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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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#音楽

BOØWY「BEAT EMOTION」(1986)

我々同世代のバンド経験者であれば、誰もがコピーしていたBOØWY。私もご多分に漏れず、かなりコピーしていました。ドラムをやっていたことから、スピード感ある曲(「No.New York」「Image Down」「B.Blue」等)が大好きでしたね。 BOØWYは1981年に結成されたバンドで、氷室京介、布袋寅泰等が在籍。もともとは「暴威」(怖い!)と名乗っておりました。また当初あの「ビーイング」に所属していたことは有名ですね。 本作は1986年の彼等の5枚目のアルバム。彼等

杉山清貴&オメガトライブ 「リバース アイランド」 (1984)

今の50代にとっては懐かしい杉山清貴&オメガトライブ。カルロス・トシキとは違うバンドと考えた方がいいかと思います。 私にとっては「Summer Suspicion」なんて良かったなあ…といった程度の印象で、アルバムは未聴でした。まったく興味なかったですしね。 ところが10年以上前に本作がブックオフで安値で放置されてあったので、ついつい購入してしまいました。 秋めいてきた今日この頃、このアルバムが似合う季節になってきました。 (夏ではなく、なんとなく爽やかな秋空が合うように感

村田和人「Sweet Vibration」(1995)

ちょっと気温が落ち着いてきたと思ったら、また猛暑、まだまだ夏は続いてます…。 やっぱり夏には村田和人…、今年もご紹介致します。村田さんがお亡くなりになられて、もう8年以上経つんですね。 彼が奏でる音楽は夏がお似合い。爽快なポップスとコーラス、そんな極上の村田さんの音楽が大好きです。 村田和人というと、初期の2nd「ひとかけらの夏」、3rd「My Crew」あたりが有名ですが、90年代のビクター三部作も素晴らしいのです。 この作品は、ビクター三部作の最後を飾る11枚目のアルバ

岡田有希子 「十月の人魚」 (1985)

当時彼女のファンであった私は、彼女の死から心の整理が就くまで20年以上の歳月が必要でした。 1986年4月8日、その日は高校が休みで、私は自宅でのんびりしていました。そして「笑っていいとも」を見ていたときに「岡田有希子自殺」のテロップを見て絶句。以来、20年近く彼女の音楽はおろか、私が彼女のファンであったことも、口外することはありませんでした。 そう、確かに私は心の整理に20年以上の月日を要したのです。このnoteやブログでは何度か彼女のことに言及した記事を書いてきました

Official髭男dism「Rejoice」(2024)

以前から星野源と共にOfficial髭男dism、通称ヒゲダンが大好きでしたが、この7月に発売された彼等のサードアルバムである新作が素晴らしい。 Official髭男dismは2012年、藤原聡(Vocal, Piano)が小笹大輔(Guitar)、楢﨑誠(Bass, Sax)、松浦匡希(Drums)に声をかけて、地元島根にて結成されたバンドです。藤原は鳥取では偏差値が一番高い県立高校出身で、島根大学から銀行に2年間務めたという経歴。元々ドラムを担当していたという経歴も興味

ブレッド&バター「Monday Morning」(1980)

Official髭男dism(通称ヒゲダン)の新譜がなかなか聴き応えがあります。このブログでご紹介することには違和感を感じてますが、いずれアップするかもしれません。日本のバンドも日々進化していっていますね。 ということでここ数日はヒゲダンとこちら、ブレッド&バターの夏の名盤「Monday Morning」を聴いております。 以前、本作の前の作品「Late Late Summer」はご紹介済ですが、こちらと本作、次作「PACIFIC」のアルファ三部作は夏・海の定番アルバムとし

東北新幹線「THRU TRAFFIC」(1982)

山下達郎さんのコンサートへ行く道中、何度も聴いていたのがこの東北新幹線。ユニット名に惑わされてはいけません。これがまた極上のシティポップなんです。 実は今月発売のレココレにメンバーだった山川恵津子さんの特集が組まれてまして、彼女のインタビューの中に、この東北新幹線の結成経緯、曲の感想等が語られてます。この記事がなかなか興味深く、この不思議なユニットが気になっておりました。 当時、八神純子のバックバンド、メルティング・ポットのメンバーだった鳴海寛(G)と山川恵津子(Key)が

