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年下君がまたうちに泊まりに来たけど色々ぶっちゃけられすぎた話(後編)

散々飲み食いして夜が明けて昼になってようやく私のベッドから起き出した年下君。

「とりあえず…昼ごはん食べよう!」

ということになり、昨日手付かずだった肉たちを、まさかの昼からプレートで焼き始める。

豪快すぎる。

完全に山賊とかそういう猛者たちの昼飯だ。

しかし肉はおいしいので、意外と入る。
年下君も年下女子ちゃんもおいしそうに平らげてくれた。

その後はなんとなーくみんながおすすめのYouTubeを見たりして完全に惰性な休日の昼下がりを過ごし、
「結局こういうのが一番贅沢だよね…」と言いながら

昼寝した。

みんな寝た。

今度は年下女子ちゃんが私のベッドに入り、年下君はフラットにした座椅子の上に。

ローテーブルを挟んで私がまた床で寝る。

一瞬で寝息を立てる年下たち。

しばらくスマホをいじりながらまどろんで、たまに年下君の寝顔を見て、

「まつ毛長いな…」
「口開いてるな…」
「寝るとき半目になるんだな…」
「しかし寝顔も整ってるな…」

と声に出さずに脳内でつぶやいて目に焼き付けた。

手を伸ばせば届く位置に年下君が寝ているシチュエーションが尊い。

でもうっかりこちらの寝顔を見られたら恥ずかしいので、私はタオルで顔を覆って眠りに落ちた。

1時間ほど経って目が覚めたが、年下たちはまだ起きる気配がない。

一人で洗い物を片付けて、床にコロコロをかけてなんとなく部屋を綺麗にしておく。

さらに1時間後、「うあー!」という謎の奇声と共に寝返りを打つ年下君。

その音にびっくりして起きる年下女子ちゃん。

なんと年下君はまだ寝ている。
(奇声は一体なんだったんだよ…)

もうすっかり日は暮れていた。

「よーしこれからお祭りに行くよー!」
と年下たちに声をかける私。

そう、お泊まりの翌日は祭りに行こうとみんなで話していたのだ、それを有言実行して怠惰な休日を返上するのだ!

「やったー!」
と完全に目を覚ました年下女子ちゃん。

「えー…」
と言いながらまだ目を閉じたままの年下君。

とりあえず彼を放置して身支度を始める女性陣。

年下君は出発ギリギリまで私のお気に入りのタオルケットに全身くるまり、
「まだ出かけないすよね…?」
「俺まだ寝てていい…?」
とゴネている。

どうやら相当に寝心地が良いらしい。

「そのタオルケット…気持ちいいんでしょ」
と指摘すると、目を閉じたままニヤニヤする年下君。

「それ、夏用のひんやりするタオルケットなんだよ。洗って干してもひんやりするやつなんだよ」
と教えてあげると、年下君は

「ああ、ひんやりするの気のせいじゃなかったんだ…なんでこれ気持ちいいんだろうと思ってた…もうこれ…これくれぇ…!!」
と言いながらタオルケットを全身に巻きつけ頬擦りするような格好になる。

(笑いながら「うわーしばらくこれ洗わないでおこう」と思ってしまったことは内緒だ)

前回泊まりに来てくれたときから感じていたが、年下君、人の家でめちゃくちゃくつろげる子らしい。

正直それはめちゃくちゃ嬉しいのだ、
完全に心を許してくれてるなあと思えるから。この部屋に住んでいてよかったとすら思えるほどに。

「もうそろそろ出られるー?」
とたずねると、
この期に及んでまだムニャムニャしている年下君。

年下女子ちゃんが
「私と釜石さんでお祭り行ってくるから、年下君はもうそのまま寝てたら?」
とふざけると、

年下君は「いいよー」とニヤつきながら、それでも目を開けない。

こいつ本当に起きる気ないな…!

