無敵のサイコパスからのお悩み相談
サイコパスの悩み
みなさんの周りには
「こいつサイコパスっぽいな」という人はいるでしょうか?
メンタルケアをやっていて、
サイコパスの傾向がある友達などに
「いつか自分のコントロールが効かなくなった時、とんでもない事件を起こしてしまうのでは?」
と相談される場面があります。
この内容の悩み、
サイコパス傾向が強い人にはよくある(?)悩みとしてされるので
今回は少しマニアックですが、
ドラマなどでよく聞く単語「サイコパス」の人が悩む話題を書いていきたいと思います。
サイコパスの定義はここでは説明してしまうと、
長くなってしまうのであまり説明しませんが、
すごく簡単に言えば
・他人への共感性が薄い
・他人の痛みに鈍感
・他者へ敵意や攻撃性を持ちやすい人
という感じで捉えてもらえれば大丈夫です。
一般的なサイコパスのイメージと言えば
他人を巻き込んで、やりたい放題!
サディスティック!
他人の事なんか気にしないぜ!みたいなイメージがありますよね。
しかし面白いことに、当事者に深く話を聞いてみると、
本人自身は意外と自分のサイコパス性を自覚していて、
自分はメンタルが不安定になったりしたら何かしでかすんじゃないか?
という悩みを持っている場合も多いです。
本人自身、他人を傷付けるリスクを分かっていて、そのリスクが大きいので出来れば他人を傷付けたくない。
と合理的に考えているパターンですね。
個人的にはそのリスクを自覚できている時点でその可能性はすでに薄いと思います。
(本当にヤバイ人は自覚がなく、突発的にとんでもないことをしてしまうからです)
ですが、万一のために
「いつか自分はヤバイ犯罪を起こすのでは?」の対策法も紹介したいと思います。
サイコパスではない方でも、
はぇ~サイコパスもそういう風に悩むこともあるんだ。
と読んでもらえれば嬉しいです。
一番にクリアしなければならない事
結論として
「サイコパスの本当に困る問題点を認識して、その対策をしよう」です。
サイコパスは心理学ではダークトライアドという社会的に問題を起こしやすい特性を持つ性格の一つとして数えられています。
ダークトライアドの特性は様々ですが、
その中で、社会生活する上で最も困る特性は、
対人敵意と対人攻撃性だと僕は思っています。
実生活を営む上で、
衝動的に他人へ攻撃してしまったり
他人への敵意を募らせて実際に攻撃してしまう。
という思考や行動がもっとも重大な
時には犯罪を起こしてしまう大きなリスクなのです。
しかし、
これは逆に言ってしまえば
サイコパスの特徴である
・極端に共感性が低い
・自己利益を追及する
・嘘やズルを平気でしてしまう
などは言ってしまえば増大しても今すぐには問題にならない。
ともいえるのです。
(もちろんこれらを長期間回していると社会的に問題な行動にはなりますが)
程度によりますが、最悪ヤバい詐欺師になるくらいかな?とも言えるのです。
(いや詐欺はダメだろ。)
少なくとも今すぐに相手に直接的な危害を加える。という事は回避できます。
話を戻すと、
最短でクリアしなければならない課題は
「他人に敵意を持って、突発的に攻撃してしまう」
これをクリアしてしまえば、
とんでもない大犯罪を起こす可能性は下げられる訳です。
なので、
ここからはその対人敵意を下げる具体的なやり方を2つ紹介します。
1,刺激的な趣味を見つける
サイコパスの人の脳は扁桃体と前頭前野の活動と繋がりが弱いと言われています。
簡単にまとめると
・恐怖や不安などへの反応が鈍い
・恥や失敗を認識しづらい
・報酬などに対する衝動性が高い
などがあります。
結果としてサイコパスはハイリスク、ハイリターンを好むようになります。
他人を攻撃して楽しむのも、ハイリスク、ハイリターンなので割とサイコパスの人がハマってしまうのも納得がいくところですが、
現代社会において他人に危害を加えるのはあまりにリスクが大きすぎます。
なので別のハイリスク、ハイリターンな趣味に置き換える。
という作戦です。
よく話を聞いていてサイコパス性が強い人がやっている趣味で
「なるほどなぁ」と感心したのが、
・サバイバルゲーム
・エクストリームスポーツ(ケガの危険があるスポーツ、スカイダイビングなど)
・激しい格闘技
・漫画や絵を書く(過激な内容のもの)
・バックパック一つで旅行に行く(お金や装備を必要最低限にしてわざとイレギュラーを起きやすくする)
などでしょうか。
一言で言えば
他人を攻撃するよりも楽しいことをしようよ
という事です。
心理学などでは「昇華」という言葉で説明されていますね。
現代は幸いな事に娯楽が溢れているので探せば自分の感覚を追い込む刺激的な体験が得られるものはあったりします。
なので色々と試してみて
自分に合うハイリスク、ハイリターンを満たせるよう刺激を探していくといいです。
2,認知不協和を利用する
これは
実は俺、共感性が高くていいやつなんじゃね…?
