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幽世
2023年6月27日 03:47
一部分より■13:39「先生、俺もう長くないらしいよ」病室中を生温い風が撫でる。それが嫌な現実味となって僕の喉を掠めた。それで、分からないから分かろうとしたかった。「…でも今生きてるっ」辛うじて発した掠れた声が、目の前の彼にに届かずに溶けて小さく消えていく。そっか、とかこれからどうやって生きたい?とか僕には“教師としてかけるべき言葉”がたくさんある。探している、分かりた