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生理さんー毎月の刺客

今回から、生理の話をシリーズとして書いていきたいと思います。

最近は、芸能人の方やらインフルエンサーの方々が生理のことをシェアしてくれていて、本当に良い時代になったと思います。生理がタブーの話だった時代はもう古いと断言します!

まず、生理とは

月経(げっけい、英: menstruation)は成熟したヒトの女性および高等霊長類のメスの子宮壁の最内層の子宮内膜と呼ばれる層が、周期的に剥離・脱落する際に生じる生理的出血である[1][2]。ーwikipediaより引用

です。だけれども、もちろん生理がない女性もいます。生理はみんな一人一人違うものです。1−2日出血すれば終わって、普段の日と変わらない!と感じる人もいれば、7日近く出血して、気が遠くなるくらいの激痛と戦う人もいます。

私は、3−4日出血して、1日目はしんどいけれども、あとはちょっと心地悪いくらいで終わります。「今」はね。というのも、ピルを飲む前は何年も、5日くらいの激痛に悩まされていました。1日目から4日目は地獄。鈍痛って本当にしんどいんですよね。息もうまく吸えないくらいの辛さ。自分の中身が剥がされていってるのがわかるんですよね。まず第一に、「血」が出てるんですもん。痛いですよ。だけど、外では何もないふりをして笑って「元気」でいなきゃいけないことが辛かった。

私はメイクさんです。メイクさんと言うのは体力勝負です。動き回る仕事です。ピルを飲む前、生理2−3日目の仕事は、本当にしんどかったです。痛みをなんとか頭の中で逃しながら、なんとかプロとしてのプライドを持って笑顔で仕事をさせてもらっていました。ある日スタジオが寒く、撮影も長丁場で、お腹の痛みが限界でもう立っていられなくなったことがありました。余っている椅子がスタジオにあったので、迷惑にならない範囲で少し座ることにしました。

ちょっとだけ、痛みが和らぎ、もう少しの撮影をなんとか頑張れそうだなと思っていた矢先、同じ現場のヘアスタイリストさんが「え。なんで座ってるの。君怠け者だね」と私に言いました。私は心底驚いて、傷ついて、そりゃ怒りも感じたけれど、冷静に「今日は生理痛が酷すぎるので、少し座らせてもらっています」と言いました。そうしたら、そのヘアスタイリストさんが「君はなんて汚い話をするんだろう。」と言ったんです。

「え。」

幻聴かと思いました。あたりを見渡すと、みんな現場で忙しく働いていました。「私が今、騒ぎ出したってしょうがない。この人は意味わからないことを言っているけども、それを指摘したってしょうがない。今やらないといけないことはなんだろう。そう、私は働かなくては行けない。」私は、椅子を元の場所に戻し、立っていられないほどの激痛などないかのようにその人の目の前から歩き去りました。

「知らない。」と言うことは酷いことです。

このヘアスタイリストさんは、私とこんなことがあったことを覚えていないでしょう。私のことを「あの子は、生理の話を他人の目の前でするような人なんだ」くらいにしか思っていないでしょう。というか、覚えていないでしょう。自分のしたことなどわかっていないでしょう。私が教えて差し上げるべきだったのかもしれません。でも、その場の私にはできませんでした。お腹は痛いし、体しんどいし、この人は言ったってしょうがないだろうし、何言ったって理解できないだろう人に何を言えばいいのかもわかりませんでしたし、今でもわかりません。その時の私の時間やエネルギーは仕事に使わないとクライアントさんに失礼だと私は判断したので、その時、私がやるべきことをただ私はやりました。

このようなことをマイクロアグレッションと言います。このヘアスタイリストさんに悪気はあったのか?と考えると、本人にしかわかりません。だけど、悪気があるかないかは関係ないのです。

マイクロアグレッション(英語: Microaggression)とは、1970年にアメリカの精神医学者であるチェスター・ピアスによって提唱された、意図的か否かにかかわらず、政治的文化的に疎外された集団に対する何気ない日常の中で行われる言動に現れる偏見や差別に基づく見下しや侮辱、否定的な態度のこと。ーwikipedia引用

では、このようなマイクロアグレッションが起こらないようにするために、どうすればいいのか。

「生理痛」というものは、体験しないとわからないと思うので、私は学校の性教育の時、クラス全員に「生理中はこういう痛みになり得ます」と体感して欲しいです。筋肉をマッサージする機械で、生理痛をシュミレーションできるらしいので、それでみんなが痛みを感じるのはどうでしょうか?クラス全員と言ったのは、この痛みを知らない生理のある人もいるからです。そういう人が「今日私生理辛い」という他の人に心ないことを言うのを目撃しているので、このようなことがないように、「全員」体験して欲しい!痛みを体感してもらえれば、少しは共感性を持って接っすることができるんじゃないかな。と思います。

これが大規模すぎて難しいということであれば、私がよく書いている「わからないことをわかること」が大事だと思います。

「生理痛がしんどい」という人がいたら、その痛みはわからなくても「この人は今しんどいんだ」という部分を汲み取る。そして、もし余裕があれば「ではしんどさを軽減するために何か私にできますか?」と聞いてあげることができれば素敵なのではないかと思います。

そして、「生理」が汚いこと、話してはいけないこと(タブー)という勘違いを一掃してしまうこと。生理は汚いことではないし、どんどん話していくべきことだと思います。排泄についてもそうですし、sexについてもそうですが、タブーにしてしまうから、闇が深くなる。そういったことは、どんどん話して良いことだと思います。光を当てていけば良いと思います。

私は、小学生高学年の時に初潮になりました。今思えば周りの友達で、もう生理になっていた子はいるのですが、その当時誰もその話をしなかったから、いざ生理になった時なんだかとっても恥ずかしかったのを覚えています。学校のトイレでナプキンを変える時、パンツから使用済みナプキンを取る音がするのが恥ずかしかった。新しいナプキンを開けるときの音も。実は、そういう恥ずかしさが極まって、ナプキンを長時間変えず、ズボンに血を漏らしてしまったこともありました。今、タイムトラベルができたら、「生理がきても大丈夫だよ。ちゃんとナプキン変えよう!」と自分に言ってあげたいです。「恥ずかしくないよ」と。

オープンに「タブー」と言われるものを話せる場をこの社会にどんどん作っていきたいですね。では、今日はこの辺で。

次回は、ピルについてのお話しです。


<注意書き>ここに書いてあるのは、「私、一個人の考え」であることをご了承ください。当たり前ですが私の考えが全て正しいわけではないこともご了承ください。これはあくまでも「一つの考え方」です。私は専門家でも博士でもありません。私はある一定の個人を攻撃するためにこの記事を書いているわけではありません。私が正解で、他の考えの人は間違っている。とは言っていません。会話を始めることが大事だと思いますので、「間違っている」と皆さんが思うことを書くかもしれませんが、その際は是非ご指摘くださいませ。私の書きたいことは、場合によっては難しく、人と人が関わるトピックスには「一つだけの正解」などはないと思っています。だけれども考えていかないといけない問題なので、それを一緒に考えていきましょうという姿勢で書いていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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