福岡文芸珍スポット・その1「文学碑公園」
お久しぶりに、文芸らしい記事をかきます。
さきがけ文学会のゆうやです。
片江風致公園(旧・文学碑公園)に行ってきました。
片江風致公園(福岡県福岡市城南区南片江4丁目41)
↑こんな所、福岡市の中でも油山の麓に位置する隠れ家です。
緑豊か!
この公園は、昭和32年以降、地元の吉川熊雄氏が巨額の私財を投じて作った非公開の文学碑公園でした。
当時は文学碑・言葉碑(「一期一会」「柔能制剛」など)をあわせて50基(内文学碑は32基)を建て、形状は異なれど、碑文の文字は元の碑を苦労して写されたそうです。
昭和50年(1975年)に没後、息子さんが継承し閉園。
現在は、規模を大幅に縮小して「片江風致公園」として福岡市が整備しています。
21基の文学碑には案内碑が添えられています。
うーん。
うーん、読めない!
写真のように、わずか残った21基も案内板が劣化し、殆ど読めるものはありません。もったいない…。
随所に通せんぼみたいなロープが張られているのですが、川のせせらぎがとても綺麗でもっと整備すれば素敵な公園になるのな・・・などと考えてしまします。
昭和三十三年建立
福岡川柳作家連盟・全九州川柳作家有志・川柳松囃子吟社
このへんに問い合わせたら何か分かるのかしら・・・
■ 福岡のパブリックアートめぐり
■ 片江風致公園(旧・日本文学碑公園)
■ 片江風致公園内文学碑群(PDF)
上記サイトではより詳しく、鮮明に文学碑の様子をうかがうことができます。
案内板の保存状態はともかく、駐車場とトイレ、園内のベンチはきちんと掃除されていて過ごしやすい環境です。(しかし、誰もいない・・・)
ふうち【風致】
おもむき。あじわい。特に自然のおもむき。風趣。 「詩歌の法に従て其体裁を備ふれば、限なき-を生じて/学問ノススメ 諭吉」
「片江風致公園」だし、この辺は目を閉じるところなのか・・・?(いや、案内板は修理してほしい)
ネットで検索しても、役所に問い合わせても動きが見られないらしく、地元民としても案内板だけでも修理できないかなぁと考えております。
福岡市はITこそ力を入れていますが、2013年あたりから福岡市芸術振興財団が運営していた喫茶アートリエの文学コーナーを削減したり、福岡市市民文芸を休止したり、赤煉瓦文化館内にあった福岡市文学館を移設させちゃったり、「文学を楽しむ場」をどんどん縮小させる傾向が見られます。
せめて、この公園だけでも守れる手段があれば・・・などと考えてしまいます。
福岡の文学が生活と共にある日々が戻ってきますように。
■参考情報:
http://urawa0328.babymilk.jp/fukuoka/fuutikouen.html
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kensan/1503yame/yame06.html