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音楽の杜がおススメするハードロック

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメするハードロックの名盤集
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2022年10月の記事一覧

Queen「Queen II」(1974)

クィーンの美学が貫かれたセカンドアルバム非常に気品に満ちたアルバムです。 クィーンのなかでは一般的にはメジャーでないアルバムですが、コアファンの間では人気の高いアルバム。 クィーンはこの後発表されることとなるシングル曲「Killer Queen」の世界的な大ヒットで、一躍メジャー級バンドとなりましたが、この当時は本国英国でもそれほどの人気はなかったと思われます。 本作はそのメジャー級バンドとなる直前の、1974年4月に発表されたクィーンらしい名盤。ジャケットが名盤の佇まいを

Edgar Winter Group 「Shock Treatment」 (1974)

エドガー・ウィンターってご存知でしょうか。兄貴のジョニー・ウィンターはブルースのギタリストとして有名。ですからエドガーの紡ぎだす音だって、そっち系かなと思ってました。 今回ご紹介するのは、そのエドガーのリーダーバンドの1974年に発表したアルバム。邦題「恐怖のショック療法」。なんとも仰々しいタイトルです。そしてこのアルバムからギターにはリック・デリンジャーが加入しております。リックといえば、ゴリ押しのハードロッカーのイメージが何となくあったので、当然ながらこのアルバムもそんな

Jeff Beck「Blow By Blow」(1975)

70年代洋楽ファンにとって3大ギタリストといえばエリック・クラプトンにジミー・ペイジ、ジェフ・ベックですが、ジェフだけはそのキャリアも孤高の人って感じがします。 ジェフ・ベック・グループ解散後、1972年、クリームばりのトリオのロック、ベック・ボガード&アピスを結成。来日まで果たすのに、またまたセカンド・アルバムの制作途中でグループは解散。ベックらしいというか…。 でもベックはビリー・コブハムの「スペクトラム」に感銘を受けたらしい。というかそこでギターを弾いていたトミー・ボ

Michael Schenker Group「Built to Destroy」(1983)

80年代のハードロックは実に多くの魅力的なバンドがおりました。 そんな中でも魅力的だったのがマイケル・シェンカー・グループ(MSG)。彼等もまた本作で商業的な成功を収めたと言えるでしょう。 でもMSGはバンドメンバーが流動的でした。 私の大好きなコージー・パウエルはセカンドアルバム「M.S.G.」のみ参加。リードヴォーカルに至ってはゲイリー・バーデン→グラハム・ボネット→ゲイリー・バーデン→レイ・ケネディと迷走をし続けます。 本作ライナーノーツによると、一時マイケルはマネージ