沖津

徒然なるままに映画の感想を綴っていきます。

沖津

徒然なるままに映画の感想を綴っていきます。

最近の記事

ジョーカー2、みんな一回冷静になろう。

『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』 まずタイトルはどういう意味なんだよ。ドゥってたぶん2みたいな意味だと思うけど。フランス語か?なんか調べる気も起きないのが面白い。 しかしこの映画は評判が悪い。「そりゃ皆嫌がるよこんなオチは」ってオチだったわけだから当然だけど。もうみなさん観る気もないだろうからいきなりネタバレすると主人公アーサー・フレックはジョーカーでもなんでもなかった。 1の終盤。アーサーはテレビ番組の生放送中に司会を撃ち殺したことで、貧困層の英雄となった。はずだったんだ

    • 「ハリー・ポッターと死の秘宝part2」公開10年目の真実

       大仰なタイトルですいません、釣りです。単純に私が今年に入るまで知らなかっただけです。たぶんファンの間では有名な話しなんじゃねえかと思います。私も「ハリー・ポッター」結構好きだったんですけどね。ダンブルドアのフルネームとかルーナのお父さんの名前とか今でもパッと言えるくらいには。  去年末くらいにNetflixに来たじゃないですか。シリーズ全作。したらなんか、やっぱ観るじゃないですか。DVD全部持ってるけども。こういうきっかけがないと観返さないんで。  それでね、当時からマジで

      • 最近観た映画達のひとくちレビュー

        別に新作に限らない。 最近観た映画の感想。 ゴジラvsコング 頭の良い小3に脚本を任せた可能性がある。とにかくゴジラとコングとメカゴジラが闘い通し、人間パートはラウンドガールの役割すら果たさない。「これだよこれ!」と思わず叫びかけた。ストーリーが存在しないので脳に直接「楽しい」という感情を送信されたような気分になった。 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 作画とかがすごくて映像として見応えがあったし決してつまらないということはなかったが、全3部作の1作目ということもあって

        • ハッピーエンド風バッドエンドとバッドエンド風ハッピーエンド

          今日は「まどかマギカ」の話をしたいんですよね。 まぁまぁちょっと待ってよ。読んでってよ。知らなくても興味深くなるようにするから。 あんま細かい話はしないから。そもそも大事なのはディテールではなくて、お話の構造なんですよ。普遍的な話。ね、お願い。 記憶が曖昧すぎるのでテレビシリーズの終わり方から整理します。 魔女と戦う魔法少女の話です。 かつ魔女の正体は実は元魔法少女で、そもそも魔法少女は遅かれ早かれ魔女になることが宿命づけられた存在だったのだ。こんな話でしたね。 ・少女

        • ジョーカー2、みんな一回冷静になろう。

        • 「ハリー・ポッターと死の秘宝part2」公開10年目の真実

        • 最近観た映画達のひとくちレビュー

        • ハッピーエンド風バッドエンドとバッドエンド風ハッピーエンド

          実は人知れず盛り上がり続けているゴジラ界隈

          1954年に第一作『ゴジラ』が公開されて以降何回かの休止期間を挟みつつ続いてきたゴジラシリーズは2004年『ゴジラ ファイナルウォーズ』にてその歴史に幕を下ろした。 . . . 賛否両論、主に「ぴ」の評価を受けがちな『ファイナルウォーズ』から10年ー。再びゴジラの咆哮が響き渡ったのは日本列島ではなくアメリカであった。 ハリウッド版『GODZILLA』である。これが「ゴジラ」の歴史を新たなステージに突入させたのは間違いない。 ずっと画面が暗くて全然ゴジラの全体像が映らない、やた