(何泊でもしてくれていいんですけれどもね)

「ほらもうマジで行くよー」と出発を促すと、「仕方ねえ起きるか…!」とゆっっっくり起き始める年下君。

すると年下女子ちゃんがトイレに行っている間に、

年下君たら、「着替えまーす」と言いながら貸してあげたスウェットの下を、私の目の前で脱ぎ始めたではないか。

えっ…
ちょっと何?
宣言すればセーフだと思ってる?

いやもちろん見ちゃダメなので、慌てて顔を背けたけれども!

確か前回泊まりに来たときは、「着替えてきまーす」と言いながらトイレに行っていたので、そのへんの恥じらいはあるのかと思っていた。

しかしいきなりその、ズボンを、先輩の目の前で、下げるかね…!

必死に鏡をのぞいてメイクしている振りをしたが、慌てすぎてリアクションも取れず無視する形になってしまった。

正直、今さら男の子の下着姿を目撃したところでなんっっっっっとも思わない。

ただ「見たらハラスメントになってしまう」ことを私は極端に恐れていて、それを年下君絡みで起こしたくないのだ。

もちろん年下君はそんなこと1ミリも気にしていないし、彼にとって私はもはや空気みたいなものなのだろう。

少なくとも、異性としては見られていないことが完全に発覚した瞬間だった。

「こちらだって何も気にはしていませんから」の体裁をとりながら、内心「あーあ」とちょっとヤケになり始めていた。

やっと準備が整ったので、ようやく祭りに向けて出発することに。
外は完全に暗くなっている。

出かける直前、
「え、みんなカバン持って行きます?」
とたずねる年下君。

いやいやどう考えても時間的に、祭りに行った足で解散するだろ!

帰ってくる選択肢があったのかよ!

と、ちょっと面白くなってしまった。

(ほんとに、別に何泊してくれてもいいんですけれどもね…)

こういうちょっと天然入っているところも、彼の愛されポイントの一つだ。

そして電車に乗って、祭りが開催されている神社を目指す。

すると最寄駅に着くやいなや、急にキョロキョロし始める年下君。

「どうしたの?」
と聞くと、

「ここ、昔付き合ってた元カノの駅かもしれない…多分…」
と大変にエモいことを言い始めた。

「すごく趣味も合って俺は大好きだったんですけど、だんだんそれだけだと合わないことも増えてきて、向こうがもうあんまり乗り気じゃないだろうなと察して、俺から別れようって言って…」