という風に、わざと認知不協和を起こして
勘違いさせ、実際の認知も行動も変えていく
という作戦です。
認知不協和とは
その人が自分の認知とは矛盾する認知や行動を抱えた時に不快感を感じ、
それを解消するために、矛盾する認知を再定義したり、過小評価したり、態度や行動を変える現象の事です。
よくある事例としては
健康に気を付けている人がタバコを吸っていた場合、
タバコは健康に悪い、という認知が与えられると、
その矛盾に不快感を感じ、
【いやタバコを吸わないストレスの方が健康に悪い】
と新しい認知を追加する。という感じです。
はたから見ると、
「それはただの言い訳だろ!」
という感じですが、
人間は無意識に矛盾する認知を加えられると、
それを解消するために言い訳をこねたり、態度や行動までも変えてしまうのです。
簡単に言えば
人間は行動と認知が矛盾すると言い訳をする生き物なんですね。
それを利用して率先して親切な行動をあえて取ることで
自分には親切さと共感能力がある、育てられる。と感じていくやり方です。
これを言うとサイコパス傾向が高い人は
ダッッル!!親切なんてダルすぎる!!
と苦虫を嚙み潰したような微妙な顔をするのですが、
ダルくない方法をお伝えします。
一番簡単ですぐできるオススメは募金です。
ボランティアや親切の中でも募金は良くも悪くもお金を払ってしまえば後腐れがないです。
時間的、心理的にすぐに出来るボランティア方法です。
その人の金銭感覚に寄りますが、1000円札でも募金箱に入れれば
「おお、ボランティアしたな」という感覚がつかめると思います。
募金先は、動物が好きであれば動物系の募金でもいいですし、
海外の医療関係のものでも、貧困家庭への支援でも何でもいいです。
できれば自分になにか何か引っかかりがあるものが良いと思います。
引っかかりがあるという事は、
何か共感や価値観に少しでも引っかかっている
という事なので、そこをキッカケに小さい親切を繰り返していくと
「なんだかんだ自分、身銭切ってるし、他人に親切じゃん」という認知が育っていきます。
慣れてきたら他人に対して少し手間のかかる親切や、ちゃんとした共感はどんなものなのかを学んでいければいいのです。
共感が分からないなりにこの人は親切をしようとしている。は意外と相手にも伝わりますから、
取っ掛かりさえあれば伸ばしていけます。
まとめ
いつか自分はとんでもない事件を起こしてしまうのではと悩むサイコパスへの対策法としては
1,刺激的な趣味を見つける
→ハイリスク、ハイリターンを好む傾向があるので、他人を攻撃しない趣味を見つける
2,認知不協和を利用する
→実際に行動として起こすと大なり小なり認知に不協和を起こします。
それを利用して、簡単な親切、小さなやさしさの行動を繰り返していって認知を変えていく
経験則として、そもそもサイコパス傾向の人に
「共感性を持とう。」
「人にやさしくしよう」
と言っても、おそらくいまいちピンと来ないと思います。
(おそらく共感性が低いので親切で誰かが喜んで、こちらもほっこりする。みたいな感覚がピンと来ないのだと思います。)
自転車を乗ったことが無い人が自転車の感覚が分からないのと同じです。
なのでまず、とっかかりを見つけて
共感性や人に親切にする。という事は感覚的にはイマイチだけど、行動的にはこういう事なのか、と掴んでいくとだんだん分かってきます。
ちなみにサイコパス傾向の強い人は
攻撃性を隠して、コミュニケーション力で親切な人を偽装する。
という事が出来るとめちゃめちゃ強いです。
人間としての温かみと冷酷さをコントロールできますから、
普通の人にはなかなか難しい決断もすんなり出来てしまう強みになります。
そして仮に親切や共感というものの感覚は分かってなくても行動さえ親切ならば、周りからみれば親切な人になります。
実際に僕の周りにいるサイコパス傾向の強い人で上手く人間関係を回せている人は、
「なんだかんだで優しい」みたいな評価になっています。
(彼は自分の得にならない人間は平気で切るのですが、それでも周りの評価は「なんだかんだで優しい」です)
サイコパス傾向の方によくお伝えしているのは
現代において、過度な攻撃性は味方を減らし、敵を増やすので、メリットがあまりなく、合理的ではない。という事です。
なので攻撃性は削いでいって、
社会的に問題にならない範囲で刺激的な趣味などを楽しみつつ、
親切な行動もやろうと思えば選択出来るのだ。
という認知を作っていくと
「いつか自分はヤバい犯罪を起こすのでは?」
という不安を払拭して行けると思います
余談なのですが、
サイコパス傾向が強い知り合いが結婚すると言った時に
「なんで今の彼女と結婚しようと思ったの?」
と聞いたら
「単純で操りやすいから」
と答えて
おお!怖い!サイコパスクイズみたい!と思いました。
もしみなさんに友人や家族などのサイコパスエピソードがあれば教えてください。
ご質問やご相談があればコメントでどうぞ。
もし個人的な相談などがしたいという方はLINEからお知らせください。
初めての方は1回無料コーチングも行っているのでご興味があればご活用ください。