ドクターハラスメント③
虐待サバイバーのゆうかです。
私が初めて心療内科に行ったのは24歳頃のことだったと思います。
その頃私は、体調不良で、内科に通っていましたが、なかなか回復しなかったことで、内科の先生が心療内科を紹介してくれました。
だいぶ昔のことなのでハッキリ覚えていないのですが、心療内科では、初診は、「親の虐待による心身症」と診断されたと思います。
「PTSD」という言葉は、今ほど主流ではなかったか、まだ出てきてなかったかもしれません。
主治医は男性でしたが、診察されていくうちに、私は心療内科の主治医のことを信頼できると、思うようになりました。
次第に私は、ここは安全な場所なんだと思い、虐待について封印していた過去を少しずつ話すようになりました。
虐待の具体的な話をするようになり、私は思いきって今までどうしても言えなかったことを打ち明けることにしました。
私は20歳くらいまで、虐待を受けていましたが、その中でもとても苦痛だったことを話しました。
「私の父は、後ろから私をハグし…父の陰部を私の下半身に思い切り押し付けるんです…」
私がそう話した時の主治医の表情は今でも忘れられません。
「フフッ!」と鼻で笑ったのです。続けて「そんなこと……するんですか?」と、驚きつつ、顔は笑っていたんです。
その時私は、その話を主治医にしたことを心の底から後悔しました。
誰にも話すことはできなかった、私にとって、とてもとても恥ずかしい体験だったのです。
それを、主治医だから…専門家だから…信頼していたから…打ち明けたのに、裏切られたような、バカにされたような気持ちになりました。嘘をついてると思われたのかなとも思いました。
主治医がどのような気持ちだったかはわかりません、鼻で笑ったつもりはなかったかもしれません。
けれど、ただでさえなかなか人を信用できない私は、そのような対応をされたことで完全に心を閉ざしてしまいました。
その後、私は解離性同一性障害になり、とても大変な思いをしましたが、主治医のことを心から信頼できなくなり、正直に話をできなくなりました。
ただ、病気だった私には、病院を変えることすらできずにいました。
結局、引っ越しとともに通院しなくなりましたが、この主治医の対応は、ドクターハラスメントなんじゃないかなと今でも思っています。
私がドクターハラスメントによく遭うのは、虐待されたことが少なからず影響しているのではないかとも、思っています。
私の何がそうさせるのか、わかりませんが、私の何かを変えないと、変わらないのかもしれないと思っています。