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最近の【ほぼ百字小説】2024年10月12日~10月21日

*有料設定ですが、全文無料で読めます。

【ほぼ百字小説】をひとつツイート(ポスト)したら、こっちでそれに関してあれこれ書いて、それが20篇くらい溜まったら、まとめて朗読して終わり、という形式でやってます。気が向いたらおつきあいください。


10月12日(土)

【ほぼ百字小説】(5478) 公園の木に早贄が並んでいる。何の早贄なのかはわからないが、それを知ろうと張り込んだ者たちが翌朝にはことごとく早贄になっていたことからしても、それらが何かの早贄であることは間違いない。もうすぐ冬が来る。

 子供の頃に本で見た「百舌の早贄(はやにえ
)」というものにものすごく憧れました。鳥がそんなことをする、というのもいいですが、なんといっても、死骸を木の枝に突き刺してる、というのがかっこいい。いろんな木を探したなあ。いちどだけ、ヤモリの干からびたのが刺さってるのを見たことがある。あれは絶対そうに違いない、と大いに満足したんですが、でも考えたら、それをやったのが百舌かどうかなんてわからないですね。

【ほぼ百字小説】(5479) 字数にして百字分くらいの何かを捕まえて、百字に置き換えて、次々に世に放つ。何のためにそんなことを続けているのか、放ったそいつらが何をするのか、そのうちわかるかもしれないし、わからないままかもしれない。

 もちろんこれのこと。【ほぼ百字小説】です。まあこんな感じでやってます。続けられたらそのうちわかるような気はするんですけどね。まあ物好きな方は、おつきあいをよろしくお願いします。

【ほぼ百字小説】(5480) 西日の中でしか見ることができないものがある。すこし赤みがかった温かいような寒いような寂しいようなこの光で、ここに映写された映画みたいなものなのかもしれないな。そんな時刻に近所をただ歩きながら思ったり。

 あの時刻の光はいいですね。ほんとにすべてが綺麗に見える。ちょっとした魔法みたいなものだと思います。そういうちょっとした魔法がいくつかあるというのは、なかなかありがたいことではある。

10月13日(日)

【ほぼ百字小説】(5481) 目覚めると足の小指に蔓が巻きついていて、いったいどこから、と手繰っていくと郵便受けから外へ。そのまま蔓を手繰って路地を進んでいく。そう言えば、この町へもそうやって来たんだっけ。もうそんな時期なんだな。

 急にというか、ようやく、というか、朝夕が涼しくなったのでこんな話。そんな早朝に見た夢、みたいなやつ。季節の変化には植物が敏感で、そして蔓というのはおもしろい。蔓の先に小さい芋がついてたりね。そういう植物に動かされて、その仕組みの一部として生きている何か、とか。支配されてるけど、べつに苦にはしてない関係性みたいな感じも。

【ほぼ百字小説】(5482) 甲羅のあるものと翼のあるものとどちらもないものが、今後のことを相談する。甲羅のあるものは甲羅を、翼のあるものは翼を使って、やるべきことをやると言う。どちらもないものはとりあえず百字でそれを書きとめる。

 まあこんな感じで書いてるんじゃないかなあ。甲羅も翼もないしね。ということで、『かめたいむ』と『交差点の天使』をよろしくお願いします。

【ほぼ百字小説】(5483) 箱の中で映画を育てている。蓋にあけた空気穴のひとつに目をあてて覗くと、暗闇の片隅に四角い光が見える。少しずつだが大きく、そして時間は長くなってきている。どんな映画に育つのかは、観終わるまでわからない。

 箱の中でよく虫を育てたりしてました。考えたら箱の中は暗いですね。暗い箱の中、ということから映画を連想したのかな。映画を育てる。その育っていく過程がまた映画になってる、とか。

10月14日(月)

【ほぼ百字小説】(5484) 涼しくなったので、ひさしぶりにきちんと磨いてやる。この夏の猛暑のせいか、物干しにいる亀の甲羅は、藻がからからに乾いたまま固くこびりついてがびがび。亀の子束子でこする。魔人は出てこないが、亀が頭を出す。

 そういうかめたいむ。ようやく夏が終わった感じですが、もうそろそろ何も食べなくなる。亀の季節は短いのです。

【ほぼ百字小説】(5485) ランプではないのだから、いくらこすっても魔人は出てこない、と思っていたのに磨いていた甲羅から魔人が出た。せっかくだから、ダメもとで願い事を言ってみた。物干しから居間に戻ると妻が、また亀と話してたの?

