脳内限界パズル「好いてる人からのいいね」
「いいね欄が消えた」
「他人のいいね欄なんて見るの?」
「逆に見ないの?」
「いいねの欄、見られてるとか気持ち悪くない?」
「確かにそう思うけど」
「いいねの欄って何の為にあるの?」
「自分がいいねした物を見返す為じゃないの?」
「なら他人に見られないように隠してもいいよね」
「自分だけ見返せればいいんじゃない」
「だけどね」
「好きな人がどんな事をいいねしてるのかなー」
「どんなことに興味持つのかなー」「とかね」
「それこそ気持ち悪いよ」
「やっぱりそうだよね」
次の電車は、17分後。
しゃがみこんでいても寒い。
メールなんて届いていない事は分かっているけど、
センターに新着メールの問い合わせ。
遠くに見える街あかり。
悴んだ手で返信してたら、変な日本語になっていた。
お互いの名前が入ったメアド。
視界が濡れて、ぼやけてくる。
君専用メールボックス。見返す。
お気に入りの返信には保護対策の星マーク。
「何してんだろうなぁ私」
最近は素っ気ない返信ばっかり。
「いいね」
もう少し私の相手してよ、なんて通じない。
どうでもよくなったんだろうな。
ホームの椅子は冷たい。
あなたの態度は冷たい。
いいねの3文字で片付けられちゃ困る。
あなたの事もっと知りたいのにな。
「体調が悪いから今日は会えない」
さっきの言葉巻き戻してる。
君の本音が見抜けない。
「だけどさ、好きな人にツイートをいいねされて、そのいいねされた事を確認する為にプロフィールに飛ぶまでがセットなのよ。キモいかもしれないけど、そうゆうことよ」
「切ない片思いだね」
「別にいいでしょ、迷惑かけてない」
共感の「「いいね」」
同意の「「いいね」」
了解の「「いいね」」
面白い「「いいね」」
愛情確認するための「「いいね」」
マッチングアプリの「「いいね」」
好きな人に認識されている事を証明する「「いいね」」
色々な「「いいね」」あなたもいいね。
いい恋愛してね。