The Doors「Strange Days」(1967)
以前、BS-TBSで「SONG TO SOUL」という素晴らしい洋楽番組がございました。そこでドアーズが紹介されてましたが、なかなか興味深かったですね。私自身は英語のヒアリング能力が弱いので、ジム・モリソンの深い詞の世界を堪能できる訳ではありません。それでも彼等の音楽は魅力的です。
ドアーズのメンバー編成はヴォーカル、ギター、キーボード、ドラムの4人。ベースレスなんですよね。それにキーボードがキャッチーなメロディを弾くし、ギター&ドラムも結構テクニシャン。ですから英語が分からなくても、彼等の音楽は十分楽しめます(いや、本当はモリソンの世界を味わえなければ、ドアーズを聴いたことにはならないのですが・・・^^)。
ドアーズはデビューアルバム「The Doors」とオリジナルラストアルバム「L.A. Woman」が有名ですが、このセカンドアルバムもなかなかの名盤です。
まずは以前公開されたドアーズのドキュメンタリー映画「まぼろしのせ界」の予告ムーヴィーを。ドアーズを知らない方でも、これを見れば何となくドアーズがお分かり頂けるかと・・・。役者と本人の映像が織り交ざっておりますが、迫力満点です。
実にクールなアルバムタイトルの①「Strange Days」。リズムはラテン・フィーリング溢れるパターンだし、キーボードも音色は陽性の音なのに、ジムの淡々と歌うヴォーカルが不気味で、この曲が微妙なバランスの上に成り立っていることが分かります。ポップなのに味わい深いです。
人気の高いナンバーが③「Love Me Two Times」でしょうか。私、このナンバーが結構お気に入りです。
ロビーのギターのバッキングリフが結構カッコイイです。アップした映像で気付いたのですが、このリフ、ロビーはフィンガー・ピッキングで弾いていたんですね。
レイのハープシコードっぽいキーボードソロもアクセントになっているし、実によく考えられたアレンジだと思います。
その詞が有名な⑥「Moonlight Drive」。
♪ Let's swim to the moon,
Let's climb through the tide ♪
なんだか情景が思い浮かんできます(そんなこと出来ませんが)。
でもこの曲、これまたロビーのスライドギターが光ってます。彼はギタリストというより、ソングライターとして評価の高い人ですが、ギターの腕・アレンジも相当のテクニシャンかと思いますね。
ちょっとキャッチーな曲も紹介しておきます。といってもドアーズらしい音楽なんですが、それが⑧「My Eyes Have Seen You」。
演者3者3様、3人の特徴がよく出てます。ドアーズというとジムとレイのキーボードに注目が集まりがちですが、結構ギターのロビーのプレイ、光ってますね。
ここでも熱い演奏を聞かせてくれます。
アルバムのエンディングトラックは⑩「When the Music's Over」。
デビューアルバムでは「The End」が11分以上に亘る演奏を聞かせてましたが、この曲も11分弱。タイトルも似ていますし、この曲の最後の歌詞もthe endですからね。
この曲のライヴバージョンはYouTubeにないだろうと思ったら、ありました!
ここではジムとドラムのジョンの掛け合いなんかも見所だし、「静」の部分の多い演奏ですが、やっぱり迫力あります。演奏はたった3人なのにスゴイですね。
ジムは我々に何を伝えたかったのか・・・。そんな思いが頭によぎります。