
#240 アイコンイラストの発注はプロセス含めて体験価値!
いかがお過ごしでしょうか。林でございます。
その独特の視点に惹きつけられてやまない「ななうみ」さんが、小さな頃からイラストを描くのがお好き、かつ人より得意で、先日ココナラでアイコン作成のお仕事を始められました。
ななうみさんご自身のアイコンをはじめにお目にかかったのは、Voicyのコメント欄でしたが、「ななうみ」という一度聞いたら頭から離れない絶妙なニックネームと、このキョトンとした色黒イラストがいいなと思っていました。
そんなななうみさんは、しばらくイラストを描くことから遠ざかっていましたが、人生逆算で考えた時に、このまま好きなイラストにチャレンジしないと死ぬ前に絶対後悔するはず・・ということで、思い切ってチャレンジされたそうです。(心からの盛大な拍手を送ります・・!)
ななうみさんのアイコンのキョトンとした画風が好き、かつ、ななうみさんがイラストの仕事を始めるまでの経緯を発信内容から理解できる範疇では知っている、の2つの条件が揃っている状況で、ななうみさんに発注したいか?と自問自答したところ、「はい」か「Yes」しかありませんでした。
私は毎日書いている記事のサムネイル写真について、元々note上で選択可能な候補から探していました。
ただ、テーマにふさわしい写真や画像を探すのに時間をかけたくなかったので、途中からCanvaで作成した記事のタイトルアイコンに変えました。
しかし、何となくこれがしっくり来ておらず、もっとオリジナリティある気に入ったものにしたいと思っていたところ、ななうみさんが何名かの方にイラストの仕事を始められていたのを知り、ご相談させていただいた経緯です。
今日は、ななうみさんにアイコンのイラストを発注しての気付きについて、整理していきます。
アイコン作成のプロセスが楽しい
まず、皆さんにお伝えしたいこととしては、とても気に入ったアイコンが完成したことです!
この記事タイトルのサムネイルでもお披露目しましたが、改めてこちら。

私はアイコンを自分の写真にしているので、いい感じに盛ってくれていることがバレてしまいますねw
途中、イラストテイストの確認や微修正が入り、1週間程度で納品いただきました。
写真を提出するところから始めるのですが、自分一人で写っている写真がなかなかなくて、子どもを抱っこして写っている写真をトリミングして提出しました。
多分、若干描きづらいんだろうなと思いましたが、これでいいですよ、と言ってくれて感謝です。
そして、仕事における言語化は慣れているのですが、アート的思考における言語化は全く不得意でして、「デフォルメ風」のテイスト、「提出した写真では着ていない襟付きシャツ」をお願いしたところまではよかったのですが、「ゆるふわ&爽やか系でお願いします!」という無茶振りで仕事を依頼することになりましたw
私も本業で構築するITシステムの要件定義をする機会があるので分かるのですが「ざっくりした要件」の仕事ってなかなか難しいんですよね。
クライアント側に要件決定力がないと、プロジェクト運営においては工程遅延やコスト増加のリスクとして捉えるのですが、私の「ゆるふわ&爽やか系」という美容院で聞いても美容師さんが困ってしまいそうなお願いは、リスクでしかなかったと思います。
でも「私が思うような、ゆるふわ&爽やか系で挑戦してみます!」と無茶振りを受けてくれて、「ありがとうございます・・!」という感じでした。
その後、細かい修正を入れてもらいつつ完成に近づくに連れて、細かい変化でも結構印象変わるんだなと素人ながら勉強になったところです。
このような一連のやり取りそのものが楽しい1週間でした。
工数ビジネスからの脱却
ななうみさんがご自身のアイコンのイラストを描かれたのは、ホワイトボードに30秒ほどで描かれたもののようです。すごくないですか?自分では絶対に無理です。
あらゆるビジネスのプライシングって難しく奥深いところで、特に個人事業として自分で価格を決めることってとても勇気がいることだったりしますよね。
で、私が重要な観点だと思っているのは、「そのアウトプットを作るのにこれだけの時間がかかったから、これくらいの値段にしよう」という工数ベースでプライシングをしないことです。
特にアートの世界ではそれしかないと思いますが、私は人間が仕事として作り出すあらゆるものがアート・作品だと思っているので、他のビジネスにおいても、基本的には顧客に対する提供価値をベースにプライシングすべきと考えています。
仮に、ななうみさんが10分で私のアイコンを作成したとしても、それを10分で描くことができるようになるまでの膨大な時間や労力があるはずです。
表面上に見えている10分という時間だけでなく、そのスキルを習得した膨大な時間が裏にはあり、ななうみさんの人生の「時間資本」にそこに投資した結果、イラストを人より上手く描けるという「人的資本」に変わり、その資本が「10分で描ける」という成果を生み出しているのです。
だから、私のアイコンを10時間かけて作ったのと、10分で作ったのとでは、後者の方が1つの仕事で見た生産性は高いですし、「速さ」という価値が加わるので、提供価値も上がります。
表面的に時間をかけて作ったものが高く、そうでないものは安くあるべし、というのは根本的に間違っています。本来は、自分の能力とセンスで自力で作ろうと思った時に費やさないといけない膨大な時間と労力が、比較対象になります。
コミュニティビジネスの形
最後に1点付け加えると、ななうみさんのこちらの記事で「コミュニティの力が多分に働いていることも十分に自覚しております」と書かれているのですが、私は全く気にする必要はないと思います。
チームラボ代表の猪子さんが以前、「ローカル・ハイクオリティのモデルからさっさと足を洗い、グローバルでハイクオリティなモデルか、ローカル・ロークオリティでコミュニティなモデル、それらのどちらかを選んだ方が良い」という話をされており、当時、その通りだと腑に落ちたのを思い出しました。
ここで言う「ロークオリティ」とは、「世界レベルで一番ではないもの」という解釈であることに注意です。
2023年には80億人を超えた世界人口の中で、1番を取るために戦うことを「グローバル・ハイクオリティ」とすると、私たちの大半のビジネスは「グローバル・ハイクオリティ」ではありません。
「グローバル・ハイクオリティ」を目指そうとすると、その分の莫大な投資が必要になるわけですが、「ローカル・ハイクオリティ」ではその資本が枯渇してしまう。
だから、「ハイクオリティ」を目指さない戦略としては「ローカルコミュニティ」市場を選択することになるので、そもそも多くのビジネスがコミュニティビジネスとも言えます。
地方のサービス産業なんかも、広義の意味ではコミュニティビジネスなので、ななうみさんのイラストも「個人で別の仕事をしながら対応できる範囲の規模で、得意を活かしてやっていくもの」という捉え方で胸張って取り組んでほしいと思っています!
というわけで、この記事を見られて「ちょっと面白そうかも」と感じられた方は、ぜひななうみさんにイラスト作成をご依頼されてみることをオススメします!
それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
いいなと思ったら応援しよう!