 亀に願いを。まあ亀を磨きながらの妄想ですねえ。『シリーズ百字劇場』が続けられますように、とか。

10月15日(火)

【ほぼ百字小説】(5486) 絶滅する前に機械化されたが腹に袋はついている。まあそれがいちばんの特徴だからな。しかし、フクロネコなんてものがいたとはねえ。えっ、そのことはあんまり言って欲しくない? それでネコ型を名乗っているのか。

 超人予備校という劇団の『カンポケ社』という芝居を観て、これがオーストラリアの動物たちを素材にした話だったので、有袋類のことばかり考えていた。あのネコ型ロボットもお腹に袋があるなあ。もしかしたら、とか。

【ほぼ百字小説】(5487) 袋の中で暮らしたい。前からそう願っていたが、じつは最初からずっと袋の中にいて、そうとわかった今では、とてもこの袋から出ることはできず、だから袋の中で袋を作っている。あれ? 前にもこんなことしたような。

 ということで、有袋類つながり。まあ袋の中で暮らすというのは夢でしょうね。『カンポケ社』もそういう芝居でした。身につまされました。でも、すでに袋の中にいて、ではなぜ袋の中にいるのかと言えば、という無限袋ループな話。

10月16日(水)

【ほぼ百字小説】(5488) 生きている粘土だ。それが取りたい形を取るのに手を貸している。手を動かして作ってみて、もっとどうして欲しいのかを粘土に尋ねてまた手を動かすが、最近ではもう尋ねなくてもわかる。だいぶ粘土に近づいたのかも。

 生きている粘土というのは、ヒトデナシとかそういう形でよく小説に登場させたりしてます。小説を書く、ということが、こういう感じなのかも。粘土に、なりたい形を聞いて、そうなるように手を動かしている。私にとっては、たぶん文章というのはそういうものだろうと思う。泥遊びをしてるんですね。そしてどこまでが自分でどこからが泥なのか、わからなくなってる。

【ほぼ百字小説】(5489) 今朝も亀の甲羅を磨いた。亀の子束子と歯ブラシでがしがし磨いていく。亀はくすぐったそうに手足と尻尾をじたばた動かするが、それでも逃げずにその場にいるのだから、気持ち良くもあるのか。亀のことはわからない。

 亀日記。もう何も食べない。それでも何か食べたそうだったりして、でも煮干しを顔の前に出しても食べないし。その代わり、というわけではないですが、甲羅を磨く。

10月17日(木)

【ほぼ百字小説】(5490) この季節のこの時刻には長く伸びる巨人の影がここまで届くから、今も変わらず巨人があの場所に立っているとわかる。子供の頃、あの巨人の近くの町から巨人を見上げたことがあった。今も夢を思い出すように思い出す。

 これは何なのかなあ。いくつかにひとつこういうのがある。自分でも何なのかわからない。こういう絵が浮かんでそれをそのまま書いた、としか言いようがない。この中でも書いてますが、起きたまま見る夢みたいなものでしょうね。ウルトラマンのことかも、とか思ったり。

10月18日(金)

【ほぼ百字小説】(5491) 路面電車のある町で、路面電車のある町のことを思い出す。路面電車のあるいろんな町のこと。そして路面電車のあった町のこと。今ではもう路面電車のある町ではなくなってしまった町のこと。路面電車の中で思い出す。

