
ここまで読んでくださった方は神様です。
引き続きどうぞよろしくお願い致します🙇♂️