【読書感想文】限界は自分自身が作り出した檻なのかもしれない
こんにちは、ユウ(ゲ)キです!!
今月はホントにたくさん衝撃的なニュースの連続でしたね。特にコロナの急激な増加によって、またもや気軽に外出できない世の中に戻りつつあります。
こういった伝染病が大きく流行る前にやりたいこととやらねばやらないことをたーくさんやれたのが先月と今月でした。
おかげさまで想像の何倍も反動がきてまして、、、今こうやって執筆するのも精一杯な状態です(笑)
満身創痍ではありますが、今月はキャンセルした予定もたくさんあり、「まだ限界を超えてなかったな、もっとやれたな」と思うことがありました。
ということで今回は為末大著、「限界の正体」という本を読んでスマブラの競技シーンと自分自身と照らし合わせたことと思ったことをつらづらと書くことにしました。
~為末大とは~
ボクも中学~大学まで陸上競技を続けてた身なので彼の凄さは熟知しています。また、今回紹介する「限界の正体」を読んで、現役時代、ボク自身が記録を伸ばすのに悩んだ原因をいとも簡単に説明していました。この本に学生時代のときに出会えていたら…と思う所存です(笑)
この記事を読んだ読者の皆さんのスマブラシーンにおける、限界の檻から抜け出すきっかけになれば嬉しい限りです。
それでは、どうぞ!!
【誰かができれば自分にもできるという心理】
陸上競技の世界は順位を争うだけでなく、自身の記録へ挑戦する競技でもあります。しかし、人類の限界と言われている記録はいくつかあり、1マイル(約1600m)で4分を切るのは当時では不可能だと言われていました。周りの人たちも「1マイルで4分を切るのは無理だろう」と思い込んでいたのです。
しかし、バニスターという選手が4分を切ったことがきっかけで、「バニスターがやれたのなら、自分もやれるんじゃないか」と思い込む選手が増えチャレンジをして、限界と思われていた4分の壁の記録をドンドン突破するようになりました。そして今では1マイルを世界レベルで走りたいとなると4分を切るのが当たり前となったのです。
こうした、限界だと思われるものを人類は信じていて、「これを突破するのは不可能だろう」と立ち止まっている間に誰かがその限界を超えます。それがトリガーとなり、他の人も挑戦して突破するようになり、当たり前の基準が高くなります。
スマブラの歴史においても似たようなエピソードがあります。今回は2つの例を挙げます。
☆スマブラDX五神(Five God)
スマブラDXでは2009年7月以降「7大メジャー」と呼ばれる大規模大会が計31回開催されていますが、その大会の上位5人は必ずある5人のプレイヤーたちが独占していました。その5人はMango、PPMD、Mew2king、Armada、HungryBoxです。
そしてEVO2013におけるスマブラdxが採用され、アメリカ勢が彼らの不動の地位を権威化すべく「五神(Five Gods)」という名称を使用するようになったのです。
「本能のMango」「戦術のPPMD」「知識のMew2king」「方法論のArmada」「精神力のHungryBox」と表現されています。
しかし、この偉大な5人のプレイヤーの存在はあるプレイヤーの誕生により、崩れ去るようになります。
それが「神殺しのLeffen」です。大会シーンにおいて、全ての五神に対して黒星をつけたプレイヤーがLeffenだったのです。2015年2月のお話でした。
他にも全ての五神を倒すプレイヤーが現れました。それがPlupです。
2人の神殺しの存在により、五神という構図が過去となり、スマブラDXの歴史は新たな幕開けをすることになりました。
今では競技シーンを引退した五神もいますが、メジャー大会で五神を倒すプレイヤーがいることは当たり前になり、大会結果は大きく変化しています(五神プレイヤーは未だに上位リザルトに残っています)。
今ではZainやIBDW、S2J、MAGI、aMsaさんといったプレイヤーがDXの大会シーンにおいて活躍しています。間違いなくLeffenやPlupといったプレイヤーの活躍によって「LeffenやPlupが五神を倒せるのなら自分にも倒せるはずだ」と他のプレイヤーがチャンレジするきっかけを作ったとボクは思っています。
☆ZeRo覇権
スマブラ4が2014年後半に発売されてから、ZeRoが参加する大会はZeRoが絶対に優勝するとまで言わるほどZeRoは強く、実際に2014年11月末から翌年10月半ばまで出場した大会は全て優勝しました。その記録はなんと「56大会連続優勝」と驚異的です。