 路面電車は好きで、小説にもよく登場させてます。そして旅先で路面電車に乗るのは楽しい。路面電車がある町は、いい町ですね。路面電車を見るとそういういろんな町のことを思い出す。子供の頃の記憶の中の町とかも。

【ほぼ百字小説】(5492) この長い下り坂の果てが見えないのは、そのあたりがもうすっかり夜で、にもかかわらず灯りがひとつもないから。引き返したほうがいい、という者もいるが、これは下り坂であって上り坂ではないのだから、それは無理。

 これも夢っぽい話。夢の中で見る風景みたいな感じですが、現実のいろんなニュースを見ていて感じることそのまんまです。まあ低気圧のせいもあるのかな。

【ほぼ百字小説】(5493) 外に出ると満月。不思議なほど明るくて丸いそれは舞台の照明のようで、どこか作り物っぽい。そんな月の光で地面にくっきり落ちた自分の影もまた作り物っぽく感じられるのは、さっきまで芝居の稽古をしていたせいか。

 あったことそのまんま。ちょうど稽古終わりで外に出ると月が出てることが多い。ということで、こんな感じ。月は舞台によく似合う。

10月19日(土)

【ほぼ百字小説】(5494) またあのテントがやってくる。前と同じ場所に舞台が作られるところを見物がてら手伝いに。なんにもできない私でも言われるままに動けば、かちぱちきりりと見る見る世界が組み上がる。あとはここに夜をかぶせるだけ。

【ほぼ百字小説】(5495) またあのテントがやってきた。夜になると光と音と熱に満たされるあのテント。そういえばいちど、妻があれについて行ってしまったことがあったなあ。しばらく帰って来なかった。あれはもうひと昔も前のことだったか。

 劇団『どくんご』のこと。しばらくこの【ほぼ百字小説】をお休みしてた一週間ほどの間にあったこと。お休みしてたんですが、日記メモ代わりに書いてたやつ。あといくつか続きます。

ほぼ百字小説】(5496) 集まったのは、骨を組み立てるため。ばらばらに梱包され運ばれてきた骨をこの広場でもとのように繋ぎ合わせる。広場いっぱいの巨大な骨組みが完成し、あとは肉付けするだけ。誰がどの部位になるのかでいつも揉める。

 で、これはそのテントを建てるのを手伝ってたときに書いたやつ。テント劇のためのテントというのは本当に生き物っぽくて、皆で大きな生き物の骨格を組み立てている、みたいな気持ちになる。もちろん、骨格だけではまだ生き物になれない。

【ほぼ百字小説】(5497) 暗い広場には傘の列ができている。足もとはぬかるんでいて、ぬかるみの向こうにはテント。テントの中から見るぬかるみは街灯を反射して銀色に光っている。満員のテントを満たす雨音は、開演前の音楽のようでもある。

 観に行った日は雨でした。ぬかるみがいい感じだった。ぬかるみがいい感じというのは珍しい。ということで、そのときのスケッチみたいなやつ。

10月20日(日)

【ほぼ百字小説】(5498) 言葉を転がしつつ言葉と共に転がっていく様を見ながら、いつのまにか転がされていることに気がつく。転がし転がされてたどり着くその先がどこなのかは、転がす者にも転がされる者にも、そして言葉にも、わからない。

 これも「どくんご」。そういうシーンというか趣向というか、そういうのがあるんです。二人で言葉を転がしながら即興でお話を進めていくコーナーみたいなやつ。

10月21日(月)

【ほぼ百字小説】(5499) 秋空の下、舞台が解体されるとぬかるみが現れた。すべては、このぬかるみの上で行われていたわけか。テントの周囲のぬかるみはもう跡形もないのに、テントの大きさのぬかるみが残っている。まもなく消えるだろうが。