山下達郎「PERFORMANCE 2024」

達郎さんの「PERFORMANCE 2024」に参戦してきました。 (以下一部ネタバレご注意下さい) 以下は会場に貼ってあった紙のポスター。会場入口近くには、このパネルが飾ってあったのですが、人だかりが激しく、私はこのポスターで断念。 場所は中野サンプラザ亡き後、達郎さんのライヴでは重要な拠点となったNHKホール。このNHKホール、東京人にとってはよくご存じと思いますが、後ろには奥渋谷と呼ばれている洒落た街が控えております。 万が一、地方からこのNHKホールに来られる方

山下達郎「ARTISAN」(1991)

いよいよ本日、山下達郎さんのライヴに参戦致します。 昨年9月6日に、今回と同じくNHKホールに初参戦し、約3時間、70歳の達郎さんに圧倒されてしまいました。その時の感想はSteve Eatonの記事の冒頭にしたためておりますが、今回も恐らく同様に軽妙なMCと絶妙な音楽に酔いしれることになると思われます。 ということで、やはり予習も兼ねて達郎さんのアルバムを…。 こちらは私が社会人1年目の時に発表された、達郎さんの10枚目のアルバム。当時、同期の女性にこのCDを貸したりしたこ

細野晴臣「泰安洋行」(1976)

香港出張へ行ってきました~。1年3か月前に訪れた際はコロナ明け直後。まだ中国人も殆ど入港していなかったのですが、今回は通常モードの香港。ただ中国の景気が決して良いとは言えず、その影響で香港の消費は落ち込んでいるようです。平日ということもあり、それほど人で溢れていたわけでもなく…。いくつか写真をアップしておきます…観光でいったわけではないですが(苦笑)。 ということで、ここはやはり細野晴臣のトロピカル三部作の内の一作、香港らしく「泰安洋行」を採り上げます。香港の行きのフライト

村田和人「Boy' Life」(1987)

また村田さんの季節がやって来ようとしております。 いつもこの季節になると聴きたくなるアーチストが村田和人。彼が亡くなられてもう8年以上経つんですね。 昔はサンルーフを全開にして、村田さんの音楽をフルボリュームにして、意味もなく車を走らせていたものです。 そんなときに必ずかけていたのが、本作です。 本作は村田和人の5枚目のアルバムで、ムーン・レーベル時代の最後の作品。A面をロサンゼルスで、B面を東京でレコーディングしたもの。 ①「Boy's Life」は強烈です。村田和人十

山下達郎「GO AHEAD!」(1978)

金曜日に休暇を取り、蓼科高原にゴルフ合宿に来ております。合宿といっても遠いので、単に前泊しただけなんですが。台風の影響が気になりましたが、特段問題なさそうです。避暑地だけあって涼しいですね。名古屋単身赴任時代は、木曽駒高原ゴルフが楽しかった記憶がありますが、同じようなイメージです。 さて達郎さんのライヴに初参戦したのが昨年の9月6日のNHKホールで、その圧倒的なステージに感動。これは絶対に再参戦しないと…と心に強く思い、当時会場を後にしたのですが、今年も達郎さんのツアー、2

TUBE「N・A・T・S・U」(1990)

もうこのアルバムが発表されて30年以上という歳月が経っているんですね。その、時の経過に驚きを覚えます。このアルバムこそ、私の大学生活に彩を添えてくれた重要なアルバムなのですから。 このアルバムが発表される直前の冬、私はボディーボードを堪能しに、オーストラリアへ1ヶ月放浪の旅へ出ました。そして夏を向かえ、毎日のように九十九里へ繰り出したものです。その時には必ずこのアルバムを持って行ったし、必ず海から家路へ向かうドライブソングのトップは、このアルバムの1曲目「 THE SURF

松田聖子 「SEIKO JAZZ」 (2017)

ラジオから流れてきた「Don't Know Why」が心地よく、誰かなと思ったらなんと松田聖子⁉ ちょっとビックリでした。それで当時すぐに本作を購入した次第。 松田聖子の全盛期、当時のJ-POPシーンを代表するライター陣、ミュージシャン、アレンジャー達は彼女の作品に英知を振り絞り、それら期待に見事に応えきっていた松田聖子のヴォーカル力、才能が溢れ出ていた初期アルバム群。これらは未だに日本を代表する名盤だと思ってます。そしてもちろん未だによく聴いてます。 そんな彼女がついに