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ISから事業を牽引する~新たな挑戦の振り返りと私がISを好きな理由~

この記事は【インサイドセールス Advent Calendar 2024】の16日目の投稿です。明日は外資Saas企業でISマネージャーをしているやまざきさん(@Zakki10158896)が記事を公開してくれます!

https://adventar.org/calendars/10661

こんにちは!
株式会社Leaner Technologies(以下リーナー)でインサイドセールスチームの責任者をしている立野(@YuyaTatsuno0104)です。

🎄IS Advent Calendar 2024🎄

16日目を担当する私は、2024年のリーナーISとしてのチャレンジの振り返りと、ISという職種が好きな理由についてお伝えします。

急成長する環境で、IS組織がどんな課題に直面し、それをどう乗り越え、成果を生み出してきたのかをリアルに共有します。
また、私自身がISという職種を通じて感じた面白さややりがいについても最後に触れました。少しでも共感やヒントになれば嬉しいです。

本記事は以下の方を想定して記載しています

  • IS業務にプレイヤーとして関わっている方

  • IS組織のリーダーやマネージャーの方

  • 営業組織全体でのISの役割を考えている方

この記事が、ISに携わる皆さんや、事業成長をさらに牽引しようとされている方にとってお役に立てば幸いです!



私が所属しているIS組織とチャレンジへの想い

2024年1月には4名だったチームが、現在では12名にまで拡大し、わずか1年で3倍の規模となりました。現在は大手を担当するEPユニット、ミドルエンタープライズを担当するMMBユニット、新プロダクトを担当するユニットで構成されています。

組織が拡大したことで、これまで以上に多くのチャレンジができた1年間だったと感じています。
T2D3を凌駕する成長速度で事業創りをしている組織においては、日々変化する状況に応じて、新しい仕組みや組織体制を迅速に構築していくことが求められます。

このような環境下では、単に人数を増加させるだけでなく、チームメンバー一人ひとりが主体的に動けるような熱量の高い組織創りが欠かせません。同時に、急成長に伴う役割やミッションの変化に柔軟に対応し、全員が一体感を持って前進する仕組みづくりも重要です。

具体的には以下のようなチャレンジで行動変容を実現しました。

  1. チームKRを見直し必達目標へと軌道修正

  2. ISエースメンバーを商談創出からセールス全体の生産性向上へミッション転換

  3. CIS新設と入社3か月メンバーの抜擢&躍動

  4. 顧問活用を商談支援から中期の戦略活用に拡張

  5. IS主導でAEとの中期目標達成に向けた連携

前提、私個人の取り組みではなく、チームメンバー一人ひとりが主体的に考え、自身の役割を越えて事業成長に真摯に向き合い、奮闘してくれたからこそ実現できた成果です。

これらのチャレンジを通じて得られた具体的な成果や、そこから得た学びについて詳しくお伝えします。

1.チームKRを見直し必達目標へと軌道修正

期初にEPユニットで掲げたKRはかなりチャレンジングな目標でした。高い目標に奮起していたのですが、最初の2か月間で実績が思ったように上がらず、目標との乖離が広がるばかり。
このままでは、せっかくの目標がチームのやる気を引き出すどころか逆効果になりかねず、大事な最初の四半期を無駄にしてしまう恐れがありました。

【イベントレポート】「急成長を導くマネージャーの型」解説講座vol.3より引用

そこで、チーム全員で話し合い、1か月限定でKR目標をリセット。月間の必達目標に設定し直すという思い切った決断をしました。
ただし、セールス全体の目標を下げるわけにはいかないので、「短期間で達成可能」「当初の進捗に中期で戻すことができる」ギリギリのラインに目標を設定し再スタートをすることにしました。
この修正によって、チームの目線が揃い、自分たちが成すべきことが明確になったことで覚悟が生まれました。

結果として、EP領域で過去ギネスの月間商談獲得数を記録。目標を行動のカンフル剤として活用するには、状況に応じた早期の軌道修正がどれだけ重要かを痛感しました。
また、覚悟が変わると行動も変わり、そこから結果につながるという基本的なことを改めて実感。この経験を通して、EPチーム内に留まらずチーム全体の大きな自信につながり、良いモメンタムを創出できました。

現在では、当時の大幅な未達が嘘のように改善し、日本を代表する企業の役員やマネジメントレイヤーに対して、手紙を活用することで、継続的に商談を獲得できるようになっています。

