VisionDriven 他人モードから自分モードへのすヽめ
こんにちは。エドテック業界でITコンサルタントをしているkazu丸です。
コロナ禍の影響で外出自粛をしている中で、自己省察の時間を取る機会が増えたので、今後の自分が目指す方向性を考えている今日この頃です。
その中で、『直感と論理をつなぐ思考法 VisionDriven』という本がとても参考になったので僕の内省を含めて自分視点でまとめてみました。
まず結論から
最初に結論から述べると、ビジョンドリブンとは妄想を言語化していくスピードを加速させることのことで、そのためには、
1.すぐに言語化せず、ありのままを表現するイメージ脳を鍛える
2.真善美の価値基準を明らかにする
この2つが重要です。
背景
日常的に僕たちの脳は「自分がどう感じるか」よりも、「どうすれば他人が満足するか」ばかりを考えてしまいがちです。
例えばビジネス面では「どうしたら会社の評価が上がるか?」を無意識的に考えていたり、
プライベートでもSNSでの他者の「いいね」に一喜一憂して、いつしかいいねを貰うためにコメントをするようになっていたりという感じにですね〜。(自戒を込めて汗)
これに拍車をかけているのがレコメンドエンジンで、自分の興味に合わせて様々な記事を最適化してくれているかなり便利な機能である反面、
「個人向けにカスタマイズされた情報」に触れれば触れるほど、
多少自分とは違う考えの差異に鈍感になってしまい、僕らの頭のなかは「ほかの誰か」が書いた意見と同一化していきます。
そうすると、人と同じようなことしか考えられなくなってしまいます。
確かに自分と近い考えを持った人もいますが、全く一緒の意見をもつ人なんて存在しないので、結果的に思考が狭くなってしまうという現象が起きます。
僕自身、NewsPicksやStocなどのレコメンド機能を日々活用して多くの情報に触れていますが、ふと気づくと、最近読んでいる記事は「ソフト面のスキル」「コーチング」「IT業界の情報」ばかりになってしまっていました。(※NewsPicksやStocを否定しているわけではなく、考えの差異を大切にしようということが伝えたい感じです。)
自分自身に鈍感になると、自分が「何がしたいのか」を考えられなくなったり、「あなたはどう思う?」と意見を求められても、そもそも「自分がどう思うのか」すら、よくわからない、、。
また、何か新しいことを発想したり、粘り強く考えたりする力も失われてしまいます。
それだけならまだいいものの、何かにワクワクしたり感動したり幸せを感じたりする力も、だんだん鈍っていく。
「他人モード」に由来する停滞感は、ネット時代に生きる僕たちにとってまさに「生活習慣病」とも言えるものですね。
このモヤモヤ感に心当たりがある人は、決して少なくないはずです。
そこで、「他人モード」から「自分モード」へ転換していくことが求められます。
転換するためには?
「人生における転機には3つの段階がある」とするトランジション理論 によれば、まず必要なのは「 ① 終わらせる段階」に進み、続いて「② ニュートラルな段階」、「 ③ 次のステージを探す段階」とステージが変わっていくのだといいます。この考え方にはとてもしっくりきました。
「 ① 終わらせる段階」では、停滞感や退屈さ、モヤモヤ感などが予兆として発現します。これは今のステージを終わらせて、次に向かおうとしている証になるらしいのですが、
例えば、僕の場合は11月末に転職を考えていたのですが、内定先が決まった時になんだかよく分からないモヤモヤ感に襲われていました。
周りの友人や仲のいい同僚に感情をぶつけてみたり、コーチングをしてもらう中で自己成長したいという想いで転職をしようとしていた自分が、
実は「今の自分ではダメだ、このままではまずい」と自己否定をして転職しようとしていること気づきました。
モヤモヤ感の正体は、仮に転職先で成果を出して自己成長を果たしたとしても、その時の自分を否定してしか前に進むことができないので、また転職を繰り返す、、。
一向にセルフイメージは上がらないし、「なんのために自己成長しているんだ?」と自問自答しても答えが出てこない、全く幸せになれない状態を作り続けてしまうのを漠然と感じていたからだと分かりました。
そこで真剣に自分と向き合おうと思い、自己省察をしまくっていたところ、僕が無意識に目指していた社会が能力至上主義の社会であり、その社会に適応するためには、自分の能力を高めなければならないという恐怖観念に襲われていたことが分かりました。
僕は毎週休みの時にはビジネス面やプライベート面でのPDCAを欠かさず回していて社会人になってからはほぼ休みを取ったことがなかったのですが、このPDCAは「能力を高めなければならない」という恐怖観念によって自分が作った枷でした。
