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机の下を見る癖
机の下を見ることはあるだろうか。
日常的に見ることはあんまりない気がするけど、僕はたまにある。
それは、お店を出るときだ。
どんなお店を出るときも、僕は毎回最後に机の下を見る。正しくは、椅子の上と机の下、そして机の上を見る。
そして、落とし物、忘れ物がないかを確認する。もうくせといっても過言ではないくらいに体に染み付いていると思う。
そもそも
僕の記憶の限りでは、おばに、「忘れ物ないか見て〜」と、頼まれたことが始まりだったと思う。
僕の母は、母の姉、つまり僕から見たおばと仲が良い。それは本当に仲が良くて、しょっちゅう会っている。同じ番組を見てゲラゲラと笑うし、何かと合うんだろうなと思う。
僕が一人っ子なこともあって、そういうのを見ていると、「兄弟いいな」となることもある。それくらいに仲がいい。ちなみに僕もおばと仲が良い。
で、最近はあまりないけれど、小学生ころからよく三人でご飯に食べに行くことがあった。それで最後会計をしようと席を立つ時に、「忘れ物ないか見といてね」と、僕はおばに頼まれるのだ。
それで、くまなく見る。当時はからだも小さいから、机の下に潜って忘れ物がないかを入念にチェックしていた。
そうして頼まれて以来、ご飯に行くたびにそうしていると、おばは自分の忘れ物確認は入念にしなくなった。
前までは、軽く見ていたけれど、それもあんまりしないくらいになった。そして言われた。「ゆやが見てくれているから、安心ね」と。
なんでかわからないけれど、そう言われて嬉しかったことを覚えている。その時の習慣が今も根付いて、最後に確認をする。
あんまり忘れ物はないけれど、そういうのをすると安心感が湧くようになった。
今は流石に潜ってまで机の下は見ないけれど、グッとかがんで、机の下を見る。そして、「よし、忘れ物ないな!」と確認をして、席を離れる。
忘れ物はないに越したことはないけれど、もしあったとき、それが役に立つんじゃないかなと、思っている。