見出し画像

応挙イヤーの幕開け「唐からごのみ―国宝 雪松図と中国の書画―」三井記念美術館

三井記念美術館の2025年のラインナップを見ていておおっ!となったのが円山応挙展。
大阪中之島美術館でも応挙と若冲の屏風が一般公開されるし、2025年は勝手に応挙イヤーと考えることにすることに。
というわけで、応挙イヤーの幕開けに相応しい「唐からごのみ―国宝 雪松図と中国の書画―」に雪松図を見に行ってきました。


展覧会の趣旨はこちら

江戸に店を構え、京を本拠地とした豪商の三井家は、自らがパトロンとして支援した商部誌やその弟子の絵画を多く蔵していました。
当館の絵画コレクションの筆頭である円山応拳筆「皆松風」(国宝)は、京を代表する画家の名作として、幕末維新・農災・大戦の戦禍と幾多の困難を潜り抜けて、今日まで守り伝えられています。
そうした日本の絵画にくわえ、北三井家を筆頭とした各家においては、茶の湯の美意識に則った墨跡や、中国の〜元代の画家の名を冠した絵画もまた、歴代にわたって珍重されました。また、近代の新三井家においては、9代当主・簡堂が中国の古拓本の名品を盛んに収集し、それらは現在、職氷簡コレクションとして世界的に知られています。本展では、それらの北三井家・新町三井家目蔵品を中心として、雪松図屏風と同様に、歴代にわたり珍重された中国の絵画や書および、それらに倣って日本で描かれた作品を紹介いたします。
くわえて、一部の作品については、江戸時代に記された鑑定書など、付属する資料と併せて展示いたします。作品の美しさと同時に、その作品がどのように受容されたかという「鑑賞の歴史」をも含めて、雪松図屏風とともに守り伝えられた数々の書画へ、思いを馳せていただければ幸いです。
なお、本展は東京国立博物館、台東区立書道博物館にて開催される展覧会「拓本のたのしみ」との連携展示となります。本展で展示されない当館蔵の古拓本の一部については、2025年1月4日~3月16日の日程で、台東区立書道博物館にて展示される予定です。

三井記念美術館プレスリリース

拓本から始まり、雪松図、中国の書画が紹介されていきます。
拓本をこんなにまとめて見たことがなかったので、とても面白かった。こんなに綺麗にとれるんだとか、石碑の状態がいい時に拓本とってあったから貴重な記録なのか、などなど内容は読めないけど見ていて楽しい。
キャプションには、元の石碑についてや三井高堅が入手するまでに誰の手を辿ってきたかといった来歴も書かれていて、コレクションにかける並々ならぬ思いも感じます。鑑蔵印を捺しすぎる人もいて、コレクターの個性や人間味が伝わってきました。
最初は拓本か…、よくわからないなと思ってたのに、思いのほか楽しめました。

そして、冬のお楽しみ応挙の《雪松図》です。
毎年、この時期に公開されていることを知ったのが去年。なので、今年で2回目です。
雪の部分があえての塗り残しというのを年始に読んだ辻惟雄先生の本で知って、改めて見ると確かに!となりました。
美術館に行くと、知らなくても充分楽しめるけど、知ってるとなお楽しめるというのはがあるなと思います。

その他にも中国伝来の作品が多く展示されています。名前見たことある、という作者がずらり。ほとんどに「伝」がついていて、来歴不明だったり、箱書には書いてあるけどもしかしたら違うかもなど「伝」の理由もさまざまでした。(うろ覚え)
牧谿は猿の他に、葉野菜とらっきょうの絵があり、不思議な面白さがありました。

今回、いちばんの収穫は「東アジアの人物画において、ねじりパンのような被り物の男性が描かれていれば、ほぼ諸葛亮とみて間違いない」ということ。次から絵を見るときの参考にしよう。


前室で貼り絵の孔雀がお出迎え
《孔雀牡丹図剪綵衝立》三井高福
《雪松図》
雪の部分は紙の色
顔は可愛くないけど、もふもふのしっぽがいい
ねじりパンのような被り物の男性は
ほぼ諸葛亮とみて間違いないとのこと
牧谿の猿
このタイトルがついた本をこれから読む予定
目録の箱
《花鳥動物図》沈南蘋
全部で11幅あるそう
《花鳥動物図》の写真
ロッカーの近くにいた布袋様
テカテカ具合がいいですね


◾️今日のランチ
ヤエチカのエリックサウスで奮発してエリックミールスを

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集