「シー・ハルク」の怒りを抑える力
映像作品を見るのが好きです。
映画とかドラマとか。
時々、アニメ。
今までは単にエンタメとして楽しんでいました。
「あのアクションすごいな!」
「伏線回収が素晴らしい!」
みたいな。
ですが、最近はエンタメ要素だけではなく、作品に影響を与えている背景にも注目するようになりました。
ちょっとわかりにくくなってしまいましたね。
「作品に影響を与えている背景」について、具体的に説明したいと思います。
例えば、ノーミーツが公演を行った「門外不出モラトリアム」という作品。
あらすじは以下のようになっています。
この作品は、新型コロナによる影響を強く受けていることがわかると思います。
やはり、新型コロナに影響を受けている作品は多いです。
数年後にこのような作品を見返したときに、
「苦しい時代だったけど、乗り越えることができてよかったな」と思えるようになりたいですね。
他にも新海誠監督の「君の名は。」。
昔の恋愛ドラマでは、「待ち合わせ場所に相手が来ない」などのすれ違いが起こっていました。
しかし、今ではスマホが普及し、どこにいても気軽に連絡がとれる時代。
すれ違いを起こす自体ことが難しくなりました。
それに対して「君の名は。」では、スマホを持っていたとしても、気軽に相手に連絡することができないシチュエーションとなっています。
つまりすれ違いを作り出すことに成功しています。
「スマホの普及」が「君の名は。」を誕生させることになったキーワードとも言えるでしょう。
ここまで述べてきたように、
「今見ている作品に影響を与えているのは何だろう?」と考えるのは、楽しいです。
前置きが長くなってしまいましたが、Disney+で配信されている「シー・ハルク」についても、考えてみました。
ここから先は、作品のネタバレを含みます。
シー・ハルクの怒りを抑える力
ハルクへと変身してしまうトリガーは、「怒りや恐怖を感じること」。
つまり負の感情です。
ブルース・バナーは15年もの歳月を費やし、負の感情をコントロールできるようになりました。
そしてこれまでの経験を活かし、ブルースはジェニファー・ウォルターズに対して、弁証法的行動療法などを伝授します。
しかし、いとも簡単にジェニファーは、負の感情に制御に成功します。
その理由は、彼女のこんなセリフからわかります。
普通に生活していても、負の感情を感じる機会が多い
→しかし、その負の感情を表に出すわけにもいかず、コントロールするしかない
→だから、ジェニファーの方が変身をいとも簡単に制御できる
ということですね。
このシーンを通じて、
女性にこのようなセリフを言わせてしまっていること(女性が不満に思うことが多い環境)
「やっぱり女性は大変なんだな」と納得している自分がいること(「女性が不満に思うことが多い環境」ということを認識できている)
を思って少し悲しい気持ちになりました。
アメリカは日本と比較してジェンダーギャップが少ない国です。
(アメリカは30位、日本は120位)
それでも、女性にとっては思うところがあるんだな、と。
まだ1話しか配信されていないので、わからないですが、ジェンダー平等について描かれる作品になるかもしれないですね。
これからどのように展開していくのか、楽しみに見ていきたいと思います。
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