とご丁寧に別れた経緯まで語ってくれる年下君。

私はというと、
「ズルズルさせずに自分から別れを告げたのはマジでえらいよ」
と反射的に褒めてしまった。

自然消滅するでもなく、お互いのためにちゃんと別れを口に出すのはかなり勇気のいることだと思ったからだ。

「そうなんですかねえ。いまだに一番好きだったかもしれないですねえ…」
と感傷に浸る年下君。

彼は酔うと「一番好きだった元カノ」の話をたまにするので、いまだにそれを超える女性に出会っていないのだろう。

…なんだかすごいところに連れてきてしまったな。

思わぬ元カノ話で道中なかなかしんみりしてしまったが、そのうち神社に到着すると結構な規模で祭りが開催されていたので、全員一瞬で全員元気を取り戻した。

ものすごい数の露店と来場客、ひっきりなしにやってくるお神輿、そこはまごうことなき「祭り」の会場だった。

はぐれないように気をつけながら、じゃがバター、イカ焼き、たこ焼き、焼きそばなど目についた祭りフードを次々に購入しては食べ歩き、アルコールで一気に流し込む。

至福の時だった。

美味すぎた。

お酒の弱い年下君も珍しく飲んではしゃいでいる。

「夏らしいことがしたい」が口癖だった3人、今度こそ本物の"夏"を体感し感無量。

歩き疲れたので、少し離れたところに移動して、そのへんの石の上に腰掛けて、ゆっくり戦利品を味わうことに。

するとアルコールが回ったせいもあってか、昨晩の宅飲み以上にぶっちゃけた話が年下君から飛び出し始める。

要は、「"夜のお店"に何度か行ったことがあります」という趣旨のものだった。

それがよりによって結構ハードル高そうというか、その類の中でも、割とイメージ的にはモノ好きな人が行きそうなお店だったのだ。

年齢的には完全に大人だが、性格もリアクションもあらゆる部分が少年らしい年下君の印象とはかけ離れすぎていて、私も年下女子ちゃんも、正直面食らってしまう。

きっかけは「そういうお店」の話題になった時、彼が妙に解像度の高い話し方をしていたので、「さては行ったことあるな〜!?」と指摘すると、だいぶ目を泳がせた後で「…はい…」と観念したこと。

いつもは「行くわけないでしょーが!」「僕にそんな甲斐性ないですから!」とか言うのに、本件に限ってはクロだった。

…いや、別に悪いことではないからいいんだけれども。

…嘘、なんか気持ち的に良くは、ないんだけれども。

聞けばあまり遊ばずにいい大人になったという年下君、友人連中に「お前行ったことないの?!」と連れられるがままにデビューさせられたそうな。

本人も、人生経験と話のネタにそういうお店に行ってみるのも良いかなと思ったらしく、いざ飛び込んでみたら…

というエピソードを話してくれた。

聞けば聞くほど「本当にそれを年下君が…?!」というショックを覚える内容だったが、途中からただの猥談と割り切って茶々を入れながら笑って聞いていた。

そしてよくよくわかった、

こんなに精神的に幼い子すら行くんだもの、世の中の男性、全員そういうお店行ってるわ!(偏見)

「男同士で集まったらノリで行くもの」とか「生理現象だから」とか、そういうものに年下君はなぜか入らないだろう、と変な期待を抱いてしまっていた。

「あの子はそういうの興味ないはず」なんて、とんだ幻想に過ぎなのだと理解した。

…そもそも年下君とは、仕事仲間として知り合ってまだ数ヶ月しか経っていない。

私はあの子のことを、なんにも知らなかったのだ。

正直ショックだったし、自分はその手の話題には寛容な気がしていたがまったくそんなことはなかったことにも、驚いていた。

いやーーーーー、

普通に嫌だわ!!

それこそが、彼への好意の証でもある。

本人言わく
「そういうお店は正直あんまり良いものではない」
「最近は全く行っていないし結構前の話」
と言うことらしかったが、

お店こそ使わねど、女の子と遊ぶことには今後も力を入れて行くそうだ。

年下君はいまとにかく、モテたいらしい。

彼女も欲しいは欲しいけれど、とりあえずモテたい。

お近づきになれるチャンスがあれば、どんどん突撃してしまうらしかった。

ああもうこれは、立ち入る隙がまったくないな…と察した。

年下君ほどのスペックとポテンシャルがあれば、「若くて可愛くて後腐れない関係の女の子」と、どんどん知り合えてしまうからだ。

私は悲しいかな、そのすべての逆を行く存在である。

街灯の下で彼の話を聞きながら、必死に各種相槌を打って平気なふりをしていたが、なんだか残念そうにしているのは、きっと伝わってしまっただろう。
(年下女子ちゃんにも伝わったはずだ)

