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社内にはいなくても、社外には分かってくれる人がいる

4年前に転職してからのことをnoteにも書いたことがあるけれど、人間関係に馴染めず転職を選んだことを後悔してばかりの日々だった。
アラフォーでの転職。そしてお局さまからのイジメと周りの無関心。
この年令になってこんなにバカらしいことで心や頭を悩ませることになるなんて、相手にしなければ良いのは分かっているのだけれど、毎日毎日同じ職場へ通うとどうしてもだんだんとその空気感に飲み込まれていく。
笑うことはなくなり家に帰ると涙が出る。そんな虚しくて辛い4年間。

それでも、私は仕事を辞められる環境ではないため働かなければならない。そして転職を選んだからにはその選択はなんとしても良かったと思いたい、というプライドがあった。
なぜなら以前の職場はとても恵まれた環境だったので転職することを相当悩み、円形脱毛症にもなった。転職は悩みに悩んだ末の決断。

だから、どんなに失敗だったかと後悔しても、私なりに新しいことに挑戦し経験を積む努力をし、この場所で私のいる役割を見つけようともがいていた。

思い返すと、入社当初は私が仕事を覚えようとする姿勢を完全否定されるところからのスタート。私が積極的にコミュニケーションを取り仕事を覚えようとした態度は、無視されるか「ううん、大丈夫」と仕事を振られることなく否定され続けた。

要するに日々の業務はルーティーンで問題なく廻っている。定年を控えた人ばかりのこの職場には新しい人材なんて必要ないのだ。

ただ、しばらく経つと色々なことが見えてくる。年齢もあるのだろうが信じられない程PCに苦手な社員ばかり。そのため手作業、手書きが多すぎる。
人によってはメールでファイルを送ることすらままならない。困っていそうな時に声をかけたりしているうちに、お局さま以外は私にPCの操作など質問してくるようになった。
そして、どうやらみんな電話に出るのは嫌みたい。それならばとすべての外線を取るようになった。そうやって自分なりに小さな小さなことから少しづつ少しづつ仕事を見つけていった。


最近やっとそんな自分の努力が功を奏したと思えることがでてきた。
それは、社内ではなく社外の人間関係に恵まれ始めたのだ。

仕事は主にメールや電話でのやり取りだけれど、私に仕事を依頼してくれる人が増えてきた。そしてただ業務内容をやり取りするだけの文面だったのに、相手から優しい言葉を受け取ることが増えてきたのだ。
明日から夏休みとなった今日、やり取りの最後に下記のような文面を送ってくれた取引先の方がいた。それもお二人も。


いつもありがとうございます。
夏真っ盛りとなって参りましたが、お身体ご自愛ください。

いつも本当にありがとうございます。
明日から連休に入られると思いますが、良い休日をお過ごしください


普段から仕事の内容についてのやり取りだけだったので、うれしくて心が躍った。社内ではもちろん声を掛け合うような心遣いや優しさは皆無なので、メールにあったこの短くて優しい言葉がどれだけ嬉しかったか。

ここ最近思うことは、必要最低限のメールでも人間性は伝わるということ。ちょっとした言葉遣い、仕事への取り組み方、心遣い。
きっと誠心誠意相手と仕事をしていたら、メールでのやり取りの中でも自分のことを分ってくれる、信頼してくれる人は出てくるのだ。

このメッセージ以外にも、信頼関係が築けているなと思えることがいくつか重なり、自分がこの仕事で何かの、誰かの役に立てていると思えるようにようやくなれた。

こんな当たり前のこと、と思う人はもちろんいると思うけれど、社内では挨拶しても返してくれない、質問しても返事をしてくれない、でもそんな環境の中でも自分らしく仕事をすることができるのだということが分かったことは、私が得た大きな気付きだ。

どんな局面でも自分は自分らしくあれば、自分を認めてくれる人は必ず出てくる。小さな世界にいるようでも、必死にもがけば世界は拡げられる。

ようやくそう思えて、ものすごく心が軽くなった。


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