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【土曜絵画】~螢灯火/ホタルトモスヒ〔タンカイガ〕~

 
 
 
『ホタルトモスヒ』
 

螢が初夏の風物詩だと知った時は驚いた。何故って、お盆にしか観たことがなかったから。

山梔子の花もそうだ。初夏の花と知ったのはいい歳になってからで、年がら年中咲いているものだと思っていた。今にして思えば、我が家の山梔子は狂い咲きだったのだ。

母の実家で螢を観れる機会も減った。

道路はアスファルトになったし、外灯も立った。懐中電灯で照らしても、自分の足元しか見えない時代は終わったのだ。

夜、ふらりと表に出てみると、それでも満点の星空。

道の方に出てぼんやりしていると、目の前に過去を連れた記憶が現れ、『やあ』と笑う。その瞬間、懐かしい人と懐かしい光景が脳裏によみがえった。

ああ、逢いに来てくれたのか。
 
 
 
 
 

天泪を ふくみて揺るる 野のくさに  
あのひ抱いて 螢灯火(けいとうか) 舞う


※あのひの『ひ』は、『日』とも『火』とも読めるように平仮名。 
 
 
 

 
 
もう、何も言わないでwwwwww
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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