しかし、当時世界2位のnairoが2015年10月のMLG World Finalsで遂にZeRoに勝利し優勝しました。「絶対王者ZeRo」の優勝記録を止めた人物が現れたのです。
2015年10月の大会でついにNairoに敗れて以降、AllyやLarry lurrがZeRoを倒し、ZeRo一強の覇権の時代が終わりを迎えました。(もちろん、ZeRoはこの期も大会に出れば上位入賞や優勝もしていて、PGRで3期にあたって連続1位と驚異的な実績を残していました)
NairoがZeRoを倒したことでたくさんのプレイヤーが「絶対王者ZeRoを倒そう、ZeRoにチャレンジしよう」と思うきっかけとなり、歴史が大きく変わった瞬間ではないかとボクは考えています。
~MLG World Finalsの動画~
また、スマメイトもレートで2500を越す人が現れました。スマ4からやっている人たちからしたらレートを2000超えるのはランキングに載るレベルであったが、今ではランキングに載るためにレートは2300は必要だとインフレを起こしていることが分かります。スマメイトもまた、誰かがふっと限界を超えたことによって「誰かができたのならば自分にもできるはずだ」と挑戦するきっかけになり、たくさんのプレイヤーが限界を超えるようになったのだとボクは思っています。
【限界の檻をつくり出したのは、自分自身の思考や心】
ボク自身何度もこの思考の檻に入ることがあります。フォックスを使ってこのキャラは不利だから勝てないと思考を放棄することがあります。また、フリーで一度も勝ったことがないプレイヤーに対して、大会シーンでも勝てないだろうと勝手に決めつけていたりしています。
しかし、上位プレイヤーは限界の檻に入ることなく、無理なく限界を超えています。
世界最強のフォックス使いであるlight選手も当初は世界最強のゲムヲ使いmaister選手にキャラ相性も最悪でプレイスタイルも対極だったために初めての大会ではボコボコにされていました。しかし、Light選手はMaister選手と大会シーンで戦う度に成長し、最終的には勝ち越す場面が増えてきました。
確かに苦しいマッチアップ、プレイヤーはいると思いますが、それが原因で「自分には無理だ、どうせ勝てっこない」と自ら檻に入って、思考を放棄して、居心地が良くなってしまうのは非常に危険です。
こういった限界の檻に自ら入ってしまっているのならば、自分自身で限界の檻を抜け出す力が必要です。ボクたちのような一般プレイヤーとプロと呼ばれるプレイヤーの一番の違いはここにあるとボクは考えています。
~SSC2019~
試合内容を見ての通り一方的である
~SSC Fall Fest~
2年の時を経て、Light選手はMister選手に勝利した
【限界の檻を抜け出すには「積み重ね」と「変化」】
日本人である我々は何においても反復練習をすることが推奨されています。勉強では英語の単語を覚えるのに何度も発音練習をする、運動においては野球のバットの素振りを毎日何百回もやる。
しかし、反復練習の一番の問題は成長するために立てた目標のはずなのに、気付いたら立てた目標を達成することが目標になっていることだとボクは考えています。
反復練習はこれをしたいと思ったときに、体が無意識に処理を行うことができるために取り組む方法の1つです。
ここでは自転車を例にしてお話をします。
初めて自転車に乗ったときはバランスを取ることができずに何度も転びました。自転車を漕げるようになるために何度も自転車に乗っては転びました。そして、最終的にバランスを崩さずに乗って漕ぐ感覚をつかみ、今ではバランスを取ることを意識せずに自転車に乗れるようになりました。。
このように一度できるようになったものを体に馴染むまで何度も練習するのが反復練習だとボクは考えています。
しかし、もしかしたら決められた手段、方法の他にも解決する手段、方法があるのではないかと疑い、違う取り組みも必要ではないかとこの本では訴えています。こういった少しだけの変化がきっかけで物事の本質に気付くこともあるかもしれません。
日常の中でたくさんのことを積み重ねて、その中で少しの変化を取り入れることで無理なく限界の檻を抜け出すことができるということですね~。
【限界を超えるために必要なプロセスは、「夢中」】
このお話は非常に感慨深いなとボクは思っています。
なぜなら、プレイヤーとして活躍するのならば具体的な目標設定と目標達成のための具体的な手段がないと続かないのではないか?と考えていたからです。
