“打たれ強くなりたい(切実)”《マガジン“新書沼にようこそ” vol.9》
『打たれ強くなるための読書術』/東郷雄二
落ち込んだ時に読む本とか読書術という意味ではなく、「知的に打たれ強くなる」ための読書術とのこと。
著者は京都大学工学部から文学部に「文転」し、言語学の教授となったちょっと変わった経歴の持ち主。
では「知的に打たれ強い」とは?
2008年出版ですでにこう言われているわけで。
いわんや現在をや…ですね。
読書術そのものは是非読んでいただくとして、著者の読書に対する姿勢の、面白かった(共感した)ところを引用紹介します。
これをね、ネット書店でやるとえらいことになります(電子書籍ではなく、ECサイトで紙の本を買った場合の話)。
なんといってもレジまで持って行く物理的重さがないんですから。
めっちゃ買っちゃったなーなんて、のんきなこと言ってると、後日とんでもない量が届くなんてことも。
こわいこわい。
こういうダメな読書人の言葉、大好物です。我が意を得たり!というか、援軍来たり!というか。
こちらの本、著者の別著『独学の技術』の中の「独学のための読書術」という章を発展させたものとのこと。『独学の技術』は先日買ってみたあとに、亡き父の本棚からも同じものを見つけたという、なかなかに感慨深い一冊。
父はちゃんと書き込みなどもしながら読んでいた様子。せっかくなのでそれを手元に置き、自分が買った本は手放しました。
ちなみに本書での読書術の参考にしたと紹介されていたのが『本を読む本』。
これ、1940年にアメリカで刊行された本なのに、今言われている読書術ほとんど網羅されているんです。
さすがに電子書籍やSNS、AIの活用についてはないけれど。
でも読書というものの普遍性をひしひしと感じることが出来ます。
私自身も珍しく、書き込みなどもしながら読みました。
おすすめです。
最後までご覧下さり、ありがとうございました。 どうぞ素敵な読書生活を👋📚