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Jeff Beck 「Truth」 (1968)

暑くなりそうな予感。朝から蝉が激しく泣いております。そんな中、明日、休暇取って平日ゴルフに行ってきます。値段が相当安くなる平日ゴルフはいいですね…。

さて、このジェフ・ベックの作品は、アルバムタイトル通り、ベックの60年代の作品集、つまりファースト、セカンドと、それらに収録されていないシングル曲を含んだもの。こうして改めて聞くと、レッド・ツェッペリン結成に与えた影響は非常に大きいことがよく分かりますね。

よくご存知のように、ベックのデビューシングルのB面は「Beck's Bolero」というジミー・ペイジが作った曲。このレコーディングにはペイジの他、キース・ムーン、ジョン・ポール・ジョーンズ、ニッキー・ポプキンスが参加。このメンバーにスティーヴ・マリオットが加わったメンバーで、レッド・ツェッペリンが結成する筈であったという逸話も残ってます。
つまり60年代後半のハードロック黎明期はジェフ・ベックを中心に時代が動いていた訳で、彼にバンドリーダーとしての素養があれば、もっと違った展開があったかもしれません。結局、ジミー・ペイジがレッド・ツェッペリンで時代を動かした訳ですが・・・。

さて、ベックの本作、そしてセカンドは、一般的にはツェッペリンに与えた影響を鑑みても、本作の方が評価は高いようです。私自身は、よりハードロック寄りなセカンドBeck-Olaが好みなんですが、

珠玉の全10曲。

1. Sapes Of Things
2. Let Me Love You
3. Morning Dew
4. You Shook Me
5. Ol' Man River
6. Greensleeves
7. Rock My Plimsoul
8. Beck's Bolero
9. Blues Deluxe
10. I Ain't Superstitious

そしてバックを支えるメンバーはロッド・スチュアート、ロン・ウッド(この2人は後にフェイセズへ行ってしまいます)、ニッキー・ホプキンス、ミック・ウォーラー。ジョン・ポール・ジョーンズはオルガンで参加してます。

何と言ってもトップを飾る①「Shapes Of Things」。ヤードバーズ時代のヒット曲ですが、ロッドとの掛け合い、ダイナミックでへヴィな音作りはツェッペリンを彷彿させます。適度にサイケでブルージー。でもハードロックの原点なんでしょうね、これが。

ウィリー・ディクソンの④「You Shook Me」は奇遇にも(奇遇ではないと思いますが)ツェッペリンもファーストでカバーしてます。もちろんこちらがファーストテイクですが、こっちはこっちでへヴィなブルースに、当時の人々は驚いたことでしょう。
ロッドのヴォーカルも意外とブルースがフィットしてますね。でもツェッペリンはこちらを踏まえて、更にへヴィーに(特にドラム)、そしてサイケに飛びまくった演奏を披露することになります。

ジェフ・ベックとロッドのコラボは1967年に発表されたセカンドシングル「Tallyman」(この曲はグラハム・ゴールドマン作)のB面、⑦「Rock My Plimsoul」。ファースト、セカンドシングル共ヴォーカルはジェフ自身です。ちなみにこのシングルバージョンの「Rock My Plimsoul」のドラムはエインズレー・ダンバーで、彼の後の大活躍は周知の通りです。エインズレーは残念ながらこの曲のみ参加。後釜にはミック・ウォーラーが加わることになります。アルバムに収録されているのはミックのドラム・バージョンです。

そして、そして⑧「Beck's Bolero」。めちゃめちゃカッコいいです、ハイ。ギターが宙を舞うように唸ってます。アップした音源のドラムは明らかにキース・ムーンですね。実に斬新な曲。

こうして聞いてみるとファーストも捨てがたい。というかジェフ・ベックはファースト・セカンドが一番かも・・・。
それにしてもベックが逝って、もう1年半が経つんですね…。

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