見出し画像

■不審なQRコードを読み取る

フィクションですので安心してご覧ください。以降の記事の内容は”モキュメンタリー”と呼ばれる創作物です。


8/24 掲示板に不審な張り紙

不登校が原因じゃなくて、そのこの生まれた場所がもう間違っていた、
間違えさせられてるんです。助けてください。

この文章を読んでどう思うだろうか。

ある日突然、私がよく通る道の掲示板にこれがあった。それは黄ばんだ張り紙でおそらく3,4年は経っているような劣化の仕方をしていたと記憶している。
最近まで、いや最低でも三日前には”地域の習い事の募集”と”ごみ収集についてのお知らせ”の張り紙しかなかった気がした。不気味だったため私は逃げるように掲示板の前を通り過ぎた。

8/24 夕方 更新

夕方にもう一度見に行くとまだ張り紙はあったため写真を撮ってきた!
ps.(2日後には無くなっていた)

張り紙


(現在は原文を削除しています。)





教育相談管理███センター/不登校相談.mp3


相談者Aの葛藤に対して、以下は教育相談管理██センターの職員(21)の回答である。(プライバシーの観点から職員の回答のみを文字に起こしている)

「私の話ですが、よろしいでしょうか」

「私が学校に行きたくないと本気で思ったのは2回、一度は通い続けて二度目は行きませんでした。小学生の頃と、高校の頃です」

「小学三年のころに転入しましたが、卑劣で言葉にするのは憚られるような殺生な扱いをされてまして、夏休み明け学校に着くまでに車に轢かれようと思っていました。9/1のことです」

「高校の頃は勉強にやる気がなくなって、生きる気力がなくて、喪失感です。虚無に近い、モノです。怒りも糾弾する元気もない。不登校になってから半年間はベッドの上で寝たように過ごしました」

「どちらも、選択してよかったと思います。なぜなら、小中学校生活の話は年代の指標として使われたりするので、会話に生きます。教科書の話はどんなのだったとか、運動会の競技だとか、部活とか。そういうのに入っていけました。」

「高校の方はその後通信制に行ったことで自分の時間が増えました。といっても拘束される力がないからひたすら怠惰に過ごして、大学も何となくで入って。なんせ好きなことができているので、やりたいことがあるならいいかなとか」

「どちらにもメリットとデメリットがあることは人生の常です」

「やっぱり、拘束する力があることは幼少期には大いに助かると思うんです。同時に反発する行動も必要ですが。同年代のこと反発したり、怒ったり許したりとか、そういうのって感覚的にのちに掴めるモノでもないので」

「2019.7.29/相談記録A様:対応██職員.mp3」


相談員の精神的負担について

以下は職員██職員による退職前の上司との相談記録である。
(なぜ録音データに残っているのかは不明であり、意図的に質問者の声がカットされている)

 「プライバシーの観点で詳しくは話せないんですけど、相談に乗っていた方が行方不明になってしま
  って、自責の念というか」

 「そう、頬をつねってみたんだけどどうやら現実らしいです」

 「俺には何ができたんだろうって鬱々としてたら、保護者が俺んとこまで来て」

 「.......恐ろしくて」

 「言いたくない、かも」

 「そうじゃなくて...はぁ、」

 「慷慨しても意味ないのに」

 「この世のものではないほど悲惨ななにかに出会っても何もリセットできないって地獄ですよ。
  そこが家だから。逃げ道がないんだよ、あんなのを家に返すなんて俺が悪者みたいじゃないですか
  ?」

 「俺を採用した時、愛されて育ってきたことを誇れって言いましたよね。過去にトラウマがある人が
  できる仕事じゃないなって思ってたけど、こんなの酷ですよ...。」

 「憎い?そんなんじゃないですって。イライラはしますけど...。多分どれだけ制裁を与えようと自分
  は悪くないって思ってるんです本気で」

 「人を救えることもあったし、寄り添うことに俺もちゃんとやれてるって思ってた。
  でもたった一回分かり合えない悪魔みたいな相手に...。あーイライラしてきました」

 「おせわになりました」

(更新しました)

これらから、(筆者にこれらのデータがまとめて送られてきとことからも)なにかしらの関連性があると考えられるがこれ以上の調査は危険と判断させていただきます。

最後に、情報の提供者からの言葉を添えておきます。





                                 ███


〈内容について不適切かつ危険な表記が指摘されたため、現在は内容を削除させていただきました〉



この創作は#1です

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?