カルチャーは変えられるのか?
NextCulture Studioのアーカイブ動画を何度か視聴し、直近学んだことの整理を含めて、個人として学びになった点を徒然なるままに書いていこう思う。
両利きの経営とは何か?
両利きの経営とは、『戦略論』×『組織論』=『組織経営論』。
両利きの組織をつくるの著者である加藤さんは「守りの経営と攻めの経営」とも表現されていた。
両利きの経営の一番のポイントは既存事業の探索で新規事業を生み出す移行期に異なるカルチャーを併存させられるか?とことだ。
両利きの組織をつくるという本については以下記事でイチオシとさせて頂いた。
カルチャーとは何か?
カルチャーは「Patterns of Behavior」。
つまり、その会社に見られる特有の「行動パターン」、「行動特性」。カルチャーはValue、DNAのような行動規範ではない。
例えば、友人が自分が所属する会社に入社して、友人からその会社で活躍したり、失敗したりしたくないが、「どのように振る舞えばいいのか?やってはいけないことってある?」と問われた時に、何と答えるかがカルチャーといえる。
カルチャーは経営陣の行動を見たり、誰が活躍していそうか観察したりすることで分かるし、その組織ではどのようなことを期待されているかで変わるのがカルチャーである。
また、カルチャーは経営陣がその気になれば変えられるというのがポイント。
カルチャーを変える、育むには5つのレバーがある
カルチャーを変えていく時に大事な5つのレバーがある。
5つのレバーの概要は以下(と自分は理解した)。
・リーダーは惜しみなくやる(時間を使う)、飽きるほどやる
・自分が参加する、ジブンゴト化ができる
・明確に示す(どういう振る舞いが正しいのか?誰が正しいのか?)
・金銭的報酬ではなく、社会的報酬(社内の人から尊敬されるのはどのような振る舞いをすると良いのか?どうすると褒められるのか?)
・採用や育成
また、カルチャーが強くても必ずしも業績が良いわけではない。
カルチャーが強く、戦略的にも今の状況に合っている、さらに何か変化した時に対応ができることが揃っていると、業績・株主への還元・採用人数などの側面でも非常に良い効果が見られた。
両利きの経営を実現していくためには?
経営チームのトップダウンとミドル・若手チームのからのボトムアップの相互作用が大事である。
つまり、ボトムアップを引き出す経営チームのトップダウン(=経営からの意思表示)とトップダウンを引き出すミドル・若手からのボトムアップ(=経営の価値判断を求める)が大切。
また、両利きの経営を担うリーダーは新しい事業にどんなカルチャーが必要なのかを見極めるという役割がある。
両利きの経営とは、2人の子どもを育てるようなもの。1人は社会人にもうなっていて、もうひとりはまだ高校生。どちらが好きとかは言ってはいけないし、どちらも好きで、相手によって振る舞いを変える必要性がある。
異なるカルチャーを理解し、事業をみることができ、フレキシブルさと忍耐力を兼ね備えた人が両利きの経営のできるリーダー。
コングルエンスモデルとは?
カルチャーの大切さを理解するためにもコングルエンスモデルに関する理解を深めていく。現時点では以下のような理解をしている。
まず、「環境・経営資源・歴史」からどういう戦略をとるか?経営チームのリーダーシップによって選択する戦略が異なる。
戦略に基づいてKey Success Factor(成功の鍵)、これを実行すれば良いというのを定める。
そのKSFを実行するためには、組織が必要。重点課題を実行すれば、組織レベル、チームレベル、個人レベルのアウトプットが出てくる。
他の要素として、スキルやマインドを持った人材やカルチャーがある。
戦略やKSF、組織、人材、カルチャーが一致しているかどうかがアウトプットにとって重要。
※congruenceとは「適合、一致、調和」
アウトプットが出ると、フィードバックがある。
小さいフィードバックという意味では、この戦略で良いのだというフィードバックがあり、大きいフィードバックでは売上が経営資源としてのお金になる。
一方で、現在はVUCAの時代で環境の変化が激しく、経営チームは戦略を変え、KSFを変更し、それを実行できる組織を整えて、結果を出そうとする。
ただ、組織内にあるカルチャーや人は簡単には変わらない。これがインコングルエンス。こうなると良いアウトプットが出ない。
戦略やKSF、組織図だけ変えても成果は出ないということだ。
今後考えていきたいこと
両利きの経営やカルチャーの大切さは理解が深まってきた。なかなか他人に説明するのが難しかったコングルエンスモデルについても理解が深まってきている。
まず、「カルチャーをどう計測するか?可視化していくか?」についての課題解決をしていきたい。
また、カルチャーを計測した先には以下のような問いも解決していきたい。
・自分たちのとっている戦略やKSFの正しさをどう見える化していくのか?
・その戦略/KSFとカルチャーの一致をどう見える化するか?
仮にこれらがすべて実行できるとしたらすごいワクワクしませんか?
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