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日記┊現実に生きながら現実から乖離してる

電車の中でみんな下を向いている。私もその1人だった。携帯は飽きなくてどんな所でもその世界に引き込まれる。
だけど、引き込まれすぎているとも思う。電車内でいつも音楽を聴いてなにかSNSを触っている私はふと、音楽を止めてスマホを切って電車に乗った。
ドアの外は日が沈むとこで鮮やかなオレンジと空の優しい薄紫が溶け合っていた。
面白い広告が沢山あった。企業の広告や本の内容やテレビ番組の宣伝、読み込むと意外な発見があった。
ここに乗っている人達ひとりひとりに色とりどりの人生があると思うとこころがじわっとした。
多様な人間がみな電車で静かに他人行儀なのが当たり前なのに少し怖くなった。人間の理性を体感したとでも言えばいいのだろうか。

そうして眠くなるまま私は目を閉じた。
ちょうど最寄りだったため降りて音楽を聴き始める。あれ、さっきよりも綺麗に聞こえる。
音の空間が広がっていく感覚と音楽と現実世界がひとつになっていく感覚、暮れる空みたいだなと思い出した。
もう藍色の空をみて私は時の流れをひしと感じる。
今日は面白い1日だった、また“現実世界”にのめり込んでみようと思ったのだった。

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