Azymuth 「Azymuth」 (1975)
あまりにも暑いので、少しクールダウン…と思い、今日はフュージョンをセレクトしました。アジムスをご存じない方も多いと思いますが、以前放送していたNHK-FM「クロスオーバーイレブン」の主題歌「Fly Over The Horizon」をご存じの方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。その主題歌を演奏していたのがアジムス。ブラジルのフュージョン・バンドです。本作は彼らの1975年のデビューアルバム。
アジムスは1971年(Wikiには60年代後半とありますが、本作ライナーノーツには1971年とある)ジョゼ・ホベルト・ベルトラミ(José Roberto Bertrami、キーボード)、アレッサンドロ・マレイロス(Alexandro Malheiros、ベース)、イヴァン・コンチ(Ivan Conti (Mamão) 、ドラム)の3人により結成。3人はスタジオミュージシャンとしても活動してきており、腕利きのミュージシャンが結成したバンドだったとも言えます。
満を持して、本作にてデビューを果たしたという訳ですね。
爽やかなアコギと優しいフェンダーローズの音色が心を穏やかにさせてくれる①「Linha Do Horizonte(地平線)」。名曲「Fly Over The Horizon」の原型とも云われてます。ポルトガル語は全く分かりませんが、この曲の持つ素敵な音楽の素晴らしさは感じられますよね。もちろん「Fly Over The Horizon」もアップしておきます(すっかり夜の音楽に様変わりですね…)。
こちらの曲もまたフェンダーローズの調べが美しい③「Brazil」。ミディアムテンポのメロウな雰囲気が実に心地よいですね。こちらの方が「Fly Over The Horizon」の雰囲気に近いかもしれません。この曲を聴きながら、穏やかに日々を過ごしたいものです。
⑥「Estrada Dos Deuses(神々の道)」はスリリングで夜のドライブにぴったりなナイトミュージック。ワウワウの効いたギターは70年代ソウルを連想させます。パーカッションも曲を随分と煽ってますね。
⑦「Wait for My Turn(自分の番を待って)」はアコギのカッティングと太いベースラインが印象的なスピーディーで変拍子の風変りな楽曲。彼らが只者ではないと思わせるナンバーです。間奏ではフェンダーの優しい調べが聴ける一方で、途中で銅鑼が鳴ったりと、ある意味忙しいナンバー(笑)。
エンディングトラックは本作中、一番長いナンバー(7:34)の⑩「Periscópio(潜望鏡)」。かなりロック色の強いインストナンバーです。別のナンバーでも言及しましたが、アレッサンドロ・マレイロスの弾くベースって、すごく音が太いんですよね。音もデカい!だからこうしたロック調の楽曲にはピッタリ。こうした力強いナンバーもアジムスの魅力です。
2012年7月にベルトラミが亡くなりますが、バンド時代は今も現役活動続行中です。ジャズやファンクの要素も取り入れたフュージョン・サウンドは彼等独特のサウンドですね。