 どくんごの続き。テントのバラシを手伝いに行った。見たものそのまんま。ぬかるみが保存されているというのが不思議でおもしろかった。

【ほぼ百字小説】(5500) 昨日は朝から、何年ぶりかでやってきたテント劇団の撤収の手伝いに行き、夕方からは自分が出る芝居の稽古。今日は、前に何度も出してもらった劇団の何年ぶりかの公演を観に行く。狭くて広い世界で同じ風の中にいる。

 これは、その翌日に日記代わりに書いたやつ。実際、演劇みたいなことをやっていると世間は狭くて、でも世界は広い、と感じます。今も。

【ほぼ百字小説】(5501) 稽古場だから本番の舞台にあるはずの階段などなくて、でもそれがある態でやっているうちに、ありもしない階段を上がったり下りたりできるようになって、本番でもそうすることになり、結局それがいちばんの見せ場に。

 このところずっと「みえない」の稽古の日々で、今日が最後の稽古でした。もう劇場入り。まあこんなことは起きませんでしたが、劇場の舞台でやるとどうなるのかが楽しみです。

御来場、お待ちしております。

ということで、今回はここまで。

まとめて朗読しました。

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【ほぼ百字小説】(5478) 公園の木に早贄が並んでいる。何の早贄なのかはわからないが、それを知ろうと張り込んだ者たちが翌朝にはことごとく早贄になっていたことからしても、それらが何かの早贄であることは間違いない。もうすぐ冬が来る。


【ほぼ百字小説】(5479) 字数にして百字分くらいの何かを捕まえて、百字に置き換えて、次々に世に放つ。何のためにそんなことを続けているのか、放ったそいつらが何をするのか、そのうちわかるかもしれないし、わからないままかもしれない。

【ほぼ百字小説】(5480) 西日の中でしか見ることができないものがある。すこし赤みがかった温かいような寒いような寂しいようなこの光で、ここに映写された映画みたいなものなのかもしれないな。そんな時刻に近所をただ歩きながら思ったり。

【ほぼ百字小説】(5481) 目覚めると足の小指に蔓が巻きついていて、いったいどこから、と手繰っていくと郵便受けから外へ。そのまま蔓を手繰って路地を進んでいく。そう言えば、この町へもそうやって来たんだっけ。もうそんな時期なんだな。

【ほぼ百字小説】(5482) 甲羅のあるものと翼のあるものとどちらもないものが、今後のことを相談する。甲羅のあるものは甲羅を、翼のあるものは翼を使って、やるべきことをやると言う。どちらもないものはとりあえず百字でそれを書きとめる。

【ほぼ百字小説】(5483) 箱の中で映画を育てている。蓋にあけた空気穴のひとつに目をあてて覗くと、暗闇の片隅に四角い光が見える。少しずつだが大きく、そして時間は長くなってきている。どんな映画に育つのかは、観終わるまでわからない。

【ほぼ百字小説】(5484) 涼しくなったので、ひさしぶりにきちんと磨いてやる。この夏の猛暑のせいか、物干しにいる亀の甲羅は、藻がからからに乾いたまま固くこびりついてがびがび。亀の子束子でこする。魔人は出てこないが、亀が頭を出す。

【ほぼ百字小説】(5485) ランプではないのだから、いくらこすっても魔人は出てこない、と思っていたのに磨いていた甲羅から魔人が出た。せっかくだから、ダメもとで願い事を言ってみた。物干しから居間に戻ると妻が、また亀と話してたの?

【ほぼ百字小説】(5486) 絶滅する前に機械化されたが腹に袋はついている。まあそれがいちばんの特徴だからな。しかし、フクロネコなんてものがいたとはねえ。えっ、そのことはあんまり言って欲しくない? それでネコ型を名乗っているのか。

【ほぼ百字小説】(5487) 袋の中で暮らしたい。前からそう願っていたが、じつは最初からずっと袋の中にいて、そうとわかった今では、とてもこの袋から出ることはできず、だから袋の中で袋を作っている。あれ? 前にもこんなことしたような。

