夫のちんぽが入らない
大学2年の夏休みごろだろうか。
小説が大好きな文学部の友人に勧められたので読むことにした。
「夫のちんぽが入らない」
こんなの本屋さんにあったら、目を疑うのは当然だろう。
今この日本で、「ちんぽ」という言葉を使っていることに驚いた。
まあ、それは置いといて。
読み進めていくとわかるのだが、これは空想の世界で、それを小説にしているのではないかと思う。
しかし徐々に、話も内容も現実味を帯びていき、最後にこれは実話だったのだと思わせてくれる。
少しびっくりするし、もう一度ゆっくり読んでみようと思ういい作品だ。
主人公の人生観が良くわかる。自分が当事者であるならば、ここまで鮮明に書けないので本当に素晴らしい。ここまで、自分のことを理解して、曝け出して、理解してもらう。
僕には、まだまだ到底できない。
ここで僕が考えたのは、「愛」についてである。
愛の存在意義について頑張って理解しようとした。
この本では、現状は何も変わらない、むしろ、悪くなることも多い中で二人の愛の絆が素晴らしいと思う。
もちろん、愛についてい書いている本ではないが、僕は、二人の関係性をもう一度、本にしてほしいくらいである。
ここで、愛とは
変わりたいけど、変わることのできないこと。
現状よりも良くない方向に進んでいくこと。(老化や考え方の固定化など、)
これらを支えあうために存在するのかもしれないと思った。
大学生の僕には、愛といえばエロティックなことや肉体的な関係をすぐ思ってしまうが、この本は、愛の意味を教えてくれた気がする。
大学生の恋愛なんて、ちっぽけに見えてしまう。
顔がいいから、服がおしゃれだから、髪型がかっこいいから、筋肉マッチョだから、、、、そんな外見だけで判断できる僕たち、
大学生は、まだまだ、生きやすい世の中で暮らしているのかもしれない。
ああ、大人になろう。