#3 大和郡山市における昭和32年前後の事件と赤線地帯
この写真は、昭和35年にアマチュアカメラマンの秦峯一氏が撮影した、通称「銀座通り」と言われた場所の一角だ。近鉄郡山駅前から岡町に続く通りで、売春防止法以前はこのあたりに飲食店が立ち並び、大変賑わっていたという。
前回紹介した、A婦人会副会長の意見の中に「赤線の町は不良少年が集って風紀も良くないという感じが強い。」というものがあり、私は「おそらく岡町のこと」と注を入れていた。なぜ岡町だと思ったのか、その理由は当時の新聞報道や、奈良県警察史(※1)から岡町で様々な事件が頻発し