ほぼ百字小説】(5488) 生きている粘土だ。それが取りたい形を取るのに手を貸している。手を動かして作ってみて、もっとどうして欲しいのかを粘土に尋ねてまた手を動かすが、最近ではもう尋ねなくてもわかる。だいぶ粘土に近づいたのかも。

【ほぼ百字小説】(5489) 今朝も亀の甲羅を磨いた。亀の子束子と歯ブラシでがしがし磨いていく。亀はくすぐったそうに手足と尻尾をじたばた動かすが、それでも逃げずにその場にいるのだから、気持ち良くもあるのか。亀のことはわからない。

【ほぼ百字小説】(5490) この季節のこの時刻には長く伸びる巨人の影がここまで届くから、今も変わらず巨人があの場所に立っているとわかる。子供の頃、あの巨人の近くの町から巨人を見上げたことがあった。今も夢を思い出すように思い出す。

【ほぼ百字小説】(5491) 路面電車のある町で、路面電車のある町のことを思い出す。路面電車のあるいろんな町のこと。そして路面電車のあった町のこと。今ではもう路面電車のある町ではなくなってしまった町のこと。路面電車の中で思い出す。

【ほぼ百字小説】(5492) この長い下り坂の果てが見えないのは、そのあたりがもうすっかり夜で、にもかかわらず灯りがひとつもないから。引き返したほうがいい、という者もいるが、これは下り坂であって上り坂ではないのだから、それは無理。

【ほぼ百字小説】(5493) 外に出ると満月。不思議なほど明るくて丸いそれは舞台の照明のようで、どこか作り物っぽい。そんな月の光で地面にくっきり落ちた自分の影もまた作り物っぽく感じられるのは、さっきまで芝居の稽古をしていたせいか。

【ほぼ百字小説】(5494) またあのテントがやってくる。前と同じ場所に舞台が作られるところを見物がてら手伝いに。なんにもできない私でも言われるままに動けば、かちぱちきりりと見る見る世界が組み上がる。あとはここに夜をかぶせるだけ。

【ほぼ百字小説】(5495) またあのテントがやってきた。夜になると光と音と熱に満たされるあのテント。そういえばいちど、妻があれについて行ってしまったことがあったなあ。しばらく帰って来なかった。あれはもうひと昔も前のことだったか。

【ほぼ百字小説】(5496) 集まったのは、骨を組み立てるため。ばらばらに梱包され運ばれてきた骨をこの広場でもとのように繋ぎ合わせる。広場いっぱいの巨大な骨組みが完成し、あとは肉付けするだけ。誰がどの部位になるのかでいつも揉める。

【ほぼ百字小説】(5497) 暗い広場には傘の列ができている。足もとはぬかるんでいて、ぬかるみの向こうにはテント。テントの中から見るぬかるみは街灯を反射して銀色に光っている。満員のテントを満たす雨音は、開演前の音楽のようでもある。

【ほぼ百字小説】(5498) 言葉を転がしつつ言葉と共に転がっていく様を見ながら、いつのまにか転がされていることに気がつく。転がし転がされてたどり着くその先がどこなのかは、転がす者にも転がされる者にも、そして言葉にも、わからない。

【ほぼ百字小説】(5499) 秋空の下、舞台が解体されるとぬかるみが現れた。すべては、このぬかるみの上で行われていたわけか。テントの周囲のぬかるみはもう跡形もないのに、テントの大きさのぬかるみが残っている。まもなく消えるだろうが。

【ほぼ百字小説】(5500) 昨日は朝から、何年ぶりかでやってきたテント劇団の撤収の手伝いに行き、夕方からは自分が出る芝居の稽古。今日は、前に何度も出してもらった劇団の何年ぶりかの公演を観に行く。狭くて広い世界で同じ風の中にいる。

【ほぼ百字小説】(5501) 稽古場だから本番の舞台にあるはずの階段などなくて、でもそれがある態でやっているうちに、ありもしない階段を上がったり下りたりできるようになって、本番でもそうすることになり、結局それがいちばんの見せ場に。

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以上、24篇でした。

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