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脳内大反省会と2週間後の決意

一日の終わりに、あの時ああしていたら、こうしていたら。

そう考えてしまうことはないだろうか。

脳内大反省会。得てしてそういうものは、帰り道や家で寝る前の布団の中で起こる。

アナウンスを繰り返すように、ずっと頭でこだまする。押しては引きを延々と続ける後悔の波が訪れる。

ほんとは出来たこともあるはずなのに、後悔の方ばかりを考えてしまう。そういうことがある。

反省会

今日は、サークルの日だった。バドミントンサークル。

僕は4年生だから、顔なじみの人もいる。でも、去年は手の怪我もあって全然行けてなかったから、知らない人も多い。

基本的に僕は人見知りだ。別に話すことは苦手じゃないんだけど、人との距離感を測るのが苦手。

けど、苦手だからって、ぐいっーーと、相手に懐に踏み込むことはしない。

むしろ、ちょっと遠いくらいの距離感からスタートする。そして、歩み寄る1歩も小さい。だんだん近づいて相手がわかると、ちょっとずつコミュニケーションをとれるようになる。

いつもそんな感じだ。

今まではそんな自分でも先輩たちが話しかけてくれたから、不自由しなかった。

けれど4年生になった今、僕には先輩はいない。もちろん、後輩が誘ってくれることはある。それはとてもありがたいことだ。

しかしながらだ。それだけではだめなのだと思う。

自分が後輩だった時、先輩には少し行きづらかった。だけど、先輩が来てくれるのは嬉しかった。

思い返せばそうだった。ずっと待ってる側ではいられない。

とはいえ、2年生の時は後輩に歩み寄ることが出来ていた。今誘ってくれる後輩は、そうした中で関係が育まれたのだ。

たぶん、4年生になって、仲良くなっても……。みたいな気持ちがあるんだと思う。

僕に残された期間は、半年と少しだ。だけれど、最初から仲良くなった先を決めつけては良くない。

だって、自分が2年生の時、4年生の2人とすごく仲良くなった。しかも、2年生の9月くらいから。

毎週のように8人くらいのカラオケオールに誘われたし、飲み屋にも行った。バカみたいなことばかりだったけど、楽しいことが多かった。

ちょっとずつ仲良くなって、バカみたいにいじったりいじられたりする距離感が心地良かった。

最後には、メッセージをくれた。泣きそうになるメッセージ。卒業することを惜しむくらいに尊敬していたし、人として好きだった。

僕が目指すのはそんな先輩でありたい。大学生活の中で、誰かの心に残るような人。もちろん、関係は卒業後だって続けられる。

どうして終わると思ってしまったのだろうか。

なぜだか1歩引いていた。「仲良くなりたい」と、本心では思ってるはずなのに。

だって、そうじゃなきゃ後悔をしない。

もっと質問してみたら良かったかな?

バドミントン誘えばよかったかな?

ちゃんとあいさつ出来ていたかな?

ちょっと話してみたら、相手の名前覚えられたかな?

仲良くなりたいと思っていなければ、そんな後悔がグルグルするはずは無いのだ。

僕の先輩は、遊ぶことを日付だけで送ってくる人だ。

図々しいにも程がある。何をするのかも、何時からなのかも言わない。でも、とりあえず夜なのはわかる。たぶんオールするんだなってわかる。

そういう、図々しさが必要なのかもしれない。迷惑をかけるかもしれない。みたいにうじうじと考えるんじゃなくて、迷惑をかけること自体も仲良くなるプロセスにしてしまえばいい。

その先で仲良くなれればいいのだ。

友達のすごさ

僕の同期の友達は、とりあえずサークルの人なら、試合をしてなかろうが、話してなかろうが、「お疲れ様」と言う。

僕は相手を知らないし、相手も僕のことも知らないだろうなって思って自らはしなかった。だけど、友達につられて「お疲れ様」といった。

帰りの電車内、友達と出発を待ってると、友達が「あれ、サークルの人じゃない?」と言って、反対側にサークルの人を見つける。

サークルの人は、ラケットを持ってるからそれでわかるのだ。

そして、「手を振ろうぜ」と、僕を誘う。

友達は手を振り、つられて僕も手を振る。

相手は初め、気が付かなかった。けれど、発車ギリギリで手を振り返してくれた。

僕だけだったら決してしなかった。「気づかないだろう」、「誰かわからんくて困るんじゃないか」、グルグルと余計なことを考えるだけだと思う。

だけれど、その友達は違う。手を振る。あまり知らないサークルの人でも「お疲れ様」と言う。

僕は「すごい」と言った。

友達は、「なんか考えないでやっちゃうんだよね」と、言う。

とてもすごいことだ。考えないでそんなことができるなんて。

見習いたいと思った。そして1人の帰り道、友のそんな姿を見て、僕は脳内大反省会をしている。

次のサークルは2週間後だ。そのときは、まずあいさつだけでもする。そして、少し欲張って帰り道に手を振れる人になる。

なりたいではダメだ。なるのだ。だって仲良くなりたいんだから。

そんな決意をした、帰り道の電車だった。

2週間後、ここで書いたことを見返して実現する。そのために、まさに後悔をしている帰り道に書いたのだ。今の気持ちを忘れないために書いたのだ。

だから、これは脳内大反省会の議事録でもあり、2週間後の決意表明でもある。

2週間後の自分、考えるな。とりあえずやってみて。

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