見出し画像

お風呂で父に体を洗われる

 虐待サバイバーのゆうかです。
 
 私は小学高学年まで、父とお風呂に入っていました。というか、有無を言わさずに入らされていました。
 
 父とお風呂に入ることが嫌になる年頃になっても、そう感じることも禁じられていたので、当然のように一緒に入っていました。

 小さい頃は、姉妹4人全員一緒に入っていました。
 少し大きくなってからは、姉妹は順番にお風呂に呼ばれるのです。そして、父は、私達をひとりずつ、頭から足の指先まで、体中をとても丁寧丁寧に洗うのです。
 小学生にもなれば自分で体は洗えます。
 それでも、私達は父のされるがままでした。

 そんなある日、私は突然、違和感を感じました。父が、私のデリケートゾーンをとてもとても丁寧洗っていることに気づいたのです。
 
 体中を洗っている以上、もしかしたら当然のことだったのかもしれません。けれど年頃になった私は、ものすごく…嫌悪感を感じたのでした。
 「ティッシュが付いてるぞ」と言われた時は死ぬほど恥ずかしかったことも覚えています。

 もちろん、私は父には、何も言えません。黙っているしかありませんでした。
 他の姉妹が、どう感じていたかは、聞いたことがありませんが、私にとっては忘れたくても忘れられない記憶です。 
 
 私は性については、とても奥手な子供でした。
 今思うと、同じように育てられていたのに、私の姉は、小学生で色々なことを知っていました。雑誌を読んでいたように思います。
 姉は、私に知識を教えてくれたこともありました。けれど、私にはよく理解できていませんでした。

 結局、私は、ある程度のことは知っていたものの、ちゃんとはわからないまま、成長し、全てをきちんと理解したのは、22歳でした。  
 誰もがびっくりするくらい遅かったということは、自覚しています。
 けれど、男性に対してとても嫌悪感があったので、知りたくもなく知ろうとしなかったのかもしれません。
 知ってしまったらいけない、というような父に対する恐怖もあったように思います。

 毎日毎日、父に触られている自分が本当に嫌でした。イヤでイヤでたまらないのにそのことを顔にも出さず、イヤだとは言えなかった自分にも嫌悪感があります。
 死ぬほど嫌だったのに、ただただ、ひたすら平然とした顔でずっと我慢し続けていました。

 どのタイミングで、父と別々にお風呂に入るようになったのか、実は覚えていません。  
 父の仕事の関係で、時間的に無理になったように記憶しています。

 その後、私が高校生の時に、脱衣所で服を脱いでいると、父が急にドアを開けました。裸だった私は、反射的に「キャッ!」と体を隠しました。
 
 すると、父は「家族なのになんで隠すんだ!おかしいだろ!」と怒鳴り、ドアを閉めてくれませんでした。そして、私は体を隠すこをやめなければなりませんでした。父は私の体を見ていました。体が凍りつきました。

 まだ、父の支配下にいた私でも、それで怒られることには納得はできませんでした。
 けれど、それ以降も脱衣所に父が入ってきた時は、怒られるのが怖いので、平然を装うことしかできませんでした。

 これは性的虐待にならないのでしょうか。
 もちろん、もっととてもひどい性被害に遭われた方からしたら、おそらく大したことはないのかもしれません。

 けれど、私にとっては、とても恐ろしい出来事だったことに間違いはなく、今でもトラウマになっていて、その嫌悪感が私を苦しめます。

 


いいなと思ったら応援しよう!