試しに、このPDCA地獄を終わらせてみた(もちろん最低限回さなければならないPDCAをのぞいて)ところ仕事面でのパフォーマンスは全く変わらず、むしろ余白の時間が日常にできたことで自問自答する時間が増えて思考がクリアになり、かえってパフォーマンスが一気に向上しました。
このことがきっかけで、「今の自分でもいいんじゃね?」と思うようになり、ありのままの自分を自己受容することができるようになりました。
今僕は、トランジション 理論でいうと「② ニュートラルな段階」だと思っています。
この段階では過去のステージに別れを告げると、方向感覚が失われて不安が生まれますが、日々の自分の感覚に意識を向け、むやみやたらと動かないことが重要だとされるみたいです。
じっとするのは苦手なので、だったら感じていることを書こうと今noteを書いている感じです!笑
自分モードに入るために
まず自分モードに入るためには、言語脳をオフにすることが重要です。
僕たちの思考は言語によって縛られているため、感じていることを落とし込むための言葉を持ち合わせていない場合、感知した内容のほとんどをそぎ落としてしまいます。
そのため、言語化は最後のステップにとっておき、その手前に「言葉を使わないで、1つの全体像として解釈するステップ」が必要なんですが、その際に有効なのが「絵で考える」という手法です。
僕は物事の構造化や分解は得意なのですが、絵で考えることはあまりやってこなかったので、最近はマインドマップを作って物事を考えたり、システム思考を使ったりと日々訓練しています。
言語脳をオフにする意識を持つことができたら、次に手を動かしながら考える習慣を作ります。
デザイン思考には、KVAモデルという考え方があります。
「何か世の中の〝あたりまえ〟に違和感を感じる」とか、「なんとなく気になる」いう直感的な体感覚(Kinestheticモード) からはじめ、自分なりのアイデアを具体的なイメージとして描く視覚(Visualモード) に移り、最後にそれに呼び名をつける(Auditoryモード) という順序で考えるとありのままを捉えることができるという考えですね。
アインシュタインの研究ノートには冒頭は図がびっしり載っていることや、Googleや最近のIT企業で目標設定のスタンダードになっているOKRのOを作る時のステップにある、まずはテンションの上がる自分の状態をイメージして、それをしっくりくるキーワードを洗い出し、目指す自分の像を言語化していくことにも似ています。
これは日記などでやることがオススメされていて、僕は朝起きたら15分時間を取って感じていることを書くモーニングジャーナリングをやっています。
より詳細に意識してやる場合は書籍『バレッドジャーナル』に書き方の工夫が載っています。
最後に自分自身の価値基準を具体的にします。
最近はVUCAの時代だとか情報化社会で常に変化が必要だとかっていうフレーズを耳にタコができるんじゃなかってくらいよく耳にしますよね?
こういった社会ではむしろ変化にあまりとらわれず、「受け流す」力の方が重要だと思います。
受け流すためには自分の中の判断軸を持っている必要がありますね。
自分の判断軸を見返す参考になるものに価値基準を「真善美」で考えるフレームワークがあります。
真善美とは、認識上の真理と、倫理上の善、そして、審美上の美という人間の精神が究極的に求める普遍的な価値のあり方を示す三つの概念であり、
古くはプラトンから始まり、近代ではユニクロの創業者も活用しています。
真善美についての詳しい解説は下記の記事を参考にしてください。
ちなみに僕も考えてみたところ、このような感じになりました!
カラフルな社会を創るため、自分に何ができるのか?を妄想を広げていきイメージがクリアになってきたら言語化してまたシェアしたいと思います!
最後に
僕は仕事柄、キャリアに悩む方々の相談に乗る機会が多いのですが、特に最近はコロナの影響が拍車を掛けて、外的な要因から危機感を感じて転職を考えている人が多い印象です。
しかし、本当は自分がどうしたいかが分からず、とりあえず在宅ワークができそうなIT企業へ転職したいという方ほど、転職では人事に熱意が伝わらずに苦労をしています。
「自分がどうしたいか?」に対する回答だけはググっても出てこないので、自分の内部を検索する時間を外出自粛のついでに考えてみるのはいかがでしょうか?
今回のアウトプットの参考になった書籍『直感と論理をつなぐ思考法 VisionDriven』も良かったら読んでみてください!
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