しかし、限界を超えるためにプロセスを楽しむことだとこの本には書かれていたのです。
確かに、TSCで予選抜けしたい、秋田の大会で優勝したいと目標となる山を決めて取り組んでいたときほど動きが固くなり、伸び悩んでいる感覚に陥っていたことを思い出しました。更にはオンラインはボクの肌に合わないからやりたくないと自ら限界の檻に入ってしまい、スマブラを楽しめなくなったのです。
しかし、2021年のスマッ秋対戦会のサブイベントで何故か優勝しました。今でもボク自身驚いている出来事なのですが、このときを振り返ると今回のテーマと合わせるとこれが一番の勝因だと思っています。
☆具体的な目標もなく、プロセスを楽しんでいたから
「団体戦3VS3」、「ステージギミックあり」、「スイスドロー形式」、「何故か優勝景品あり」と変わった形式のサブイベントでした。スマッ秋メイン大会となると優勝する人は決まっていますが、このイベント形式は初めてで誰が優勝するのか分からない状態でした。
このとき、ボクはユウ(ゲ)キというだけあって遊撃隊使いなのでフォックス、ファルコ、ウルフを使うことにしました。
やるからにはファルコもウルフも動かせるようにならないとなと思い、トレモに潜ることに。久しぶりに触ったファルコやウルフは動かしていて非常に楽しかったのを覚えています。どういったコンボができるんだろう、立ち回りで何をしたらいいんだろうととにかく夢中になって取り組んでいました。
それだけでは物足りなくて、対戦募集している人にオンラインでもとことん突撃しました。そこで実践を行って、何が良くて何がダメなのかを少しずつ修正していきました。
その結果、大会シーンでは立ち回りもコンボも洗練されていて、戦った人たちからも「ファルコもウルフも強いじゃん!!」と言われたのは鮮明に覚えています。そして、数々のプレイヤーを倒し、全勝という形で優勝したのです。
とまぁ、優勝したいとかこの人に勝ちたいといった目標は明確にはなくて、遊撃隊を使って取り組むことが非常に楽しかったです。限界を感じることもなく、あれも試してみたい!!これもやってみたい!!と好奇心で動いていました。山頂を決めることなく、自分の足で自由気ままに歩いていたのです。そうしていくうちに何度も限界だと感じていた目標すら無意識に達成していたわけです。これがボク自身の限界の檻から抜け出す方法だったのだなと今も思うときがあります。
今はまた目標を決めて取り組んでいて、またもや檻の中に入っていますが一度抜け出すことができたのだから、また何かがきっかけで限界の檻から抜け出せるとボク自身を信じています。
~サブイベントとはいえ、人生で初めての優勝~
本当に嬉しかったです
【まとめ】
いかがでしたか?最後はちょっとした自慢話みたいになりましたね(笑)この本には「成功体験に縛られてはいけない」と警告もしていますので、このやり方がボクの成功方法だと縛られずに新しい挑戦をしていきたいところです。
また、今回紹介した部分の他にも「限界の正体」について事細かく書いてあります。ボクが紹介した部分は実は序の口にしかすぎません。
ここ最近、「限界」を感じているがどのようにして限界を超えたらいいのか、他にも限界を超える手段はないのかと思う方は是非とも「限界の正体」を購入して読んでいただければなと思います!!
ボク自身、ここ最近はプレイヤーとして活動することよりもイベントの主催として大会や対戦会を開いたり、会場設営やbracket管理、更には実況と様々な分野に取り組んでいる段階です。
何度もこれ以上は無理、限界だと思いますが案外やってみるとできたりするものです。
今現在のスマブラ界隈は一部のキャラクターやプレイヤーが強すぎて、このキャラに勝つことは不可能、このプレイヤーには勝てないといった見えない檻があるのではないかと思っています。見えない檻を超えるプレイヤーが今後現れて、それがきっかけで限界の檻から抜け出すプレイヤーがたくさん現れ、スマブラの歴史が変わり続けていくことを信じて、今回の記事は終了します!!
ここまで読んでくださいまして、誠にありがとうございました!!
【限界の正体 リンク】
☆GLOBIS 知見録リンク
☆限界の正体 Amazonリンク
【その他引用サイト】
☆為末大Wikipedia
☆スマブラDX wiki
☆格ゲープレイヤーWiki
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