でも彼は多分、自分への好意が原因ではなくて「普通に夜のお店に行った俺に引いてしまったんだな」と考えているはず。

どっちであっても意味ないから、もはやなんでもいいけども。

おかげさまで私の調子もかなり狂ってしまった。

年下女子ちゃんも明らかに引いているし、なんだか妙な空気になってしまったのをリカバーしようと、

私は彼の話に、咄嗟に「自分の夜の失敗談」を被せて笑いを取りに走ってしまった。

…こういうときに捨て身になるのをほんっっっっっとうに、やめたい。

少しヤケになっていたのもあって、
「年下君だけ不利な状況をなんとかせねば!」と言わんばかりに喋り倒してしまった。

二人にはすごくウケたが、笑いを得る代わりに失ったものは結構デカい気がする。

「どうか私を恋愛対象として見ないでくださいね!」
と宣言しているようなものだからだ。

でもなんだか色々を相殺できた手応えもあり、
ちょっと雰囲気も明るくなってきて、みんなの口数も増え始めたことだけが救いだ。

ただし年下君が
「釜石さんて…経験豊富なんですね」
と言ってきたので、そこはさすがに
「あんたのほうがよっぽど豊富だわ!!!!!!」
としっかり否定しておいた。

すると、
「俺は経験豊富じゃないんです、人に話せそうな『うまくいったエピソード』を話しているだけで、トータルにしたら少ないんです!」
と弁解する年下君。

「それは私だってそうだし!」
と張り合うも、なんと不毛な会話だろうか。

ちなみに年下女子ちゃんはこういうとき、自分の意見は口にするが実体験は絶対に明かさない。

本当に賢い子だと思う、そんなもの暴露してなんの得もないのだから。

とにかく信じられないぐらいあけすけな話を、私と年下君で披露し合って、笑って、腹の中を見せ合う時間が続いた。

しばらくして、さすがに祭りに来ておいて何してるんだという気分になったので、「もう帰ろうか…」と満場一致で立ち上がった。

帰り道、年下君が頭を掻きながら
「なんか2人に全部話しちゃったなー…」
とつぶやいた。

「この3人ではもう恥ずかしいことないっす!」
と開き直る年下君。

友情だけは確実に深まった夜だった、友情だけは。

突然、
「私、ちゃんと彼氏作る!」
と宣言する年下女子ちゃん。

「えー私だってなんとかしたい!!」
と慌てる私。

「年下君さん、誰か紹介できる人いないんですか?」
と年下女子ちゃんが聞いてくれたが、どうやらちょうどそんな都合のいい人はいないらしい。

年下女子ちゃんはさらに、
「釜石さんはほんとに今いい人とかいないの?仕事関係でもいないの?」
と私にも話を振ってくれたが、私は
「本当に悲しいぐらいなんにもない」
しか答えられなかった。

情けない。

ちなみに「仕事関係でも」の部分だけがちょっと気になったが、もちろん
「そうだね、職場の後輩の年下君に惚れてるかな!」
なんて言えるはずもないので…

「結局がんばらないとダメかー」
と項垂れる女子二人。

シングルな3人たちは、
「これからですよこれから!クリスマスまでになんとかしなきゃね!」
とお互いを鼓舞し合いながら歩みを進めた。

解散する直前、「次もまた何か映画行こうね」と話して、最後にいろんな意味を込めて
「年下君、ちゃんと健康に過ごしてね」
と彼の肩をポンとたたいて電車を降りた。

「おす!」と元気な声が返ってきたので、多分彼は大丈夫だろう。

がらんとした部屋にひとり、帰宅する。

数時間前まで、ここに二人がいたんだなあ。

年下君、タオルケット離さないの赤ちゃんみたいで可愛かったなあ…

としみじみして、実際にそのタオルケットにくるまって軽く目を閉じてみた。

年下君のいい匂いがするような、しないような。

…私今日、いらんことたくさん口走ったな…

と反省しか出てこない。

多分年下君のほうが「俺やらかしたな」と思っているはずだが、私もだいぶ塗り重ねたので同罪な気がしている。

結果的に自分のネガキャンをしすぎてしまった。

このままでは、年下君に女性として意識してもらえることはないだろう。

思えば出会ったばかりの頃…

と、数ヶ月前の年下君との日々を振り返る。

彼と毎日のように二人きりで残業したこと、

毎週飲みに連れ歩いてオールしていたこと、

彼の誕生日にプレゼントを渡したら「まだ知り合って浅いのにこんなに僕のこと理解してるプレゼントない、歴代プレゼント上位に入る」と感動されたこと、

「釜石さんと一緒に仕事するのが楽しいから一緒がいい、釜石さんとは歩幅が合う」と言ってもらえたこと、

気がつけばすぐ隣に来てくれたこと、

体が密着するほど近寄って作業することが増えてドキドキしたこと、

あの頃の方が絶対になんかこう…

キレイに?