先日投稿された原のnoteが参考になると思うのでぜひご覧ください!いいね&フォローはもちろん、意見交換も大歓迎だと思います。

2.ISエースメンバーを商談創出からセールス全体の生産性向上ミッションへ配置転換

チームの拡大と展示会の好調により、商談獲得ペースは順調でしたが、以下の2つの課題が顕在化していました。

  • 商談のアサインが入社半年未満のメンバーに集中し、工数が逼迫して一つひとつの商談進行に十分な時間を確保できない

  • 展示会で獲得した商談を中心に、SMB領域の商談が昨対比で10%ほど増加していた。

このままではこれまでの成長速度を保てないリスクがあると判断し、SMB領域の商談対応を目的とした Online Sales を新設しました。この取り組みの狙いは以下の2つです

  • AEの工数を注力企業にシフトし、ARPAと受注率の昨対を維持すること。

  • SMB領域の商談のリードタイムを短縮すること。

さらに、中長期の副次的な効果として、経験の浅いメンバーがAEスキルを実践的に経験する組織となったり、ISからAEへのキャリア形成をサポートすることも期待しました。

正直、IS組織のエース人材をOnline Salesにアサインする決断は非常に悩みました。しかし、エースが抜けることで次のエースが育つと信じ、最後は「えいやっ!」で踏み切りました。

その結果、プロジェクト開始から4カ月ほどの期間で案件化までのリードタイムは2週間短縮、案件化率は10%向上し、短期間での受注事例も創出されました。現在では、彼が正式にAE組織へ異動し、第一線で活躍してくれています。
また、IS内では次期エース人材も頭角を現し、このチャレンジが組織全体の成長と戦線拡大につながったと感じています。


Online Salesプロジェクト憲章作成時のnotionを一部抜粋

3.CIS新設と入社3か月メンバーの抜擢&躍動

エンタープライズ顧客への価値提供を最大化し、高ARPAの事例を創出するため、既存顧客への深耕営業プロジェクトが立ち上がりました。
その一環として CIS(Customer Inside Sales) ロールを新設し、戦略的な部門展開を目指したのですが、この極めて重要ポジションに当時入社3か月のメンバーを抜擢しました。

抜擢の理由は主に以下の通りです

  • 組織として誰もやったことがない取り組みだったため、入社歴やIS経験の長さが成功確率に影響しないと考えたこと。

  • 彼が組織内での直近の成長幅が最も大きく、ポテンシャルを強く感じていたこと。

  • キャパに余裕がありそうだったこと。(本人がどう思っていたかはさておき。)

  • miroを活用して顧客アサインルールや業務フローを可視化していたことから、プロジェクトを体系的に進められるスキルがあると感じたため。

初めての業務で躓く場面もありましたが、組織図を描きながら戦略的なアプローチを進めたり、CSと連携して共通認識を持ちながら行動したりと、早期に軌道修正を行い、着実に成果を出していきました。

特に、組織図を描いたことによる効果は絶大だったように感じています。

  • ホワイトスペースの可視化やアプローチ対象の明確化できたこと。

  • 顧客内部の関係性や組織力学をプロジェクトメンバー全員で共有し、顧客解像度を飛躍的に向上できたこと。

  • 部署ごとの利用システムを把握することで、乗り越えるべき壁をクリアにできた。


チームメンバー湯前のnoteから引用

エンタープライズ案件という特性上、受注にはもう少し時間が必要ですが、狙い通り工場部門での商談獲得や現場の課題収集が着実に進んでいます。

詳細は、CISロールを担った湯前が直近で公開したnoteに詳しく書かれています。ぜひご覧ください!いいね&フォローはもちろん、意見交換も大歓迎だと思います。

※本取り組みは山梨さん(https://note.com/hiroya_yamanashi)にエンタープライズ開拓における組織図を作成メリットや作成イメージをご教示いただけたからこそ実現できたことです。この場を借りて改めて感謝申し上げます。

4.顧問活用を商談支援から中長期の戦略活用に拡張

これまでは、リストに対して「気合と根性」で商談を積み重ねるスタイルが中心でした。そのため、顧問の人脈を活用したアプローチも短期的な成果を重視する考えが強かったのが正直なところです。
しかし、エンタープライズ企業へのアプローチは長期化しやすく、顧問の人脈も無限ではありません。このままでは短期的な成果を追い求めるあまり、長期的な関係構築のチャンスを取りこぼしてしまうリスクを感じていました。

一方で、リーナーに参画していただいている顧問の方々は、弊社のミッションに深く共感し、「できれば長く支援したい」と言っていただける方がばかりです。我々も同じ志を持つ顧問とは、長期的にパートナーシップを築きたいと強く感じています。

