ギャミラサ回想
大阪では数年前からスリランカカレーが人気だという。
2016年3月、すでに有名店となっていたロッダグループでいただいたギャミラサが私とスリランカカレーとの出会いだった。
(2016.03.20)
私が住む京都からは行きやすいとはいえず、名前を知ってから訪問するまでにかなりの時間が経過していた。
その日は朝から大阪で管理栄養士試験があり、頭を使ったせいでものすごく疲れていた。まだ寒い時期で、早く帰りたい気持ちも大きかったが、せっかくの大阪なのでカレーを食べることにした。
疲れきった頭に、聞きなれないことばは流れていったが「ギャミラサ」という名前と「よく混ぜる!」というスタイルだけは覚えた。
はじめて食べるカラフルなものをひとつひとつ味わいたい好奇心は落ち着かせ、言われるがままに思いっきり混ぜる。美しく盛り付けられたギャミラサは、ぐちゃぐちゃした茶色になった。
お米も肉も野菜もスパイスもよくわからなくなったそれは、力強く調和していた。
直前までmg単位の栄養や細胞の中の代謝で頭をいっぱいにしていた私を解放するには、充分すぎる一皿だった。
何を食べているか全然わからなかったが、とても美味しく、あたたかく、元気がでるものだった。食べること、生きるちから。
あの日の美味しさは身に沁みた。
距離的な事もあり再訪できていないがまた食べたい。
私もいつか誰かの力になるような一皿がつくれるだろうか。
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