背番号20の帰還

実に8シーズンぶりに背番号20が公式戦で登板を果たした。昨年秋、ファンの間で大きな物議を醸した阿部寿樹との大型トレードでやってきた涌井秀章がこの日の先発だった。
7回103球、2失点。中田翔に連日の痛いタイムリーを喰らうも失点したイニング以外は大きなピンチと言わせずあっさりとHQSを達成するあたりはこれまでの実績が物語ったようだ。
打線の援護に恵まれず敗戦投手となってしまったが、伝統ある背番号20が躍動したことに喜びを感じざるを得ない。

天才リードオフマンに倣え

打線はグリフィンにわずか3安打。鋭く変化するカットボールと150キロに迫るストレート。この2球種だけで牛耳れるかもしれないほどの高い精度に加え大きなカーブで幻惑させるピッチングスタイルは、今後のマッチアップで苦手意識にならないような対策が必要だ。

そんな中で岡林勇希が2打席目に放ったツーベースは圧巻だった。初回に打ち取られたナックルカーブをあっさりと弾き返し、中田のグラブの下を通り過ぎるツーベースとなった。さらに6回の先頭もライナーにはなったが悪いあたりではなかった。
昨年、最年少にして最多安打のタイトルを獲得したリードオフマンは3打席で順応したようにも見えた。感覚的なものをシェアするのは非常に難しいことは承知の上だが、ぜひ自身で得たものをチームで共有し、次の対戦では攻略してもらいたい。若干4年目に求めるものではないかもしれないが、彼にとってそれくらいハードルは高くしても良いようにも感じた。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集