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結局丸亀製麺 | 湯河原日記

2024/8

まるっと1日時間ができたので、電車に乗って湯河原から小田原へ。ちょうどお昼時で、お腹も空いてきた。改札を出てすぐの駅ビルを通っていると、視界に丸亀製麺が入ってきた。うお!うどん食べたい!と思いながらも、いやいやわざわざ小田原まで来たんだし、小田原らしいものを食べようと思い直す。電車の中で下調べしたいくつかの小田原ならではのご飯屋さんを再度チェックする。小田原おでん、海鮮、ラーメンなどなど。チェーンではない中華や、カフェなども一応Googleマップにピンはさしていた。駅ビルを抜けて近くの賑わった通りを歩く。観光客で混雑する店内、大きな写真と文字の看板。美味しそう、ではある。めちゃくちゃ美味しそうではあるのだ。でも、いまいち惹かれない。体が吸い込まれていかない。

しばらくぷらぷらと歩く。暑い。増えていく選択肢、照らす太陽、失われる思考力。あぁ〜、わたしは本当に選ぶことが好きじゃない。と自分にイライラし始める。選択肢が多すぎるのだこの世界は。などと考えながら、あまりにも思考が飛躍していたことにはたと気づき、ふぅ〜っと深呼吸をする。それで突然ぱっと諦めがついた。その地ならではのものを食べよう、食べなければ、という義務感への諦めである。

「やっぱり丸亀製麺を食べたい。」それがわたしの本当の素直な気持ちであることを認め、せっかくなのだから、という気持ちを捨て、わたしは急ぎ足で駅ビルに戻り、日本全国だいたいの場所で食べられる味を選んだ。本当に本当に美味しかったことよ。ありがとう、丸亀製麺。安くてうまい、これって本当に最強だ。そして早い。チェーン店ってすごい、すごすぎるわ。

地産地消、国内消費、などなど。日本の未来を思うとわたしが取るべき行動はこれでいいのかしらんと思う部分もある。もちろんその土地でしか食べられないものだってとびきりおいしくて贅沢で、旅の楽しみなのだけれど。きっとわたしの中で、旅というものがより日常側に近づいてきているからなのか。特別なことをするよりも、そうではない時間が旅の中にあることが最近の喜びになっている。

初めての場所なのに、知らない場所なのに、それなのに知っている味を、知っているものを、いつものことをする。これは旅の贅沢だなと思ってしまう。

そのあと無印良品で買い物をして、スタバでコーヒーを飲み、これを書いている。ははは。チェーン店ばかり。でも好きな店、安心する店、信じてるもの。旅というスリルと、安心感。ビビりの怖いもの知らず。世の中は矛盾だらけだ。

2024/8

平日に休みを取ってやるべきことをこなしていく。TODOリストに追われるのはよくないよなと思いつつも、ひとつひとつ潰していくのは快感だし、結局好きだ。日本を離れるにあたってスマホのキャリアをどうしようか必死に考える。携帯電話を手にしたときから家族揃ってのド〇モ信者なので、やっぱり他のキャリアに対してどうしても抵抗がある。解約するか、格安キャリアの最低料金だけ払い続けておくか、などなど。いろいろと思考を巡らす。はぁ考えることがいっぱいだ、本当に。

大学生のころに買ったmacbookを下取りに出しに行った。公式ストアでの査定はかなり厳しいというネットでの口コミをよく目にしたのだけれど、オンラインで配送も梱包とか手間だし、いろいろな業者の見積もりを出し比べるのも面倒だし、これだけ古いのだからまぁ1円にでもなればいいやという気持ちで銀座のAppleストアへ。Appleの店員さんってみんななんかイケイケな感じでちょっと緊張する。どの人に声をかけようか迷いながら伏し目がちにまわりをきょろきょろしていると、すかさず声をかけてくれた。やわらかい雰囲気でお父さんよりはさすがに年下だろうけれど、わたしくらいの娘がいてもおかしくないなと思われるおじさま。「あのぅ、下取りをお願いしたくて…」と伝えると、慣れた手つきで進めてくれた。チェック項目を一緒に確認したりしながら、なるべくいい査定額になるように、汚れも一生懸命拭いてくれた。ふと名札を見ると父と同じ名前だ。そんなに珍しい名前ではないし、まぁよくいる名前だけれど、でもなんだか嬉しい。結果16,000円で下取りしてもらえることに。想像以上で、とても嬉しい気分だった。

同意書を書き進めていると、「うちの奥さんとユウの漢字が一緒ですねぇ」と。共通点が多いと嬉しくなるのってなんでなのだろう。父と同じ名前なのだと伝えると、店員さんも嬉しそうだった。新しいmacbookはまだ迷い中なので、一旦ギフトカードに入金してもらった。帰り際「何か困ったことがあれば、お父さんだと思ってまたいつでもいらしてくださいね!」と見送ってくれた。商売文句かもしれないけれど、嬉しいなぁ、安心するなぁと思った。

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Yuuri
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