そう、キレイに関係を構築できた気がしてならない。

最初から笑いに走らず友情を育みすぎず、まだ彼にも遠慮があるうちに、「女」として振る舞っていたら…

まあ、私全く年下君のタイプじゃないの知っているから、そんなifもないんだけれどもね!

そんな「もしも」もよぎったが、
考えたら私は、年下君となんでもいいから近しくなりたかったのだ。

そして幸運なことに、それは叶った。

完全に友達としてだけれども、職場では間違いなくこの3人が一番仲良しになれたから。

繊細で傷つきやすい彼から、悲喜交々を共有してもらえるようになって、非力ながらなんとか手助けすることもできて、心を許してもらえて一緒にたくさん遊ぶこともできて、

今すごく、楽しい。

そういえば私は、年下君のことがまだ好きだろうか?

と自問自答してみる。

はい、まだ余裕で好きです!

ちょっとハードな夜のお店の件とか最近"仲良く"した女の子の話とか、かなりショックなことも聞いたし、どうやら自分にチャンスがないことも悟ってめちゃくちゃ落ち込んでいるけれども、

「振り向いてもらえないなら一緒にいても意味がない」

と考えることは、少なくともなくなった。

(正直「お店やアプリで発散されるぐらいなら、全部私が受け止めて何とかたい」のが、本音にして願望ではある)

これからも「こんな女の子と遊びました」と報告されたらちょっと傷つくと思うけれども、いじり倒して笑いに変えられる自信はある。

ちなみに、
私が年下君への気持ちを本人に伝えるようなことがあれば、それこそすべての関係が破綻してしまうので、私はそれをしない。

彼が今何かとデリケートな時期なのもそうだし、彼も私も居場所がなくなってしまうから、それはやらないほうがいいと思うのだ。

彼への気持ちは、秘めておく。

「そのうち別の人に興味が移るかもしれないし!」
と、自分に言い聞かせている。

でも知っている、自分のことだからよくよく知っている。

私には、"気"がひとつしかない。

誰かに気をとられると、別の人へ思いを格納しておく置き場が、なくなってしまうのだ。

だから年下君を好いているかぎり、他の人に熱意を傾けることがができない。

我ながら、なんて不便なのだろうと思う。

それは決して一途なのではなく、融通が利かないだけとも言えるのだけれども…

ああ調子に乗りたい、
幸せな妄想がしたい、
というか恋愛面で幸せになりたい、切実に!!

恋愛がうまく、できない。

この気持ちを、身近な誰にも、言えない。

出会った頃はこんなに年下君に心をかき乱されるとは思わなかった。

無理矢理にでも新しいお気に入りは、見つけなければいけないと思う。

そしてそれを年下君に言いたい。
「いい感じの人ができたよ」と。

彼は祝福してくれるだろうか、ネタにして笑うだろうか。

一度聞いてみたい、彼が私のことをどう思っているのか。

これ以上自虐に走って悲しみに染まる前に、ちょっと聞いてみたい。

多分ふざけるか「まあでも尊敬はしてます」ぐらいしか返ってこないと思うけれども。

年下君。

君は「私が君を気に入っていること」を知っていると思うのだけれども、「どこまで本気で想っているか」は知らないでしょう。

素敵な君に出会えたことにずっと感謝しているし、君が楽しく健やかにいられるためならなんでもしたいと思うぐらいには、本気なんだよ、

でもそれは、絶対に君には言わないよ。

君が教えてくれたら、少しは話す気になるかもしれないけれど。

はっきり言われたら、諦めもつくかもしれないしね。

だけど今は正直、傷つきたくないなあ。

ただ楽しいことを最優先させて、君ともっと思い出を作りたいんだよ、二人じゃなくても。

だからしばらく一緒に居させてください。

…と書き殴ってみたらちょっと泣きそうになってしまった。

不器用にもほどがあるよねえ。

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