バーチャレを見て思ったこと
全国各地で最近バーチャルディスタンスチャレンジ、通称:バーチャレなるものが開催されている。これは新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止となってしまった中学生・高校生のために企画された陸上大会である。大会スローガンを「記録を記憶に残す夏」として、選手だけでなく、マネージャー、指導者、家族などすべてのひとたちが関われる大会として元800m日本代表の横田真人さんが立ち上げた。そのバーチャレが先日、福島県で開催された。現地に直接行ったわけではないが、SNSからたくさんの情報が入ってきてそこから私は2つのことを思った。
かっこいい大人
1つ目は、大会運営に携わっている人たちが本当にかっこよく思えた。暑い中マスク姿で競技役員をしている方々。子どもたちの夢舞台を支えるべくはたらく姿と久々の仕事に笑顔も見え、改めてスポーツは一人でやれるものではないんだなと思った。そしてレースのペースメーカー。現在も第一線で活躍している選手や、人気Youtuberが各レースを盛り上げた。声をかけてもらいながら必死で憧れの背中を追いかける選手たちの表情が輝いて見えた。まさにトップ選手が子どもたちに夢を与える瞬間を見たような気がした。私は現在19歳だがあと数か月で20歳になり大人の仲間入りをする。そして数年後には社会に出ることになる。そんななかで私が目指すべき理想の大人とはどんな大人だろうかとふと考えた。いろいろ考えた結論を一言でいうとかっこいい大人だ。そしてそのかっこよさの要因として一番に思いついたのが「子どもに夢を与えられること」だ。バーチャレでいうならペースメーカーの選手たちは走りで夢を与えていた。競技役員の方々は子どもたちが夢見た舞台を作り上げた。そんな風に、どんな形であれ子どもに夢を与えられるような、かっこいい大人になりたいと私は思った。
忘れかけていた1番大切なもの
そして2つ目が、陸上競技を楽しむということだ。SNSにアップされたバーチャレの写真を見るとそこに写る人々は選手、運営役員にかかわらずみんな笑顔だった。新型コロナウイルスの影響で練習も思うようにできない時期が続いていたなかで、どこかマイナス面ばかり見ていたような気がする。なんとか工夫して練習しようにもうまくいかなかったり、今まで一緒に練習してきたチームメイトと練習環境や考え方が違ったりと。しかし、みんな少なからず陸上競技が好きで、楽しいということは変わらないのである。自分自身も制限のある練習環境のなかでいかに練習を継続できるか悩んだり、うまく走れずに苦しんでいた。しかし、バーチャレの様子を見て、どんな状況であれ大好きな陸上を楽しむことを忘れてはいけないなと思った。そして先述の内容とも重なるが、自分以外の人々も楽しめる環境を作るというのが大人には必要だと感じた。
先日の部活動で私は来年度の長距離ブロック長を務めることに決まった。まだ実際に引き継いでからわかることがほとんどだと思うが、先輩として後輩に夢を与えられる存在であること、長距離ブロックみんなが陸上競技を楽しめる環境をつくることは目標としていきたいと思う。そして自分が陸上が好きで楽しいという思いも大切にしていきたい。
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