          実は人知れず盛り上がり続けているゴジラ界隈

          140字では語り尽くせぬ映画愛 : アベンジャーズの敵、こんな俳優がやってました。

          『アイアンマン』から始まる、同じ世界観を共有するアメコミヒーロー映画群であるMCU(マーベルシネマティックユニバース)。 ヒーローというのは悪役ーヴィランーなしには存在できない。ヴィランの魅力は映画の善し悪しに直結する。それゆえヴィランには主役よりもギャラの高い大御所が配役されがち。 特にMCUは悪役の俳優が豪華。 MCUの悪役、実はこんな役もやってましたよね、という記事。 1.ジェフ・ブリッジス 『アイアンマン』オバダイア役 言わずと知れた大御所。本格的に売れ出したのは

          140字では語り尽くせぬ映画愛 : アベンジャーズの敵、こんな俳優がやってました。

          エキストラに参加した話

          去年映画のエキストラに参加した。 映画配給会社に勤める友人が誘ってくれたのだった。 「主演は芦田愛菜だよ」 "芦田愛菜だよ"という文字列がいたって真面目なやりとりで使われることってあるんだ。 是非とも参加させていただきます。 場所はどこですか? 「法政大学の多摩キャンパス」 母校である。 母校も母校、まさしく俺が通っていた辺境のキャンパスである。。 2018年地球を一周して日本に帰った沖津は地球一周という行為の持つ空気にあてられてそのまま大学を中退していた。 2

          エキストラに参加した話

          日向坂に負けた日

          アイドル、とりわけ女性アイドルには全くと言っていいほど興味がないので、日向坂46のメンバーにスターウォーズ好きがいるなどということも露ほども知らなかった。 2019年12月24日のことだ。テレビで「スターウォーズマニア」を特集する番組がやっていた。そんなもん俺のところに来い。ウチには実物大のC-3POとR2-D2がいるんだぞ。その上わざわざチュニジアくんだりまで行ってんだ。などという他ファンに対する醜い嫉妬は欠片も感じていない。が。感じていないが、だ。 ゲストとしてスタジオ

          日向坂に負けた日

          140字では語りつくせぬ映画愛『ハリー・ポッターと同級生の私服』

          ハリー・ポッターシリーズには『ハリー・ポッターと同級生の私服』などという作品は存在しない。 普段制服姿でしか見ることのない同級生の私服に若干ドキドキする、中高生に特有の現象についての話だが、皆さん経験あるだろうか。 入学して初めて大勢で遊びに行った際、あるいは修学旅行の宿で―。1.5倍増しでかわいく、かっこよく見える。「へぇ、アイツ私服あんな感じなんだ。」制服を脱いで久しいので記憶は曖昧だが、想像はつくでしょう。 沖津も経験がある。小学生の時だ。 同級生みんな私服だったは

          140字では語りつくせぬ映画愛『ハリー・ポッターと同級生の私服』

          140字では語りつくせぬ映画愛:『フォルトゥナの瞳』

          皆さんはバナナを食べたことがあるだろうか。 バショウ科バショウ属の広く食用として親しまれるあの黄色い果実だ。 日本名は芭蕉といい、なんでも松尾芭蕉は門下生からバナナをもらったことがきっかけで俳名を芭蕉としたそうだが、当時から呼び名が「バナナ」でなくてよかった。松尾バナナ先生が日本を代表する稀代の俳人として歴史に名を刻んでしまうところだった。 沖津もバナナは大好きでよく食べる。特にお家ではバナナジュースを好んで作っている。隠し味に「明治エッセルスーパーカップ」を入れるのが味噌だ

          140字では語りつくせぬ映画愛:『フォルトゥナの瞳』

          140字では語りつくせぬ映画愛:どこへ行くの『スターウォーズ』後編

          前編では長々と『スターウォーズ』が「何の物語」なのかを述べたが、後編では『スターウォーズ』の主軸がこれまでの「スカイウォーカー家の物語」から新シリーズになって変容しつつある、という部分に話を進めよう。  まず旧作との最大の違いだが、主人公がスカイウォーカーの血を引いていない。もはやこれだけで「変容しつつある」なんていう生易しい言葉選びをせずとも断言して今回は終了で十分な気がしなくもない。しかし新シリーズはダークサイド側に準主人公のような立場の男がいるわけだが、こいつがスカイウ