そこで、顧問の役割を短期的な商談支援にとどめず、以下のような中長期的な活用を進めるチャレンジを進めました。

  1. 弊社主催のカンファレンスへの登壇
    顧問の専門性やこれまでの経験を活かし、業界全体への影響力を発揮していただく。

  2. リアリティある組織図の作成
    顧問の内部視点を取り入れて顧客のリアルな組織構造を把握するようにしました。特に、企業の歴史や関係性を知る顧問の視点は、非常に参考になる情報を提供してくれます。

  3. 商談への同席と意思決定サポート
    既存の商談に同席いただき、顧問自身の視点や影響力で先方の意思決定をサポートしていただく。これには、顧問がリーナーのミッションに深く共感していることが不可欠です。

さらに、要望に応じて顧問同士の顔合わせも行っています。お互いの経験や想いを共有することで、リーナーへの支援に対する熱量が一層高まっていると感じています。

素敵なお話をたくさん聞けて我々の熱量が高まりました

また、顧問の方がプライベートの場で自然とリーナーの話を広めてくださり、新たな顧客との良い出会いにつながるケースも増えています。

確かにCACを考えると他施策より高めではありますが、顧問がいなければ接点を持つことすら難しい企業とのつながりを創出できていることは大きな価値です。

こうした取り組みを通じて、現場レベルのアプローチとトップアプローチを組み合わせる「サンドイッチ戦略」の重要性を改めて実感しています。

5.IS主導でAEとの中期目標達成に向けた連携

AEが短期的な業績達成に注力するあまり、半年後や1年後の状態をイメージできていないことがあります。保有パイプラインの「健康状態」を把握できていないことで、不安から商談を抱え込みすぎたり、Championの特定・探索に時間をかけすぎてしまうこともあります。その結果、本来注力すべき顧客対応が後回しになるリスクがありました。

ISとAE間でコミュニケーションをとり、推進者でない可能性や、商談が滞るリスクを検知したら一時的に失注扱いとして案件を引き取り、改めてISで適切な人やタイミングでアプローチを行う環境を準備
こうすることでAEは安心して案件を「手放す」ことができ、優先すべき顧客に集中できるようになります。
実際に先方担当者の上司の方や別部門へのアプローチから商談が再設定される事例が増加しました。
この一連の流れが信頼関係をより強固にし、ISとAEが「背中を預け合うビジネスパートナー」として機能しています。

また、マネジメント層でも連携を強めた1年でした。目標に対する差分の分析GAPを埋めるためのアクションプランを提示するなど、中期目標達成に向けた定例MTGをリードしています。
特にMMB領域では、率先して営業企画の役割を担い、進捗の可視化や目標分解をリード。これにより、現場の活動が中期的な目標達成につながるような支援をしています。

現場の商談最適化・早期登り直しと中期目標への具体的な道筋づくりを通じ、ISとAEの連携がますます深まっています。


ここまで2024年の振り返りも兼ねてチャレンジについて棚卸しをしてきました。冒頭にもお伝えした通り、これらの取り組みは熱量高くコトに向かい続けてくれるチームメンバーの主体性と粘り強さあってこその成果です。

来年はさらに多くのチャレンジを重ねながら圧倒的なスピードで事業進めていきたいと思っています。

最後に:ISという職種が好きな理由

リーナーに入社してインサイドセールスを知り、気づけば4年目を迎えています。この4年間、IS業務に取り組む中で、”自分に向いているし、すごく面白い仕事だな”と感じています。

ISが面白いと感じる理由は大きく2つあります。1つ目は、市場開拓の観点から事業成長のエンジンになる重要な役割を担っていること。2つ目は、人材輩出の観点から、組織全体の成長を支えるポジションだと思うからです。

市場開拓の観点
ISがどの顧客にアプローチするのかで、案件化の可能性やARPAの引き上げ余地に大きな影響を与えます。つまり、ISの判断や動き次第で事業の成果が左右されるんです。
また、AEが顧客に100%向き合える環境を作るためにも、ISの市場選択はとても重要な役割を果たしていると思います。

人材輩出の観点
IS組織は、顧客対応や営業スキルを体系的に学ぶ場としても機能すると思います。IS経験を経たメンバーが、FSやマーケティングといった別の部門で活躍することで、組織全体の持続的な成長につながるはずです。
ISでの経験は、他の職種においても応用が利くスキルを育てる場だと感じています。
※もちろん、ISのエキスパートとして活躍していくキャリアもあると思っていますが本記事では割愛します。詳細は過去に記載したnoteをご覧ください。

そんな「事業成長のエンジン」であり、「人材輩出の起点」でもあるISに携われていることは、私にとって非常にやりがいにつながっています。
事業成長のためであれば職種やポジションに拘りはありませんが、私の強みや経験を考慮するとISという職種で事業成長を支えていくことが最大限バリューを発揮することにつながるように感じています。

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