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黒と色彩の重なり「黒の中の色彩―カラーメゾチントを探る」ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション開館25周年記念展Ⅱ「黒の中の色彩―カラーメゾチントを探る」を見てきました。

展覧会のチラシにはこんなコメントが書かれています。

誰も見たことのなかった色合いをこの世界に生み出す。
それは芸術家の見果てぬ夢に違いありません。
2 0 世紀後半、浜口陽三は、銅版画によって成し遂げました。
それは闇から浮かぶ、柔らかな色彩でした。

この展覧会では、浜口陽三の銅版画と共に、その色を生む技法について映像と刷りの体験で紹介します。
現実の世界にはありそうでない色を、ゆっくりとご覧ください。

展覧会チラシ・公式HP


ここに書いてあるように、浜口陽三のカラーメゾチント作品は闇から浮かぶ柔らかな色彩というのがしっくりきます。
黒の中から浮かんでくる黄、赤、青。はっきりではなく紗がかかったような、ほんのり透けて見える感じが好きです。
私が思う静謐を絵にしたらこうなると感じています。

今回の展示で面白いなと思ったのは、現代のモノクロのメゾチント作家の2人にカラーメゾチントにチャレンジしてもらった作品が2点ずつ展示されていたこと。
写真はNGなので画像はないですが、浜口陽三とは違うカラーメゾチント作品になっていました。

体験コーナーがあり、浜口陽三の気持ちになって?さくらんぼを並べてみるのと、銅板に溝を彫る目立てを体験することができます。
さくらんぼを並べるのはセンスが問われる気がしました。私は平凡。

横にゆらゆら動かして溝を彫る
仕上がりはこんな感じ
さくらんぼを並べてみる①
さくらんぼを並べてみる②

地下の展示室では60分を超える3本の映像が流れています。1階に時間がない方用のダイジェスト版が見られるタブレットが置いてあるのはこの長さだからか、と納得。
もし見に行かれる場合は時間に余裕を持ってをおすすめします。

申し込みが必要ですが、気軽にカラーメゾチント体験というイベントが水・土に開催されているそうです。事前調査不足のため参加できませんでしたが、やってみたかった。


ゆっくり作品を楽しめるので、近くに寄った際にはおすすめしたい美術館です。

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