          140字では語りつくせぬ映画愛:どこへ行くの『スターウォーズ』後編

          140字では語りつくせぬ映画愛:どこへ行くの『スターウォーズ』

          『スターウォーズ』という作品は「ある銀河における善と悪との戦いの物語」ではない。『スターウォーズ』とは「スカイウォーカー家の血を巡る物語」である。  様々な考察や解説を読んだがこの手の内容のものをよく目にした。沖津も高1くらいの時にエピソード6にあたる『ジェダイの帰還』を観ていてその意識が顕在化した。なぜ『ジェダイの帰還』を観ていてそう感じたかは後述する。  今回はその『スターウォーズ』の定義がどうやら新シリーズでは変容しつつある(あるいは作り手が変容させようとしている)こと

          140字では語りつくせぬ映画愛:どこへ行くの『スターウォーズ』

          140字では語りつくせぬ映画愛 『チャーチル』と『ダンケルク』

          『ウィンストン・チャーチル』観ましたか?沖津はどうしてもこの映画が観たくて半年の海外旅行の予定を延期しようか本気で悩んだほどで、結局日本では観なかったんですが、運よく行きの飛行機の中で観れました。結果的に日本公開より早く観ることごできてラッキーでした。  原題は『Darkest Hour』(最も暗い時代)なんですが、あんまり当時の切迫した状況を感じませんでした。チャーチルが首相になり、国を団結させて「政治的」にドイツに対抗する様を思ったよりポップにテンポよく描いていた印象で

          140字では語りつくせぬ映画愛 『チャーチル』と『ダンケルク』

          140字では語りつくせぬ映画愛 『ヴェノム』下半期ワースト

          正直に言って、冒頭3分の時点で「あ、これはヤバいかもしれない」と思いました。 宇宙空間で未知の物質(ないしは生物)を採集した宇宙船がその物質のせいで墜落したり乗組員が全滅するアヴァンタイトル、というのはこれはもうここ10年で3桁は観たんじゃないかという始まり方なわけですが、見事にそれを何のひねりも加えず、何の特徴も見せずやってしまったのです。 いやいいんです、使い古されたやり方やベタな展開というのは。むしろ好きなんです。サスペンス映画の冒頭が「雨の事件現場」ってだけで興奮で

          140字では語りつくせぬ映画愛 『ヴェノム』下半期ワースト

          140字では語りつくせぬ映画愛 第13回世界のロケ地~地球一周してきました~(後編)

          地球一周中に出会った映画力の高い場所やモノを紹介します。前編はスターウォーズだけでしたが今回は色々あります。テンポよく行きましょう。 『天使と悪魔』ローマ-イタリア 『天使と悪魔』はザックリ言うと秘密結社イルミナティが1時間に1人ずつローマのどこかで行う殺人を主人公ラングドンがカトリック教会の歴史をヒントに防ごうというお話です。ローマではラングドンの事件解決の軌跡を辿って『天使と悪魔』に登場した4人のローマ教皇候補の殺害現場を巡りました。 ①パンテオン ラファエロ・サンテ

          140字では語りつくせぬ映画愛 第13回世界のロケ地~地球一周してきました~(後編)

          140字では語りつくせぬ映画愛 第12回世界のロケ地~地球一周してきました~(前編)

          大仰なタイトルになってしまいました。皆さんお久しぶりです、沖津です。 実は5ヶ月ほど一人で海外を旅行して参りました。ベトナムからスタートし、ネパール・チュニジア・モロッコ・スペイン・イタリア・イギリス・アメリカを訪問しました。大西洋と太平洋を横断して帰ってきたので一応物理的には”地球一周”としておきます。 様々な観光地を見て回りましたが、映画に関する場所にもたくさん立ち寄ることが出来まして、 今回(と次回)は旅の中で出会った映画力の高い場所やモノを実際に沖津が撮影した写真

          140字では語りつくせぬ映画愛 第12回世界のロケ地~地球一周してきました~(前編)