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共感的コミュニケーション〔実践編〕

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#共感的コミュニケーション

OS(オペレーティングシステム)としての共感的コミュニケーション

標題のことばは私のまわりでよく聞く文言で、私もそれにはとてもしっくりくる。

私たちは社会的動物なので、人と関わって生きていく必要がある。
また、人間という動物の特性で、自分のなかに「他者性」を持っている。
自分を取り巻く「他者」と自分のなかにある「他者性」、そのいずれともうまく付き合っていけないと、けっこうつらいことになる。

それら他者たちと付き合う方法やかんがえかたはさまざまあるが、これは自

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しつけと称する虐待

「しつけ」ということばや行為がいやでいやでしかたがない。
私のニーズはもちろん、子どもたちが守られ、安全にはぐくまれること、それによって私の安心があるということ。

幼い子どもが犠牲になった不幸な事件があるたび、「しつけ」ということばが親から出てくる。

事件でなくても、子どもが公衆の場で騒いだり、行儀がわるかったりすると、
「親のしつけがなってない」
「どういうしつけをしてるんだ」
と親が責めら

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命令形という暴力

とくに親しかったり、年齢が下だったりすると、つい使ってしまう命令形。
「早くしなさい」
「約束守れよ」

相手に選択権をあたえない文型だ。
「早くしなさい」は、「早くしないとひどい目にあわせるよ」といっているにひとしい。
いわれた相手には「早くする」以外の選択肢はない。
それに従わなければ、罰が待っている。

ナイフを突きつけられて、「いうとおりにしないと刺すよ」といわれているのと、基本的におなじ

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「死にたい」と子どもがいったらどうするか

不登校の子どもを持つお母さんやお父さん、あるいはその友人や近い親戚の人から、子どもとの対応について相談を受けることがあります。
話を聞いていくと、対応する大人の側にもいろいろなかんがえや立場があることがわかります。

不登校を自分たちの「恥」だと思っていて、なんとか学校へ行かせたいと思っている人。

子どもが不登校であることを受け入れ、子どもを守りたい、元気になってほしいと願っている人。
いずれに

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失敗してしかられた記憶が能力をさらに奪う

共感カフェでかなりの頻度で持ちだされる悩みがあります。

職場で失敗したときに上司から責められることが多く、上司からは「できないやつ」というレッテルを貼られているような気がして、自分に対する態度だけが厳しいように感じてつらい、というものです。

こういう状況におちいっているとき、こちら側に起こっていることがいくつかあって、それをまず客観的に理解しておくことは、自分が落ち着くことの役に立ちます。

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組織から円満に抜けたい

会社やボランティア団体などのなんらかの組織、あるコミュニティに所属していて、しかしなにか事情があってそこを抜けたい・脱退したいというとき、だれしもそれがトラブルにならず、後味が悪くなることなく円満に進むことを願うと思います。
しかし、往々にしてそれはトラブルを引きおこし、ひどい場合は対立を生んで二度と顔を合わせられないような関係におちいってしまうことがあります。
こういった事態を避けるにはどうした

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